今年登場した香水の中から、ファッションと香りを愛する50人に聞きました。「あなたが推すフレグランスは?」。"試香会"でリアルに体感した末に導き出された、2025年を代表するモードな香りとは!?

【2025年の香水ランキング】服好き50人がベスト・フレグランスを選出!
今年登場した香水の中から、ファッションと香りを愛する50人に聞きました。「あなたが推すフレグランスは?」。"試香会"でリアルに体感した末に導き出された、2025年を代表するモードな香りとは!?
今、服好きが求める香りとは?

海外移住して以来、現地の人たちがまとう香りに、その人のファッションやカルチャー、バックグラウンドが反映されているのを日々実感しています。香りをアクセサリーのようにまとってスタイルを完成させたいです
スタイリスト 須貝朗子さん
シルク、コットン、カシミヤ……
服の素材別に似合う香水を探究中
SPUR編集部 YOSHIDA
ファッションのテイストにひねりを加えられるものをチョイスします。たとえば、テーラードジャケットにダンディな香りは王道すぎて気恥ずかしい。カジュアルな服に、洗練された雰囲気が漂うフレグランスを合わせるくらいの、"はずし"を意識しています
ビューティエディター 前野さちこさん
求めているのは、ひとつのムードにとらわれない濃厚すぎない香り。
ファッションと香水で、自己紹介的に個人の多面性を出せたら
スタイリスト 浜田英枝さん
見た目だけでは伝わらないのが香水の面白さ。
だからこそファッションとギャップを持たせるのか、添わせるのか、という遊びも楽しみたい
スタイリスト 池田尚輝さん
ファッション同様、インパクトや意外性のある香りが好み。スパイシーなノートが好きで、気に入ったら同じものを愛用し続けます
ファッションエディター 栗山愛以さん
無難に好かれる香りより、クセのある香りが気分
ファッションエディター 岡部駿佑さん
【第1位】HERMÈS(エルメス) / バレニア オードパルファム アンタンス

(100㎖)¥27,610/エルメスジャポン
ワンピース¥194,150・中に着たシャツ¥96,800/ドーバー ストリート マーケット ギンザ(セッチュウ) 靴¥156,200/ジェイエムウエストン 青山店(ジェイエムウエストン)
フープピアス¥11,000/ロンハーマン ジュエリー伊勢丹新宿店(ロンハーマン ジュエリー) 左耳に重ねたピアス¥33,000/エストネーション(ヴィール)
「普段から愛用しているコリエ・ド・シアンから着想を得たボトルに、まず気分が上がります。ミラクルベリーを中心としたベースの香調からレザーノートへの移り変わり、残る余韻までもが完璧」(浜田さん)。
「秋冬にぴったりなレザーとウッディのぬくもりが、独創的かつ落ち着いた印象を与える唯一無二のフレグランス。時間とともに香りが肌に溶け込み、全身を包み込むような感覚に」(タカシバさん)。
「甘さのあとに追いかけてくる爽やかさのバランスが絶妙。シーンを選ばず朝から晩までずっとまとっていたいと思うほど。個性と優しさが同居する穏やかな存在感に惹かれます」(中澤さん)。
「華やかなバタフライリリーとミラクルベリーに深みのあるレザーノートが重なり、ぐっとミステリアスな雰囲気に引き込む。どんな服装にもハマる"しゃれた香り"を体現したアコードです」(TOZUKA)。
メゾン初のシプレフレグランスとして登場した「バレニア」の続編。より濃厚で妖艶な奥行きのある香りとなり、服好きのみならず手に取った誰をも魅了する。
【第2位】GUERLAIN(ゲラン) / ラール エ ラ マティエール ベチバー フォーヴ

