1 スウィートなコットンドレスには、すりガラスのような肌がマッチする。大人のためのイノセンスをまとって
2 肌見せスタイルは、ベースメイクアップの質感が全体の印象を品よく見せるポイントとなる
3 ロマンティックな花柄やシアー素材にモードな面持ちを与えるのが、ほのかなツヤを称えたセミマットスキン
4 スポーティな装いには、素肌美を保ちながら丁寧に仕立てた肌が似合う
ベースメイクアップの質感が、モードな着こなしを左右する
岡田 肌づくりでいちばん大切なのは、ファッションとのバランスですよね。
横溝 はい。今の時代、ポイントメイクアップは何でもアリ。そのときの気分で遊ぶのが楽しくて、おしゃれだと思っていますが、全体のトーンを決める肌の質感は、服とのバランスを意識したいですね。
岡田 肌づくりで女性像がまったく変わりますからね。中澤さんが注目する2025SSのファショントレンドは?
中澤 筆頭はロマンティックなスタイルです。柔らかな素材で、ふわりと風になびくようなロエベ(3)のドレスなどが象徴的。そこに強く、隙のないべースメイクアップが加わると、なぜかおしゃれに見えないんです。古くさく見えてしまうというか……。
横溝 逆にハイライトでビシッと光らせたり、パールでキラキラさせすぎるのも服の素材感とマッチしませんね。
岡田 自然と微かに発光するような、ふわっと抜けのあるセミマット肌がしっくりきます。名付けるならば、”微発光系セミマット”でしょうか。コレクションのビューティトピックを分析しても、カラーメイクアップはナチュラルだったり遊びがあったりとさまざまだけど、ベースメイクアップは極端なマットやツヤはない。
中澤 また、方向性の違うトレンドでハズせないのがスポーツミックスです。たとえばディオール(4)のような。
岡田 スポーティな要素のある服をストリート風にしないためにも、肌の質感を整えるのは必須ですね。大人がカジュアルな服をすっぴんで着ていると、パジャマ感が出ちゃうじゃない? スポーツウェアを着ている人と、スポーティなスタイルって全然違うから!
横溝 確かに(笑)。その差を埋めるのが、肌ですよね。
岡田 一見素肌のように見えるけれど、実は端正につくられた肌は、全体のスタイルの格上げになると思います。
中澤 露出度が高いランジェリースタイルも、セミマット肌だと上品に見えますよね。ツヤツヤにしてしまうと艶っぽくなりすぎちゃう。
岡田 トレンドを上品に格好よく着こなすには、たくさんのジュエリーより、内側から光を放つ肌が必要。
5 高いケア効果に加え、上品なツヤ感を演出。
アプソリュ ザ フルイド ファンデーション 全5色(35㎖)(本体購入時ブラシつき)¥19,250/ランコム
6 ナチュラルな仕上がりが長時間続く。
パワー ファブリック プロ ファンデーション 全9色¥9,790/アルマーニ ビューティ
7 白浮きしづらく自然とトーンアップ。
グロー プレイ ライトフル C3 トーン アップ プライマー SPF 50+ SPF50+・PA+++(30㎖)¥6,270/M・A・C
8 光で毛穴やシワを目立ちづらく。
ザ・フラワーショップ ベース ピンク SPF37・PA+++(30g)¥3,080/msh
進化したプロダクトとなら簡単にスタイリッシュな肌質に
中澤 でも、ほんのりツヤがあるセミマット肌をつくるのって難しそうです。
岡田 それが、今年は簡単にできるんですよ! なぜなら、仕上がりのテクスチャーが絶妙な、優秀なプロダクトがたくさん出ているから。
横溝 ランコム(5)のように、“色のついたスキンケアですか!?”と言いたくなるくらい、ケア効果が高いものが多いのも特徴。夏だとテカリやくずれも気になるけど、大人は肌の乾燥も気になるでしょう? そのどちらもフォローしてくれるものが揃ってる。
岡田 しかもテクニックは不要。ささっとのばすだけできれいに仕上がるの。形状はリキッドタイプもクッションタイプも豊富なので、好みに合わせて選んでOK。大切なのは、下地との組み合わせだけです。
中澤 どんな組み合わせですか?
岡田 薄づきのリキッドなら、下地は色補正効果やカバー力の高いものを。ファンデーションの前に肌をフラットに整えておきます。比較的しっかりカバーできるクッションなら、輝きやツヤ感が少し強めの下地を選んで、先に光沢感を仕込みます。
横溝 下地とファンデーションのコンビネーションで、仕上がりをコントロールするわけですね。
岡田 組み合わせさえ押さえておけば、微発光肌は手に入ったも同然。
横溝 今シーズンは特に下地の進化がすさまじいですからね。
岡田 軽やかになじんで、白浮きせずにトーンアップができるんです。
横溝 ターゲット層が明確なものを選ぶのも手。たとえば、アジア人の肌のために開発されたM・A・C(7)の新作は、肌に溶け込み、内側からやわらかく光るような仕上がりです。
岡田 私は佐田真由美さんがプロデューサーを務めるTHE FLOWER SHOP(8)の下地が好き。隠蔽感がなくほんのりカバーしてくれて、肌の色を選ばないんです。真由美さんご自身もヘルシースキンだし、チャーミングな肌になりたい人に向いているかな。
中澤 自分らしくいられるという視点で選んだプロダクトで、簡単に理想の微発光肌になれるなんて、素敵!