SPURエディターの【愛用香水】8選|モード派を虜にする個性的な香りをチェック

SPURエディターが愛用する、モードな香水を紹介

フレグランス好きが多数在籍する、SPUR編集部。モードファッションの世界に身を置くエディターらしく、被り率の少ない、ニッチな香りを愛用する人が多いのも特徴! そこでSPUR.JPで紹介した記事の中から、エディターが愛用する香水を一挙紹介。自分らしさを演出できる個性派の香りを求めている人は、ぜひ参考にして。

【ディプティック】ロー パピエ

ディプティック ロー パピエ
ディプティック オードトワレ ロー パピエ 50ml ¥16,940

子ども時代、無類の本好きだったと振り返るエディターIGARASHIが愛用するのは、フランス語で“紙の水”という意味を持つ、ディプティックの「ロー パピエ」。

ひと吹きした空間から見えてくるのは、真っ白な紙の上を走るペン先のズームアップ。かたちのない思いを可視化する筆致が、頭に浮かぶような香りです。

「紙の水」という名前にふさわしく、爽やかなホワイトムスクの風をもたらすオードトワレ。そのあとに一瞬、人の気配や体温を感じる理由は、ライススチームのぬくもりを差し込んでいるから。ベースを司るブロンドウッドアコードが、通奏低音のように落ち着いた知性を演出します。

軽くて、爽やかで、とらえどころがない香り立ち。ずばり、紙やペンを手に取りたくなる香りです。印刷物の読書への憧憬を掻き立てられて、書店に走りたくなる。なるんです。(エディターIGARASHI)

【バイラオ】High Five ディスカバリーセット

バイラオ High Five ディスカバリーセット
「High Five ディスカバリーセット」(7.5ml×5)¥20,350/バイラオ

金沢のニッチフレグランス専門店、フェートンフレグランスロングバー&フェートンフレグランスハウスのオーナー、坂矢悠詞人さんに教えてもらって以来、エディターHAが愛用しているというのが、Vyrao(バイラオ)の香水。2021年にロンドンでスタートした新鋭ブランドの、香りの魅力とは?

様々な効能を持つ伝統的な薬草をベースにつくられた香りは、どれもシンプルながらも独創的で“こんな香りが欲しかった”と思うものばかり。さらにエシカル調達した88%〜89%の天然成分と80%のオーガニック認証成分で構成され、パッケージもアップサイクル素材を採用している点も推せるポイントです。オードパルファンは5つの香りの展開があるのですが、ひとつに決めきれなかった私は、「High Five ディスカバリーセット」と名付けられた7.5mlずつのスプレーボトルが入ったものを購入しました。グリーンの箱にロゴが躍るパッケージも素敵で、ギフトにも良さそうですよね。

日差しの強い日にぶらぶら出歩く時はTシャツとデニムに、レモンやマンダリン、サンダルウッドが重なり開放感のある“Free00”。夕暮れから食事に出かける日はブラックのドレスに、ベチバーやシダーウッド、ジュニパーウッド、ブラックペッパーなどを配合したウッディな香りの“Magnetic70”とシーンや着たい洋服に合わせて使い分けています。どれもトップノートとミドルノートでムードが異なるので、その変化を感じるのも楽しいです。(エディターHA)

【アーレス】a stone, #SAYU

エルメス レ マン エルメス ヴェルニ エマイユ 95
「ソリッドパフューム a stone, #SAYU」¥6,930、レフィルのみ¥3,300/アーレス

洗練されたデザインのビューティ&ライフスタイルグッズを展開する「AHRES(アーレス)」。一度撮影用にフレグランスを借りてから、ずっと気になっていたというエディターAOYAMAは、伊勢丹新宿店にニューショップがオープンしたタイミングでソリッドパフューム(練り香水)をゲット!

"a stone,"という名の通り、ケースがモダンなストーンモチーフ。香水の種類は計3種。パウダリーフローラルの#Zeroも、グルマン系の#Mellow Flavors Forestも捨てがたかったのですが、一番人気、かつブランドを代表する香りだと売り場で教えていただいた#SAYUをチョイス。”SAYU”はお察しの通り、”白湯”から来ています。朝、白湯を飲むといい! とよく聞きますが(笑)、まさに清々しい朝を想起する、静かで透明感のある香り。軽やかなので多くの人に愛されそうですし、シーンを選ばず使用できそう。カシス、アップル、グレープフルーツといったフレッシュで瑞々しいトップノートに始まり、次第にムスクやシダーウッドの上品で落ち着いたボトムノートに移り変わります。

肌にのせるとしっとりと溶けるようなテクスチャーが心地よく、水性のフレグランスよりも”柔らかさ”や”温度感”を感じるのが練り香水のいいところだと実感。保湿感覚で、爪先や毛先に使うのもおすすめとスタッフの方に聞き、早速実践してみている次第です。(エディターAOYAMA)

【ノンフィクション】フォーゲットミーノット

ノンフィクション フォーゲットミーノット
「FORGET ME NOT(フォーゲットミーノット)」(100ml)¥20,900/ノンフィクション

この夏、京都で行われていたポップアップストアで、話題の韓国フレグランスブランド、ノンフィクション(NONFICTION)の香水を購入したというエディターHAYASHI。10種類近くあるラインナップの中から選んだのは、「FORGET ME NOT」。

「FORGET ME NOT(フォーゲットミーノット)」。ワスレナグサの英名ですが、直訳すると「私を忘れないで」という意味です。つまりそれは、かけがえのない人との忘れたくない瞬間を閉じ込めた、香りの記憶。まるでひと夏のにおいを運んでくるかのような、鮮烈で儚い香りです。

