【フレグランス】好きエディターが愛用する、個性をまとえる注目の香り8選

フレグランス好きのSPURエディターが愛用する、こだわりの香りとは?

身にまとうフレグランスも、人とは少し違う、個性が際立つ香りを求めるSPURエディターたち。そこでSPURで紹介した記事の中から、エディター愛用のフレグランスを紹介! ラグジュアリーブランドの逸品から、いま話題を集めるフレグランスブランドのアイテムまで、多彩なラインナップに注目を。

エディターABE|【ジル サンダー】日常から“トリップ”できる紅茶の香り

ジル サンダー オルファクトリー シリーズ 1 ブラック ティー
Jil Sander Black Tea 100 ml ¥43,780

久しぶりに心惹かれるフレグランスに出合ってしまいました。ジル サンダーから今年1月に発売された新作フレグランス「オルファクトリー シリーズ 1」です。気に入ったものは何でも長く愛用する方で、新しいものをトライするときは慎重派。そんな私には珍しく、気がつけば購入に至っていたほど魅力的な香りでした。

「オルファクトリー シリーズ 1」から展開されているのは、植物学とテクノロジーを融合させた6種類の香り。ジル サンダーといえば先日、クリエイティブ・ディレクター、ルーシー&ルーク・メイヤーの退任が発表されましたが、この二人の指揮のもと、世界で活躍する5人の調香師によってデザインされたフレグランスです。いずれもブランドのデザインコードを表現したミニマルでユニセックスな調香がベースになっています。

私が選んだのは、「ブラック ティー」。その名の通り、ブラックティーがベースノートのティーフレグランスで、ラプサンスーチョンという中国紅茶をイメージしたんだとか。ラプサンスーチョンは、中国紅茶の中でも古くから生産され、スモーキーな香りが特徴的な紅茶。やさしく温かみのあるベースノートに、スリランカ産のシナモンと中国産のキンモクセイによるスパイシーでウッディなアクセントと、ブラックレザーのスモーキーな深みが加わった、ひとクセある感じがたまりません。深みはあるけれど、それぞれが調和していて軽やか。どこかつかみどころのない自由なムードも漂い、ワンプッシュでどこかへ旅に出たくなるような、非日常へ誘ってくれる存在です。(エディターABE)

エディターIGARASHI|【エルメス】子どもも使えるフレグランス

エルメス フレグランス 《カブリオル》
エルメス フレグランス 《カブリオル》 50ml ¥17,490

初夏、秩父や裏高尾、奥多摩エリアなどで低山ハイクをすると、白やバターイエロー色に染まったつる状の細長い花に出合うことがあります。名前は、スイカズラ。ふたつの花弁がペアになって咲いていて、双子ちゃんのようで可愛い。顔を寄せると、涼やかな甘い風を控え目にそよがせる姿は、忍び寄る灼熱の季節の一歩手前の、清涼剤のような存在。心を和ませてくれます。

エルメスの専属調香師、クリスティーヌ・ナジェル。エルメス初の子どもと、我々おとなのために誕生させたフレグランスの主演役として、スイカズラに白羽の矢を立てたのは、きっとこの花だけがもつみずみずしいきらめきに彼女が魅せられたからに違いありません。

湿気のある森の中で、可憐で甘やかな風を運ぶスイカズラ。その相手役に、彼女が選んだのは高潔で静謐なサンダルウッドでした。透明感あふれるフローラルと、それを静かに抱きとめるウッディな白檀。さらに金木犀、すなわちオスマンサスもブレンドされているとのことなのですが、個人的にはあまりその気配を感じません。山の尾根を駆け抜けるひとすじの風のように、フレッシュな香り立ちはどこまでもやさしくて、透明です。

3歳以上のお子さんでも使えるように、アルコールを含みません。背伸びをして香りをまとう、小さな人たちのためでもあるのと同時に、子供時代のイノセンスを呼び起こす「タイムマシン」でもある。それこそが、カブリオルの魅力と断言できます。(エディターIGARASHI)

エディターMICHISHITA|【バーバリー】正統派な紅茶の香り

バーバリー シグネチャー コレクション​ ハイ ティー
バーバリー シグネチャー コレクション​ ハイ ティー 100ml ¥39,600

全国の“お茶フレグランス”ファンの皆さん、朗報です。バーバリーから、2月末にローンチされた香水の「シグネチャー コレクション」。その中の、お茶の香りが素晴らしいので、声を大にして伝えたい! 

