かつてお取り寄せスイーツ企画で、ひとり3点ずつお気に入りを紹介することがありました。日頃あれこれたくさんのスイーツを取り寄せている中で悩みに悩んだ挙句、3点のうち2点もチーズケーキを選んでいる自分に驚きました。当時気づけば日本全国津々浦々のケーキ屋さんからレストラン、スーパーまで、チーズケーキハンターになっていたんです。人気店を網羅するのも大変なうえ、レア・ベイクド・スフレと種類もあり、新作も多いチーズケーキ。今年も様々なタイプを食べましたが、ずば抜けて衝撃的なチーズケーキとの出合いがあったので、ご紹介させてください。
名前は「一対」。2本セットのチーズケーキです。「現代の日本の母の料理」をコンセプトにしたレストラン「HITOTEMA」の谷尻直子さんと、お茶とお菓子のコースを提供する「菓子屋ここのつ茶寮」の溝口実穂さんの出会いから生まれたもの。食いしん坊の間では有名なふたりのコラボですから、その時点でワクワクします。でも、お互いのケミストリーがどうまとまるのか想像できずにいたんです。
衝撃その1は、チーズケーキの脇役であり、土台であるクラストが別添えであり、脇役にとどめなかったこと。どの立場か不明ですが、個人的に表彰状をお渡ししたいくらい、「その手があったか!!チーズケーキ革命!」と膝を打った別添えクラスト仕様。チーズのクリーミーさとザクザククラストがそれぞれ引き立つように、あえて分けてあるのです。
クラッシュしてのせてみましたが、風味がほのかに伝わり、この手もありです!
レアは溝口さんが子どもの頃に通った喫茶店のチーズケーキの味を再現したとのこと。思い出たっぷりの手作りチーズケーキを丁寧に再現したものだったのです。見た目の白さも「ここのつ」さんのシグネチャー和菓子を連想させますよね。感動が様々な角度から押し寄せてきます。
個人的には贅沢食べをおすすめします。それぞれ食べるのではなく、2種を同時にがベストです。これ以上ないっていうくらい未体験の滑らかさであっさりしつつ深みのあるレアと、コクあれどほろりとしたベイクドの交互食べはチーズケーキの楽しみを頂上決戦まで押し上げます。「チーズケーキってほんと奥深い」とつぶやきたくなります。
気づいたらメガネやサングラスを集めてました。しかし、何年か寝かせてからかけるという癖あり。ひとりっぷ®修行中。セレブやK-POPを語りがち。