出合いのきっかけは伊勢丹新宿店。特に目当てもなくふらりと立ち寄った3階のザ・ステージで、たまたま開催されていたのがCFCL(シーエフシーエル)のポップアップでした。ラックに並ぶのは、シンプルだけれどユニークなシルエットのピース。あのイッセイ ミヤケ メンのデザイナーを務めた高橋悠介さんによる新ブランドですから、素通りできるわけがありません。
引き寄せられるように近づき、手に取ってまじまじと見てみると、どれも細やかな編み目のニット生地。ただ、素人目に見てもそれが普通のニットではないとわかります。「お主、何者!?」と言わんばかりに、その不思議な質感の素材としばらく対峙していると、親切な店員さんが教えてくださいました。「ペットボトルが原料のリサイクルポリエステルを使用していて、コンピュータープログラミングニットで作られているんです」
情報量が多くて一瞬くらっとしますが、コンピュータープログラミングニットとは、言うなればニットの3Dプリンター。専用機械を駆使して1本の糸から1着の服を丸ごと編み上げる技術のことです。従来のニットのようにパーツを縫い合わせる工程がなく、無縫製のシームレスな着心地が特徴。「今すっごく売れてるんですよ」という店員さんの極め付きのひと言により、試着もしてその気になったのですが、うっかりエムアイカードを忘れてしまってその日は結局買わずじまいでした。
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

