子どもの夏休みの宿題で、うん十年ぶりに自宅でアサガオを育てています。この暑さですから、ベランダに置いておいてうっかり枯らしてしまったらどうしよう……とドキドキしていたのですが、これがまったくの杞憂でした。連日の猛暑もなんのその。ツルをぐんぐん伸ばし、柔らかなトゲの付いた葉をわっさわっさと茂らせ、朝がくると昨晩までの蕾が嘘みたいに、そして一日の始まりを讃えるかのように、青や紫の大輪の花を次から次に咲かせています。ひとつひとつの花の寿命は一日限りと儚いのに、あきれるほどにたくましい。「自分もそんな風に生きられたなら」なんて思いながら、夏の趣を感じています。
日々の暮らしにはもちろん、ファッションにも花を取り入れるのが好きです。クローゼットの中は年中お花畑状態(そう書くと、なんだか浮かれポンチな人みたいですね)。いろんなブランドのいろんな「花」をマイ・ヴィンテージとして育てていますが、とりわけ何年着続けても、飽きるどころかむしろ魅力を増していってるのが、ドリス ヴァン ノッテンの花柄です。
すべてをかき消してしまいそうなほど大胆でドラマティック。なのに、デイリーにも違和感なく着こなせるラフさがある。うっとりするほど夢々しいのに、決して甘すぎることはなく、ほのかな毒っ気を帯びている。ときにノスタルジックで、ときにアヴァンギャルドで、あらゆる感情やムードが入り交じり、時空をすっかり忘れてしまう。それでもひと目見た瞬間、反射的に「素敵! 着てみたい!」と思えるのが、ドリスの服の魅力、というか、魔力だと思います。
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。