私の背中を押してくれた美しい3曲 #深夜のこっそり話 #1391

韓国の音楽や文化を好きになって、いろんな人と“好き”を共有することで得られる心の豊かさを、改めて知ることができるようになりました。“好き”のポイントは人それぞれ沢山あって、楽曲やダンスのクオリティの高さに感銘を受けたり、洗練されたファッションやメイク、ヘアスタイルに心が華やいだり……。

友人が言っていた「自分の好きな人や好きなものの話をすることは、すなわち自分の話をしていることなんだと気づいた」という言葉がとても印象に残っています。自分が“好き”だと思うことについて語ることで、今何を大切にしたいと思っているのかがわかり、おのずと自分自身を見つめ直す機会になっているのかもしれません。

そしてここ1年くらいの間で、同じメッセージを持った曲に定期的に出合い、歌詞に勇気づけられて、アーティストはもちろん、曲に関わった作家陣のことをもっと好きになっていきました。共通しているのは「自分の心の中の情熱を信じて、自由に行け!」というメッセージ。

今年から生まれて初めて海外で生活することになり、海外へ転出する準備を進めながら聴いていた楽曲が、自分自身へ送りたい応援のメッセージになっていたのかもしれません。3月も半ばを過ぎ、みなさんのまわりでも環境が変わったり、新しい挑戦の機会が増えたりする時季かと思います。そんなときにこそ聞いて欲しい、自身を奮い立たせ背中を押してくれる3曲を紹介させてください。

 

IZ*ONE (아이즈원/アイズワン)  「FIESTA」

“때가 왔어 오랜 기다림을 끝내”(時が来た 長く待った時間のおわり)という歌い出しから始まる「FIESTA」は、ずっと温めてきた自分の情熱を、燃え上がる太陽や華やかに咲き誇る私だけの祝祭に例えて表現しています。

この曲を初めて聴いたとき、“情熱”を表現する言葉にこんなに芸術的なものがあるのかと驚いた覚えがあります。今まで出合った、自分をエンパワメントしてくれる曲とはまた違った“強さ”を提示してくれているようで、あぁ私もこの強さと美しさを手に入れたいと心から思いました。

“내 맘에 태양을 꾹 삼킨 채 영원토록 뜨겁게 지지 않을게”
(私の心に太陽を飲み込んだまま 永遠に熱く沈まないように)
作詞:서지음,고현정 (Jamfactory),최현준,김승수 作曲:최현준,김승수

太陽のように揺るがない彼女たちの情熱の光で、この曲を聴く私たちまで明るく照らしてくれるような気持ちになります。リリースされてから1年以上経った今でも、いつ聴いても何度聴いても本当に心が熱くなる1曲です。

 

GroovyRoom 「follow the light (Feat. Hoody(후디))」

この曲はプロデューサーチームであるGroovyRoomが「FIND YOUR LIGHT」をテーマに作品を発表していくプロジェクトで作られました。

“It’s your time  Follow the light
네 안의 생각을 따라 나아가 자유로워”

(It’s your time Follow the light
あなたの中の考えに沿って進んで行く 自由に)

作詞:Hoody (후디) 作曲: 그루비룸 (GroovyRoom),Hoody (후디)

「FIESTA」が心の中が燃えたぎる熱い太陽なら、こちらはロウソクのように小さい炎でも絶対に消えない穏やかな強さを感じます。それまでは“情熱”という言葉に対して強く激しいイメージだけ抱いていました。でもこの曲の歌詞を聴いてから、たとえ小さく穏やかな情熱であっても、自分を導く光はそれぞれの心の中にあり、自分の考えを信じていれば自然と答えは見つかっていくものなのかもしれないと気がつきました。

他人の意見や価値観にふれ、それに対する自分の考えや気持ちを問いかけるとき。また、日々の忙しさに流され、私の光って何?と自分を見失いそうになってしまったとき。胸にしまっておいたこの曲のメッセージを思い出したい。それほどに、私にとって心の支えとなる、大切な曲になりました。

 

온앤오프 (ONF/オンエンオフ/オネノプ) 「Beautiful Beautiful」

“I’m Beautiful 노래해 yeah yeah yeah
내 삶의 모든 외침이 곧 예술 예술 예술”
(I'm Beautiful 歌え yeah yeah yeah
私の人生の叫び全てが やがて芸術に)

作詞:황현 (MonoTree),와이엇 作曲:황현 (MonoTree)

プロデュースチームMonoTreeのYoutubeチャンネルで、この曲を作ったファンヒョンさんが、つらいことが多い時期だからこそ明るいメッセージを込めたかったと話していました。
「人生を表現すること自体が芸術になるんじゃないか、自分を美しいと話せれば、すなわちあなたも美しく、僕たちは美しい存在だと肯定し合うことになるんじゃないか」

人それぞれの人生の選択を美しい!と肯定してくれるこの曲が、海外で初めての生活をするという自分にとっての新しい出発を大きく勇気づけてくれました。ONチームリーダーであるヒョジンさんがインタビューで「この歌を聞いたすべての人の、自分を愛する力になれば嬉しい」と話していたのが印象的でした。私の人生すべてが芸術であり、自由な私は誰よりも美しいと高らかに歌う彼らの姿を見て、どんと大きく背中を押してもらった気持ちになれたのは私だけではないと思います。物理的に人と接する機会を減らさざるを得ない状況ですが、そんなときだからこそお互いを美しい!と歌いあう気持ちを大切にしたいと思えた1曲です。

今回ご紹介したのは歌詞の一部であり、こういう意図だろうかと、うんうん言いながら日本語に訳してみました。曲を聴きながら、是非歌詞の内容も見てみてください。私がそうだったように、背中を押され力が湧いた人が増えれば嬉しいです。(WEBディレクターNoda)