その名も、「ハイティー」。英国ブランドのバーバリーならでは、正統派な紅茶の香りです。でも、通りいっぺんのお茶フレグランスとは一味違う。言うなれば、「茶葉から違う」という感じ。本当に上質なお茶を飲んだ時の、心まで幸福に満たされるような充実感のある香り立ちなのです。

ブラックティーをベースに、トップに香るのは軽やかなベルガモット。カモミールやラベンダーなどのハーブがやさしく包み込み、のどかな田園風景が広がるよう。とにかく柔らかく、品のある香り立ちで、例えるならばマリアージュフレールの茶葉といった感じでしょうか。上質な香りに満たされている時の、なんとも言えない贅沢さを味わえます。

そしてそこに、マテ茶がスモーキーな趣を加える、というのが面白いところ。エレガントな紅茶の印象にとどまらず、一気にワイルドな表情に。一癖あるアクセントが効いていて、他のティーフレグランスにはない個性を醸し出している。唯一無二の香調に、思わず「これは良い!」と誰かに伝えずにはいられなくなりました。(エディターMICHISHITA)

エディターYOKOYAMA|【バイレード】持ち運びに便利なロールオンパフュームオイル

バイレード ロールオンパフュームオイル(ジプシー ウォーター)
ロールオンパフュームオイル(ジプシー ウォーター) 7.5ml ¥13,090/バイレード

線香が当たり前にある家で育ったからなのか、サンダルウッドの香りに無性に惹かれ、自宅にもサンダルウッドのお香を常備しています。昨年バイレードのディスカバリーセットを購入したところ、中でもお気に入りがやはりサンダルウッドがベースのフレグランス「ジプシー ウォーター」でした。

「ジプシー ウォーター」は、ロマの文化をインスピレーションとしたフレグランス。ベースとなるのは、サンダルウッドとパインニードルの織りなすウッディな香り。肌にまとうと、ベルガモットとレモンのフレッシュな清涼感に、バニラやアイリスの甘さもほのかに漂います。時間が経つと、あたたかい土のような香りを感じ、森の中の陽だまりにいるような心地に。

とはいえエキゾチックになり過ぎず、普段使いしやすい絶妙なバランスで、ジェンダーレスに使いやすい香りとなっています。

ロールオンタイプなので液漏れや匂い移りの心配もなし。持ち歩きやすいサイズ感でポーチにもすっぽり入ります。周囲に香りが広がらないので、デスクで気分転換したいときなど、首もとに少しつけて香りを楽しんでも!(エディターYOKOYAMA)

エディターHOMMA|【BAUM】ウッドランド ウインズの香りで、“穏やかで余裕のある人”を演出

バウム オーデコロン ウッドランド ウインズ
バウム オーデコロン ウッドランド ウインズ 60mL ¥13,200/BAUM

フレグランスって、「こういう印象の人になりたい」という気持ちを、手っ取り早くかなえてくれる魔法みたいなものだと思っています。そんな私が最近気に入っているのは、“おだやかで余裕のある人”に仕立ててくれる、BAUMのオーデコロン、「ウッドランド ウインズ」。

BAUMといえば、樹木の恵みを閉じ込めたスキンケア製品が揃い、その香りにもファンが多いブランド。フレグランスはオーデコロンが3種類、数量限定のオードトワレが1種類の計4種展開があります。私は、海より山派。森の中で緑に包まれながら過ごす時間に癒しを感じるタイプです。それもあって、ウッディ系やグリーン系の自然を感じる香りには目がありません。そのため、湖畔の林に吹くそよ風のような「ウッドランド ウインズ」は、ドンピシャに好みの香りでした。

ワンプッシュすると、まずはベルガモットの爽やかさと、サイプレスのヒノキのような香りが鼻先をかすめます。次第にゼラニウムやローズの野花の瑞々しさを感じたのち、シダーウッドやベチパーのウッディでアーシーなラストノートへ。目を閉じて深呼吸をすると、森林浴をしているような気分にさえなれるこの香りは、まさしく“落ち着き”や“心の平穏”を取り戻させてくれる存在。そんな香りをまとっていると、まるで自分自身も余裕のある大人になれる気がしています。(エディターHOMMA)