(100㎖)¥50,270/ゲラン
ネックレス¥26,400/GALERIE・VIE 丸の内店(ラポネサ ジェネラル ストア)
「ミニマルな服装にも個性的な立体感を加えてくれそうな、ウッディなベチバーと大人っぽいフィグ。朝露に濡れたジャングルを表した香りは何かが始まりそうで心躍ります」(安井さん)。
「古くから親しまれてきたベチバーを再解釈した光り輝くようなモダンさ。ワイドパンツにジャケットを羽織り、さっそうと街を歩く、今を生きる女性のよきバディとして」(松井さん)。
「"フォーヴ(野獣)"という名前ながら洗練されているのがさすが。フォレストグリーンやダークブラウンのアウターメインのワントーンコーデに合わせたらと妄想が膨らみます」(平さん)。
「質のいい王道の香りに心の中でひれ伏す。"王道こそアヴァンギャルド"というモードのコードにも当てはまります。白Tにデニム、テディコートを羽織るだけでサマになりそう」(衣笠)。
さまざまな植物が息づく夜明けのジャングルへ誘う、ドライながらフレッシュなベチバーの調べ。
【第3位】CHANEL(シャネル) / ガブリエル シャネル フレグランス プライマー

(150㎖)¥18,480/シャネル
コート¥151,800/GANNI 渋谷PARCO(ガニー)
「フレグランス プライマーというジャンル自体が興味深く、静かに漂う上品な香りが印象的。中央にロゴをあしらったゴールドベージュのクラシックなボトルデザインも美しい」(池田尚輝さん)。
「永遠の名香『ガブリエル シャネル』に新たなカテゴリーが誕生し、違った魅力に出合えたことに感動。オードゥ パルファムと重ねて、コートの中に仕込みたい」(前野さん)。
「クリアで華麗なニュアンスのある前向きな香り。ご機嫌な趣とかすかに感じる色気との調和も極上です。清潔でよく整えられたシーツにくるまれたような贅沢な気持ちに」(門名)。
「初めて『ガブリエル シャネル』に出合った際のときめきが蘇りました。全身にまとっても主張しすぎない軽やかさが好き。デニム×シルクブラウスの日に」(YOSHIDA)。
「ガブリエル シャネル」のブーケの香りが"プライマー"というボディミストとして登場。
【第4位】BYREDO(バイレード ) / ブランシュ アブソリュ ドゥ パルファン 【第5位】JIL SANDER(ジル サンダー)/ ジル サンダー スモーク オードパルファム

(100㎖)¥50,600/バイレード ジャパン
(100㎖)¥43,780/ジルサンダージャパン
トップス¥63,250/ドーバー ストリート マーケット ギンザ(メリッタ バウマイスター) パンツ¥53,900/エンメ(エレイン ハースビー) 靴¥64,900/イザ(リヴィアナ コンティ) 帽子¥9,900/RHC ロンハーマン(RHC) リング¥39,600/GALERIE・VIE 丸の内店(サスキア ディーズ)
【第4位】BYREDO / ブランシュ アブソリュ ドゥ パルファン
「シンプルさと清潔感を軸にアルデヒドやブラックペッパーが重なるほどよいクセが秀逸。服の魅力より前に出ない静かな香り立ちもポイント」(森山さん)。
「クリーンな中に潜む強さが印象的。普段、モノトーンのファッションが多いので重厚感のあるアクセサリーのような感覚で身につけたい」(SHINOさん)。
「服の隙間からそっと香り、澄んだスパイスの残像だけがあふれるさりげなさに陶酔。スキンライクな風合いも好きで絶賛愛用中の一本です」(渡辺さん)。
「その人らしさを引き立てながら、ちょっと素敵な自分へと後押ししてくれるようなムードを感じる。ひとたびまとえば自信が湧き、心が弾みます」(HOMMA)。
人気の「アブソリュ」を再構築。より濃厚で親密で、清らかな表現に昇華。
【第5位】JIL SANDER / ジル サンダー スモーク オードパルファム
「爽快感があるのにウッディでスパイシー。いい意味で複雑なレイヤードがどこかミステリアスで惹かれます。ニットと合わせたらより洗練されそう」(石橋さん)。
「この香りが表現する"男性的でありながら女性的な"という女性像はまさに私のテーマ。マニッシュさの中に揺らぎを残した構成に心奪われる」(須貝さん)。
「スモーキーノートの印象が激変。厚みがありながらクリアで凛とした表情が新鮮です。着こなしを格上げするファッションピース感覚で使いたい」(上野さん)。
「やわらかくドライな甘さ、ピリッときかせたスパイシーさ。ノスタルジックな気持ちを呼び覚ますような不思議な表情。男女問わず使えそう」(hirokazuさん)。
暖炉のそばで乾く衣類の香りをイメージ。
【第6位】Santa Maria Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ) / オードパルファム インチェンソ 【第7位】FUEGUIA 1833(フエギア 1833) / フロール デ ウエソ

