風に揺れるシアー素材をひとつ。【TELMA(テルマ)】のブラウスで、日常に花をまとう #深夜のこっそり話 #1927

先日近所の植物園に出かけたら、色とりどりのチューリップが見頃を迎えていました。春の陽光を浴びながら、空に向かってまっすぐに咲く姿を見ていると、生きる強さや希望を感じます。「あなたもシャキッとしなさいよ」と背中を押されている気分になり、それでハッとしたんですよ。そういえば、チューリップ柄のアレ、すごく欲しかったんだ!

ずっと気になっていた、2024年春夏コレクションのブラウス

風に揺れるシアー素材をひとつ。【TELMの画像_1
テルマの2024年春夏コレクションのルックを見て、ひと目惚れしたブラウス。

それは、シーズンの立ち上がり前から気になっていたTELMA(テルマ)のブラウス。ドリス ヴァン ノッテンやイッセイ ミヤケで経験を積んだ中島輝道さんが手がけるブランドです。デビューシーズンからずっと応援しているのですが、今季はこのドラマティックなチューリップ柄にひと目で心奪われました。が、しかし、発売と同時に買うぐらいの心づもりでいたはずなのに、子どもの卒園や入学の準備に追われて、うっかり頭から抜け落ちてしまっていたのでした。

春夏シーズンのローンチが2月頭だとすると、発売から約2ヵ月も放置していたことになります。あたたかな春風にそよぐ植物園のチューリップを眺めながら、心の中には不穏な風が吹き始め、急にソワソワ。帰宅後、「どうか売り切れていませんように」と祈る思いでオンラインショップを覗いてみたら、幸運にもまだ残ってくれていたではありませんか! 忍者ハットリくんも驚きの目にも止まらぬ早技で、即座にポチりました。

手描きのチューリップを大胆にプリント

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雨上がりの虹を見た時の嬉しさをイメージした、手描きのチューリップ柄が目を引くテルマのブラウス¥69,300。艶やかな貝ボタンもアクセントに。

数ヵ月越しの願い叶ったり。やっと出合えた愛しのブラウスがこちらです。ほのかな光沢とやわらかさを持つオーガンジーの生地に、中島さん手描きのチューリップが生き生きと、奮い立つように咲き誇ります。漆黒の闇夜の中に鮮やかな色彩が浮き上がり、しなやかに伸びていくその姿はなんとも神秘的。2024年春夏シーズンのテーマである「雨上がりの情景」を、しっとりと、かつ大胆に表現した一着です。

テルマといえば、毎シーズン四季の彩りに着想したテーマが設けられるのですが、その最大の魅力のひとつが、ハッとするほど美しいフラワープリントの提案。そしてそれを実現しているのが日本のクラフツマンシップです。水彩画のようなチューリップ柄は、京都の染工場で作られたもの。後処理の整理工程では水を使わずにプリントされています。環境負荷を抑えた丁寧なものづくりも、このブランドの持ち味です。

光に透けるシアーな素材使いにも注目

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光に透けた色みも綺麗です。窓際に吊るしておくだけでも眼福。

シアーな素材使いもまた、テルマのお家芸。光を通すことで生まれる繊細な表情に惚れ惚れします。ハンガーに吊るしている時、袖を通す時、さらにはレイヤリングするアイテムによっても、見え方や雰囲気がガラッと変わるんですよ、柄だけに。

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後ろの裾が前よりも長く、着ると立体感が生まれます。身長158cmの私はサイズ34を着用。

実際に着ると、裾に向かってふわりと広がるチュニックのようなシルエットです。腰まわりがすっぽり隠れる安心感たるや。リラクシングなデザインですが、胸元にビブヨークの切り替えが施されているので、どこかクラシックな趣も漂います。着心地はご想像の通り、とにかく軽やかです。それはもう着ているのを忘れそうなぐらいに。SPUR.JPでもおなじみのひとりっPさんの言葉を拝借するなら、これぞまさに“羽衣アイテム”。風が吹くたびに、心地よい空気が体を通り抜けていきます。

インにタンクトップを合わせると、肩から腕にかけて肌が透けて見える、さりげないセンシュアリティも気に入っています。オールブラックでも重々しく見えないし、デニムでカジュアルダウンしたり、白ワンピースとの組み合わせでクリーンにまとめるのも素敵なんじゃないかと、妄想は膨らむばかり。ブラウス自体にインパクトがありながら、これ一着でスタイリングの幅が格段に広がるという無双アイテムです。日常に花をまとう。ささやかな幸せを噛みしめています。

ちなみにこちらのブラウス、オンラインセレクトショップのミラベラでも販売しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

エディターHAYASHIプロフィール画像
エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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