エディターHA|【to summer】かぶらない金木犀の香り

to summer ソリッドパフューム 颐和金桂
to summerのソリッドパフュームは229元。2024年11月の為替では4900円ほどのプライスです。

to summer(观夏)は中国発のフレグランスブランド。中国茶や竹、菊、松といった“東洋ならではの香り”をコンセプトにしたフレグランスアイテムを提案しています。伝統文化を取り入れつつもモダンなエッセンスが光る世界観が若い世代を中心に熱い支持を集め、国内のフレグランスブームをけん引する存在に。最近では世界的にも注目を集めています。

上海・外灘の店舗で店員の方が薦めてくれたのが、タブレット型のソリッドパフューム。クリーンな白のケースをスライドさせると練り香水がお目見えする逸品です。

8種のラインナップから私は颐和金桂という金木犀を主原料とした香りをセレクト。金木犀の香りは数年前から流行していますが、個人的な好みよりも少し糖度が高いものが多く手にしてこなかったんです。でもこちらはto summerならではの解釈でビターなニュアンスもある。さらに日本未上陸のため人とかぶらないこと、ソリッドパフュームならではの優しい香り立ちも気に入ってすぐに購入。ちょうど友人へのちょっとしたギフトを探していたので自分用と2つゲットしました。(エディターHA)

エディターYOSHIDA|【メゾン ルイ マリー】湿度と温度が上がる、これからの季節の相棒に

メゾン ルイ マリー No.9 「ヴァレ ドゥ フェルネ自然公園」50ml
No.9 「ヴァレ ドゥ フェルネ自然公園」50ml ¥19,800

メゾン ルイ マリーのNo.9「ヴァレ ドゥ フェルネ自然公園」は、フレッシュでノンジェンダー。心が急ってしまうときに香りを嗅ぐと、青々とした葉の間から木漏れ日がシャワーのように降り注ぐ自然のど真ん中に一瞬でワープした気持ちに。

肌にまとった瞬間、グレープフルーツとオレンジのみずみずしい柑橘がトップに弾けます。次第に、落ち着きのあるウッディノートへ。土のようなほんの少し苦みを含んだベチパーと森林を思わせるシダーウッドが爽やかに、かつ穏やかに肌に残ります。

名前を冠した「ヴァレ ドゥ フェルネ自然公園」は、インド洋に浮かぶモーリシャス島に実在する、手つかずの原生林が広がる自然豊かな地だそう。とはいえトロピカルな華やかさやエキゾチックな甘さはなく、あくまでもニュートラルですっきりした「朝」に似合う香りです。

朝の混雑した電車でも、普段なら香水はつけない休日も、いつでも一緒にいたいと思える静かで穏やかな相棒。ついつい居ることも忘れてしまうほどライトな存在だけれど、眉間にシワが寄っているときは「大丈夫、深呼吸してごらん」と、ひょいと顔をのぞかせます。湿度が高くなるこれからの季節こそ、ますます存在感を発揮しそうです!(エディターYOSHIDA)

エディターIWASE|【パンピューリ】一瞬で癒しのリゾート気分に

パンピューリ アンダマン セイルズ エクストラクト パフュームオイル
アンダマン セイルズ エクストラクト パフュームオイル 10ml 1,590バーツ(※購入時点)(公式オンラインショップでは14,300円にて販売中)

年末年始はタイに行ってきました。寒くて肩が縮こまってしまうような日本と違い、爽やかさすら感じるカラッとした暑さが気持ちよく、何度も帰りたくない……! と思うほど。刻々と近づく帰国の日を前に、真冬の日本でもなんとか常夏の気分を味わいたいと手に取ったのがパンピューリのパフュームでした。日本でも人気を誇るタイ発のフレグランスブランド。以前から気になりつつも、自分にはちょっとエキゾチックすぎるかなと尻込みしていました。ですが、せっかくの旅行中の思い出をその土地らしさがある素敵な香りで残したい! と思い初挑戦してみることに。

今回私が選んだのはアンダマンセイルズ。スタッフの方からタイで一番人気があるとおすすめしていただき試したのですが、つけた途端ふっと心がほぐれるような気分に。ベルガモットとグリーンティーが調和した、温かみがありつつもフレッシュな香調が癒しを与えてくれます。しかしそれだけではなく、タイブランドならではのスパイシーなフレーバーも。ほのかに香るサンダルウッドとナツメグがピリリとアクセントをきかせており、様々な表情を見せる奥深さも魅力です。また、この香りの着想源となったのは美しい珊瑚礁が有名なアンダマン海。夏の日差しでキラキラと輝く波面や、自然の雄大さをイメージして調香されたというストーリーにも惹かれて購入しました。(エディターIWASE)

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