(100㎖)¥41,800/サンタ・マリア・ノヴェッラ・ジャパン (100㎖)¥104,500/FUEGUIA 1833
【第6位】Santa Maria Novella / オードパルファム インチェンソ
「洗練を極めた爽やかさと透明感がありながら、つけている人を思い出すとその印象がより芳醇に、色濃くなっていくよう。センスを感じる薫香です」(小川さん)。
「鼻をかすめた瞬間にひと目惚れしました! "この香りが似合う人になりたい"
"この香りに合うファッションを模索したい"と憧れを抱くほどに」(権藤さん)。
「シンプルなカシミヤニットとスラックスに、スパイシー&ウッディなこの香水で個性を足したい気分。気持ちが落ち着くお香のような印象も」(渡邉さん)。
「フレグランスに明るくない僕でも興味を惹かれる吸引力がある香りです。リラクシングな雰囲気なので静かに過ごしたい読書の時間に」(田中雅也さん)。
カルダモン、ピンクペッパーの幕開けから最後のベチバーまでなめらかに移りゆく、美しい調べ。
【第7位】FUEGUIA 1833 / フロール デ ウエソ
「懐かしさのあるバニラと神秘的なチュベローズは甘めな香水に対する固定観念を覆し、安心感すら覚えます。食事に行く日にまとえる静謐さも」(早川さん)。
「骨の花という名前も秀逸。透明感で描くチュベローズ、きりっと全体を引き締めるショチコパル。フエギアならではの"甘辛"バランスが粋です」(五十嵐)。
「肌になじんでとろけていくような、"気配"として存在する香り。セーターにトレンチコートなど、シンプルだけど品のある装いに合わせたいです」(矢内さん)。
「爽やかなトップノートからチュベローズが顔を出す展開の意外性と美しさは圧巻。色気と力強さをモダンに表現できるのはフエギアならではの妙」(河)。
夜に咲く神聖な花、チュベローズに想いを馳せた甘く、深く、優しい馥郁とした香り。

ジャケット¥248,600/Diptrics(ブレス) 中に着たベスト¥37,400/ジャーナル スタンダード レサージュ 銀座店(ジャーナル スタンダード レサージュ) ニット¥40,700/ユナイテッドアローズ 渋谷スクランブルスクエア店(ギマガス) シャツ¥66,000/TOMORROWLAND 渋谷本店(トゥモローランド ビー) スカート¥92,400/メゾン・ディセット(バイト ストゥディオズ) タイツ¥2,200/ぽこ・あ・ぽこ(トラスパレンツェ) 靴¥116,600/メゾン・ディセット(ロド) リング¥262,600/トムウッド 青山店(トムウッド)
(左ページ)ボディスーツ¥26,400・スカートの中に重ねたパンツ¥29,700/アカネ ウツノミヤ スカート¥79,200/トリー バーチ ジャパン(トリー バーチ) 腰に巻いたボディスーツ¥58,300/CLIFF co.ltd.(FUMIKA_UCHIDA) リング¥90,560/エドストローム オフィス(オール ブルース)
【第8位】athletia(アスレティア) / オードパルファン TWILIGHT HUES 【第9位】THREE(スリー) / エッセンシャルセンツ R 04 【第10位】Diptyque(ディプティック) / オー ド パルファン ラズリオ