ワンプッシュで広がるのは、スパイシーなグリーンノート。清涼なバジルとシトラスが弾けるなか、ピンクペッパーがほのかに甘い刺激をもたらし、深度のあるアンバーに落ち着きます。天然香料のピュアな余韻に包まれながら、どこか懐かしさも感じる香調です。ふと私が思い浮かべた情景は、大好きな人と並んで歩く真夏の夜の川沿いの道。爽やかで、神秘的で、ちょっぴり切ない。記憶の片隅に刻まれた束の間の思い出が、じんわりと蘇りました。主張しすぎず、肌に馴染むような軽やかな香り立ちも気に入っています。(エディターHAYASHI)

【oddity.】Dead Air

oddity. Dead Air
「Dead Air」(50ml)¥39,930/.Oddity

エディターKAGOHARAが愛用するのは、香港のデザインスタジオが率いるフレグランスブランド、「oddity.」のアイテム。今年のGWに訪れた台湾の雑貨店「地衣荒物(EARTHING WAY)」で見つけたそう。

オブジェのようなボトルパッケージが印象的な「oddity.」は、希少価値の高い芳香原料を使用しており、香りのネーミングもユニーク。調べてみると、日本にも半年ほど前に上陸していたようで、ECで購入できるサイトもある模様。

朧げな記憶ながら、購入する際に店員さんから「映画『グランド・ブタペスト・ホテル』のモデルになった香水なんですよ」と教えてもらいました。日本に帰ってから調べてみても公式の情報では見当たらなかったのですが、有力な情報が。作中に登場する架空の香水「L'Air de Panache」の調香師であるマーク・バクストンが、この「oddity.」も手掛けているのです! これはもう、どこかで繋がっているはず、と信じて使っています。

私は店頭で試して、「Dead Air」という香りをセレクトしました。退廃的な影、不気味なファンタジー、などがキーワードで、一見重たい香りのようにも取れるのですが、意外にもウッド系のさわやかな香りなんです! フルーティさのあるダバナやバイオレットリーフからナルシスのミドルノートへ。ベースにはデーツの甘さやオークウッドのスモーキーさがあるので、全体を通して大人っぽい香りです。(エディターKAGOHARA)

【プルヴワ】「ヒノキレザー」

プルヴワ ヒノキレザー
「オードパルファム ヒノキレザー」/プルヴワ

韓国フレグランスが盛り上がりを見せている昨今。韓国好きのエディターMICHISHITAが最近愛用しているのが、Pleuvoir(プルヴワ)の香水。今年の8月に訪れた釜山で手に入れた「ヒノキレザー」の魅力を解説。

いまフレグランス界を賑わせている、韓国ブランド。スタイリッシュな世界観と洒落た香調に注目しています。中でも、まだ日本に上陸していない中で、次に来そう……! と思っていたのが、プルヴワでした。なにより香りが洗練されていて、ピュアでクリーンなビジュアルイメージも素敵。

以前東京でポップアップストアを展開していたときにハンドクリームはゲットしたのですが、その時にどうしても欲しかった香水が、写真のヒノキレザー。しかしながら、私がポップアップに行った時はすでに売り切れてしまっていたのです(涙)。その積年の思いが、韓国でついに実った……! ということで、意気揚々と購入してまいりました。

落ち着いたヒノキをベースに、様々なウッディをブレンドし、まるで森林浴をしているような爽やかさ。ベチバーのような苦味も感じられて、言うなれば、雨に濡れた大地を踏みしめながら、山の中を歩いているよう。そこにレザーが加わりスモーキーにまとめ上げることで、他にはない独特の香り立ちに。ぐっとモダンな印象に仕上がっています。男女問わず使いやすく、日本で売り切れてしまったことも納得。これをつけていると、いい香り! と褒めてもらうことも多いんです。(エディターMICHISHITA)

【THREE】エッセンシャルセンツ

THREE エッセンシャルセンツ
(上から)THREE エッセンシャルセンツ 00 WRITTEN IN STONE 9mL ¥5,060、01 IN BLOOM 9mL ¥5,390、02 DAYS IN THE TREES 9mL ¥5,060、03 BLACKCURRANT BERET 9mL ¥5,390、04 SPIRIT OF EDEN 9mL ¥5,060/THREE

ビューティ担当のエディターHOMMAは、在宅ワークの気持ちを切り替えアイテムとして、THREEから登場した精油100%フレグランスを愛用中。

全5種ある香りは全て、精油のみで作られたもの。だからTHREEらしいハーバルな、深呼吸を誘う心地よい香りを存分に味わえます。中でも起き抜けのまだ頭が冴えていない時に重宝しているのが「00 WRITTEN IN STONE」。レモンなどの爽やかな柑橘の先に、芝と木々の生えただだっ広い大地を想起させる、フレッシュでグリーンなゼラニウムやパチュリが顔を出す感じ。

石庭や境内の静けさをイメージしているそうで、心に蔓延る雑念を取り払ってゼロの状態に戻してくれるような香りです。スプレーした後、目を閉じてその香りを深く吸い込むと、ニュートラルな気持ちで清々しく一日を始められる気がしています。

00 WRITTEN IN STONE以外にも、花や樹、果実や種など自然のエレメントにまつわる香りが揃っており、全てゼラニウムをベースにしているから香りのレイヤードも間違いなし。徐々にテレワークでのリフレッシュだけでなく、外出時や就寝前などシーンに合わせて香りを選ぶ、玄人な楽しみ方もしてみたいなと思います。(エディターHOMMA)

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