久しぶりにレシピ本を買いました。食べたいものばかり作るほうで、料理のリテラシーもセンスも高くはないのですが、どうしても気になっていた一冊があります。その名も『スヌープ・ドッグのお料理教室』。今年のNFLスーパーボウル・ハーフタイムショーでのパフォーマンスやグッチの最新キャンペーンへのモデル出演も記憶に新しく、BTSとのコラボも発表されたばかりのラップ界の大スター、スヌープ・ドッグが2018年に出版したレシピ本の日本語訳が今月、発売されたのです。 発売告知のTwitterもバズっていました。スヌープって日本ではどのくらいの知名度なんだろう……? 思い起こせば、中高生の頃はプーさんやムーミンの料理本を図書館で借りてきたり、その後も映画やアニメの再現レシピに惹かれたり(『ゴッドファーザー』のミートボールパスタとか! そしてまさに今、リモートワークのお供は手軽なラピュタパンです)。手の届く範囲ではありますが、五感で体験できる料理を通していろいろな世界を覗き見してみたい、という気持ちが強いのかもしれません。“ギャングスタ・ラッパーのスヌープ・ドギー・ドッグ”が現れた90年代からヒップホップ好きだったものの、きっと文化や言語の壁に阻まれて、自分では原書(2018年刊)を読み解ききれなかったことでしょう。今では“アンクル・スヌープ”としてリスペクトされる彼の飄々としたキャラクターやバックグラウンド、そしてもちろん料理自体の魅力も伝えるにあたり、翻訳にはとても苦心されたんじゃないかと思いますが、読み物としても楽しめる日本語版を選んで正解でした! ちなみに翻訳者の方は料理好きとのことで、日本で手に入りにくい食材については代用品が提案されていたりもします。そんなわけで、「完璧」な仕上がりにこだわってはいないので(料理下手の言い訳!?)、第一印象で「これ食べたい!」と思った「Get Tha Chip Fried Chicken Wings(ゲット・ダ・チップ・フライド・チキンウィングス)」に、付け合わせとして「Mac and Cheese(マック・アンド・チーズ)」をセレクト。せっかくなので、「パーティー」チャプターに載っているプレイリストをかけたりしながら、楽しく作っておいしくいただきました。バターミルクの風味で、思いのほか優しい味わいでびっくり!息子にもめちゃくちゃ好評で、スヌープファンになったようです♪ 揚げ衣にポテトチップスをまぶすんです! 骨付きチキンはこれまで手羽中や手羽元を選びがちで、自分で手羽先を揚げたのは初めて。 と、着々とコラムをまとめる準備をしていたら、なんとあの土井善晴さんが本書の書評を! 試したレシピは異なるものの、先生も同じく富澤商店で材料を揃えてチキンを揚げたということで、勝手に親近感(笑)。私はバターミルクやコーンミールが近場で手に入らなかったのです……。先生らしいフレーズも飛び出しつつのプロの感想、興味深く読みました!外に出て素敵なものやことに出合うのも楽しいですが、今週末みたいに不安定なお天気の日には、好きなものや思い出と繋がれる料理と向き合うのもおすすめです~。 崖っぷちで、スヌープ・ドッグとお金の話【UMMMI.の社会とアタシをつなぐ音】 マイスタイルにちょい足し、マリハのコインネックレス #深夜のこっそり話 #1517 カルディで運命のポップコーンに出合ってしまった! #深夜のこっそり話 #1503 エディターMATSUE モードとカルチャーの狭間で15年。音楽と鉱石とフレンチフライから逃れられません。 記事一覧を見る