(47㎖)¥16,500/アスレティア (30㎖)¥12,100/THREE (100㎖)¥47,410/Diptyque Japan
【第8位】athletia / オードパルファン TWILIGHT HUES
「爽快な柑橘系から落ち着きのあるスモーキーへ変化していく香りはシーンを問わず使いやすく、自身とスタイルをつないでくれるファクター。シャツとの相性が特にいいと感じます」(kanakoさん)。
「川沿いと茜空という、ロマンティックな着想源に心をつかまれました。人恋しく肌寒くなる秋冬は、スパイシーなシプレノートと一緒にエモーショナルな気持ちに思いきり浸りたい」(三上さん)。
グレープフルーツ、ピンクペッパーの明るい始まりからフローラルノート、スモーキーノートが包み込むように重なる。
【第9位】THREE / エッセンシャルセンツ R 04
「緊張して落ち着かない『はじめまして』の場面や気分を鼓舞したいシーンに。精油の香りがさりげなく寄り添ってくれるので、カジュアル、フォーマル、どんな装いでも違和感なくまとえる」(鈴木さん)。
「普段は花柄や明るい色みのスタイリングに甘い香水を合わせるのですが、少し背伸びをするならこのフレグランスで。スパイシー&ウッディの中のほの甘さが、自身の延長線上で楽しめそう!」(篭原)。
生の起点"種子"をクリアなスモーキーノートで演出。カルダモン、ゼラニウム、フランキンセンスがエネルギッシュに溶け合う。
【第10位】Diptyque / オー ド パルファン ラズリオ
「クジャクの羽に着想を得たという幻想的な制作の背景にドキドキしました。ルバーブのほのかな酸味やベチバーの奥行き、ローズのエレガントさが見事にまとまって風格があり優美」(浦安さん)。
「なかなか出合えなかったラグジュアリーと抜け感が同居する香りがついに!とビビッときました。クラシックな場所で友人と過ごす夜、カジュアルで軽やかなシルク素材のアイテムに合わせたい」(道下)。
クジャクのミステリアスな美しさを、ウッディアンバーノートで表現。ボトルデザインにも羽が。
服ファーストで選ぶベストフレグランス
デニムに合う香り

(100㎖)¥27,170/ノンフィクション (100㎖)¥48,400/ルイ・ヴィトン クライアントサービス (100㎖)¥45,650/ル ラボ トップス¥16,500・デニム¥42,900/エドストローム オフィス(トゥ エ モン トレゾア)
NONFICTION(ノンフィクション) / ヤングメモリーズ オードパルファム
「ミントやバジルの透明感を感じる香りには、休日にデニムをはいて青空の下で深呼吸しているようなすがすがしさを感じます。ピュアな気持ちを呼び起こす、みずみずしいネーミングもデニムに似合います」(ABE)。
爽快で温かい、風や太陽、自然の香りをイメージ。
LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン) / eLVes ルイ・ヴィトン オー ドゥ パルファン
「王道のローズをキーとしながら、新鮮でどこかノスタルジックなアコードが記憶に残る。いつものデニムルックをこじゃれた仕上がりにハンドリングしてくれそうです」(前野さん)。
現代女性をエンパワメントする、ローズとアンバーを主役としたフローラルノート。
LE LABO(ル ラボ) / ユーカリプタス 20 オード パルファム
「今季挑戦したいリジッドデニム×クラフト系のトップスの着こなし。この香りの、ウッディノートがパリッとしたデニムの清潔感を、レザーを思わせる温かみが手仕事の奥行きを醸し出し、理想のスタイルとマッチ。スタイリングの統一感も高まりそう」(板垣)。
ユーカリ、シダーウッドをムスクノートのベースが支える、爽やかさと重厚感を共存させた香り。
レースドレスに合う香り

