夏の冷房対策に、身体がよろこぶ【T.T】のカーディガンを即決買い #深夜のこっそり話 #1944

まだ夏が始まってもいないのに「夏日」とされる5月の京都。じりじりと照りつける日差しのなか、祇園エリアを歩いていると、ものの10分で汗がじっとりにじみました。観光客で賑わう花見小路をひと筋逸れて、暑さと喧騒から逃れるように入ったのがこちら。

京都・祇園にある総合芸術空間T.Tへ

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大正時代に建てられた町屋を改装した、総合芸術空間T.T。

2022年4月に27歳の若さで急逝した、ファッションデザイナーで現代美術家の髙橋大雅さん。彼が生前に作り上げたのが、総合芸術空間T.Tです。大正初期に建てられた町屋を総改築した建物で、一歩足を踏み入れると、そこには思いもよらない異空間が広がります。

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1階ギャラリースペースに展示されていたのは、髙橋さんが生前に集めたコレクション。

1階はブティック兼ギャラリースペース、2階は完全予約制の茶室という2フロア構成。私がふらっと立ち寄ったこの日は、髙橋さんが過去に蒐集した衣服やオブジェなどの遺物が展示されていました。

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髙橋さんのコレクションの一部。1100年代〜1300年代に作られた供養塔。

鎌倉時代に作られた供養塔や、法隆寺の木造古材、着物に使用する織物の切れ端をまとめた見本帳、ヴィンテージボタンから1950年代のデニムまで、展示されているコレクションは時代も場所もじつにさまざま。その内容の濃さと豊富さに驚かされます。

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髙橋さんのコレクションの一部。当時の所有者が手作業でリペアした、1950年代のリーバイスデニム。

大量生産・大量消費型の現代社会において、歴史ある物を保存し、研究することで自身のクリエーションへと応用してきた髙橋さんならではの美学を、改めて肌で感じることができました。

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白で統一された世界にくっきりと浮き上がるのは、髙橋さんが石彫家の和泉正敏さんとともに制作した彫刻作品。これらは常設で展示されているもの。

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茶室をイメージした試着室。扉には寺院の古材が使われています。

茶室をイメージした試着室は、思わず正座したくなる雰囲気。瞑想的な空間に浸っていると、心が浄化されるようでした。

Tシャツのように着られるニットカーディガンを即決買い

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試着して、あまりの心地よさに即決したカーディガン。税込で¥46,200でした。

空間を堪能した後はショッピングも欠かせません。2023年秋冬シーズン以降は、前身ブランドのTaiga Takahashiから名を改めて、T.Tとして再始動。ブランド設立当初から髙橋さんと歩みをともにしてきたチームがデザインを手がけています。コレクション自体はメンズの要素が強めですが、展開されるアイテムはユニセックスで着られるデザインばかり。この日、試着室で即決したのが写真のカーディガンでした。

シルクとコットンの極細糸で編み上げられた、なめらかな肌触りにひとめぼれ。しかもニットカーディガンなのに、Tシャツのような軽やかな着心地なんですよ。お尻が隠れるくらいのゆったりしたシルエットでラフさがありながら、ハイゲージで上品に着られるところにも惹かれました。薄手でかさばらず、家で手洗いできてイージーケアなのも購入の決め手に。今年も酷暑になりそうな予感ですが、室内はすでに冷房が効いていてひんやりするところも多いです。年齢的に体の冷えが気になることもあり、実際に袖を通してみて「これは真夏の必須アイテムになる」と確信した次第。シンプルで汎用性も高いので、大切に着て長く愛用していきたいです。

エディターHAYASHIプロフィール画像
エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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