身も心も冷やす作戦! おすすめ【ホラー】小説&マンガで暑さを忘れる体験を

もともとホラー好きではあるのですが、こうも暑い日が続くと読む書物も気づけばホラー一色に。気づけばこの2週間ほどでホラー小説を何冊か読んだので、おすすめのホラー小説について紹介させてください!

背筋著『近畿地方のある場所について』/KADOKAWA

近畿地方のとある場所についての書影

文庫版をKindleで購入し、iPadやiPhoneで移動中に読むことが多いです。『近畿地方のある場所について』/KADOKAWA

まず1作品目は、今夏映画化もされた『近畿地方のある場所について』。モキュメンタリーと言われるジャンルで、ドキュメンタリー形式を取りながら、実際には創作した物語を事実のように読者へと届けるフィクション作品です。ざっくりとしたあらすじをお伝えすると、オカルト雑誌の編集者が失踪したことにより、編集者仲間がその原因を追い続ける過程で、数々の怪異がすべて「近畿地方のある場所」に繋がっていることがわかるという内容。あらゆる怪異がモキュメンタリーとして紹介されてるのですが、リアリティのある内容にぐいぐいと引き込まれていきます。時系列も内容もバラバラの未解決事件や都市伝説、心霊スポットの動画配信などを調査していくと、最終的に恐ろしい事実がわかっていくのですが、謎解きのような楽しさもあってあっという間に読めてしまう作品です。

おそらく多くの人が読み終わったあと、「近畿地方のある場所について 考察」で検索すると思うのですが、私もそのうちの一人。読了後は考察を深めたくなるので、読んだ人がいたら教えてください!

著者の背筋さんは、 SPURの神保町特集でも寄稿してくださっているので、そちらの短編もぜひ。

芦沢央著 『火のないところに煙は』/新潮社

芦沢央著 火のないところに煙はの書影

『火のないところに煙は』/新潮社

こちらの作品も先ほどと同様のモキュメンタリーホラー作品。6つの短編で構成されているのですが、読了後に「え! モキュメンタリーだったの?」って思うほどリアリティがありすぎる内容で、すっかりドキュメンタリーホラー小説だと思い込んでしまいました。作者本人が物語の語り手という体裁をとっており、神楽坂を舞台にした怪談小説の依頼から始まり、その小説の内容と作家の過去の体験が交互に語られることで、ものすごくすんなり本物の怪異譚だと思わせる作品です。驚くほど説得力があるので、すっかり騙されてしまいました。モキュメンタリー好きはぜひ読んで欲しい一冊。ちなみに私は、読了後Xで「榊桔平」という名前を検索してしまったのですが、この作品読んだ人なら納得してくれるはずです。

田口正太郎著『裏バイト:逃亡禁止』/小学館

裏バイト:逃亡禁止の書影

『裏バイト:逃亡禁止』/小学館は現在連載中のマンガの中で、最も好きな作品と言えるくらい愛読しています。主人公2人はもちろんですが、サブキャラの橙ちゃんが大好き

ホラー小説も読んでいるのですが、実は一番好きなのはオカルトギャグマンガです(おそらく世の中にそんなマンガジャンルはないのですが、私が勝手に命名)。中でも最も好きな作品が、『裏バイト:逃亡禁止』/小学館。暇さえあれば、あらゆるマンガアプリを周遊しているのですが、マンガワンというサイトで見つけたのがこちらです。とある事情で大金が必要な主人公のユメちゃんとハマちゃんが、「裏バイト」と呼ばれる怪しげかつ高額バイトを次々とこなしていく作品。毎回のように怪異や人間たちから生命の危険に晒されながら、仕事をしていきます。一つ一つの物語はとっても怖いのに登場人物のギャグ的要素が強いので、怖さと面白さが拮抗します。震えるほど怖いのに笑っちゃったりする、非常に感情のコントロールが難しい作品です(笑)。現在も裏サンデーとマンガワンにて連載中で、単行本は16巻まで出ているのでぜひ読んでみてください!

コノシマルカ著『写らナイんです』/小学館

写らナイんです/小学館の書影

『写らナイんです』/小学館は驚くほど霊感のない少女と、その対局にいる超霊媒体質の少年によるオカルトギャグ漫画。めちゃくちゃ笑えます

最後に紹介するのも、オカルトギャグマンガで最近イチオシの作品『写らナイんです』/小学館。オカルト部に情熱を捧げる少女と、超霊媒体質の少年の青春ホラーコメディなのですが、本当に笑えます。幽霊に憧れているのにまったく霊感がないどころか、除霊体質のみちるちゃんが天然すぎて面白い。反対に見えてはいけないものをどんどん引き寄せてしまう、まことくんと一緒にいることでベストパートナーっぷりを発揮。コメディマンガなので、ホラーが苦手だなっていう人もぜひ。こちらも少年サンデーで連載中です。

ということで、今回はマイブームのホラー作品について紹介しましたが、みなさんもおすすめがあったら教えてください!

エディターTOZUKAプロフィール画像
エディターTOZUKA

日々体当たりでさまざまな美容施術を受ける、メンテナンス好き。最新施術にも興味津々で、気になるものは美容に留まらず、何でもかんでもXでディグるのが趣味。無類の猫好きです。

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