エディターHAも書いていましたが、私も最近までハンドクリームを塗る習慣がありませんでした。手もとのベタつきが気になるのと、これまで好みの香りのものに出合えなかったことが主な理由です。でも40歳を目前に手指のシワは増えるいっぽう。もともと多かった指の関節のシワの量はここ1、2年で拍車がかかり、自分の手を見てたまにギョッとすることもあるくらい。そういえば、かの有名なレイ・チャールズの伝記映画『Ray/レイ』の中で、盲目のレイが初対面の女性の手に触れただけで美人かどうかを見極めるシーンが何度か出てきます。昔映画館で観たときは「そんなワケあるかーい!」と心の中で静かにつっこんでいましたが、今になってちょっとドキリ。春の日差しを手で遮りながら、手は顔よりも年齢が出やすいことを痛感しております。
さて、話が逸れてしまいましたが、私のハンドクリームに対する苦手意識を見事に払拭してくれたのが、BAUMのアロマティック ハンドクリーム。実は30歳になった頃からひそかに抱き続けている目標というかテーマがありまして、それは「いつもいい香りをまとっていて、まるで『歩くアロマ』だね」とどこかの素敵な誰かに褒めてもらうことなのですが、このハンドクリームはまさにそれを体現してくれそうな逸品なのですよ。 ここまで読んで「なんのこっちゃ」と思わせてしまったら申し訳ないのですが、とにかく香りがものすごくいいということをわかっていただければ幸いです。
BAUMといえば家具の端材を使ったスタイリッシュなパッケージもさることながら、一番の魅力は森林を想起させるフレッシュな香りだと思います。私が愛用しているのは3番の「シンフォニー オブ ツリー」。シダーウッドなどの樹木の香りをベースに、ローズやゼラニウムのフローラルな芳香が漂い、手になじませるたびに「ここはどこのお花畑かしら」と思うくらい清々しい気持ちになります。なんというか、爽やかさと甘さのバランスがちょうどいいんですよ。飽きのこないナチュラルかつモダンな調香は、ちょっと気持ちを切り替えたいときにもピッタリ。香りもしっかり持続するので、香水をつけなくても「なんかさりげなくいい匂いがする人」になれちゃいます。
保湿力も文句なしで、桜葉エキスやアルガンオイル、ホホバ種子油など樹木由来の天然成分がうるおいを与え、手肌がふっくら柔らかくなります。まろやかなテクスチャーで伸びがよく、塗った直後のヌルッとした感じはやはりちょっと苦手なものの、しっとりなめらかになる自分の手を見るとハンドケアって大切なんだなと実感させられます。家事と育児と度重なる手洗いで一気に老け込んでしまった手肌にもひと筋の光明が! よき相棒に出合えたおかげで、面倒だったはずのお手入れが楽しみに変わりました。
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。