(100㎖)¥17,270/ブルーベル・ジャパン (100㎖)¥32,120/プラダ ビューティ ワンピース¥57,200/ユークロニア
kate spade new york(ケイト・スペード ニューヨーク) / ケイト・スペード ポップ オードパルファム
「ハッピーな香りが、動きに合わせて揺れるレースドレスをいっそう愛らしく見せるはず。ラブリーな甘さをとことん引き立てたい」(三上さん)。
「フルーティさとウッディノートのコントラストが面白い。さらりと着られるレースドレスには、あえて表情豊かな香調を合わせて」(青山)。
ラズベリーやブラッドオレンジをシダーウッドが包み込む。
PRADA BEAUTY(プラダ ビューティ) / インフュージョン ドゥ プラダ ルバーブ オーデパルファム
「一見ロマンティックかと思いきや甘すぎないし野趣がある。野菜のルバーブを使っているから? たとえばレースドレスを着てピクニックに行く、そのくらい肩肘張らずにまといたいときのお供に」(久保田さん)。
ルバーブが仕掛ける新時代のフローラルフルーティノート。
ジャケットに合う香り

(100㎖)¥50,050/グッチ ビューティ / コティジャパン (50㎖)¥80,300/トム フォード ビューティ (50㎖)¥22,000/ザ・ギンザ ジャケット¥192,500/メゾン・ディセット(バイト ストゥディオズ)
GUCCI beauty(グッチ ビューティ) / グッチ バニラ フィレンツェ オードパルファム
「甘くぬくもりのあるバニラを用いたフローラル ウッディ アンバーのアコードが、ハンサムなジャケットにマチュアな魅力を加えてくれる。理想とするジェンダーレスなスタイルをより追求できそうです」(田中雅美さん)。
奥深いアーシーな香り。バニラとオリスが織りなすフローラルノート。
TOM FORD BEAUTY(トム フォード ビューティ) / F ファビュラス パルファム
「スパイシーで官能的な香りが描く、自信に満ちた人物像。新生トム フォードの品格あるテーラリングにもハマりそう」(栗山さん)。
「グラマラスだけど奥底には上品さを感じる。華やかだからこそ、クールなジャケットを選び、意表を突くのも粋」(小倉さん)。
レザーとバルサムの芳醇さで、ネーミングのごとく芳しい香りを力強く醸し出す。
SERGE LUTENS / ルペルスヴァン オードパルファム
「ルタンスからこれほど軽やかな香りが生まれるのは意外でしたが、不安な時代を生きる今、静謐な香水が必要だと納得。重厚な印象のウールやヘリンボーンのテーラードジャケットに合わせることで香りの軽やかさがスタイリング全体に抜け感を与えます」(五十嵐)。
コレクションノワール初のムスクノート。
ニットに合う香り

(150㎖)¥39,600/クロエ / コティジャパン (60㎖)¥19,800〈限定発売中〉/BAUM
Chloé(クロエ) / クロエ アトリエ デ フルール オーキッド デ ミニュイ オードパルファム
「まろやかで甘い香りは、ひとたびまとえば甘美な気持ちに包まれて時の流れも静かに進んでいくよう。このゆったりとしたニュアンスがニットとリンクしています。体が泳ぐようなボクシーなニットにジュエリー感覚で合わせたいです」(安井さん)。
夜に咲く、甘い芳香を放つホワイトオーキッドをオマージュ。
BAUM / オードトワレ オーク フォレスト
「樹木に包まれているようなウッディノート。暖かく大きく体を覆うニットケープにひと吹きして顔をうずめながら散歩をしたい」(須貝さん)。
「ニットの優しい風合いに深みをもたらしモダンに昇華。アーシーでスパイシーな香りが落ち着きとしゃれっ気を醸し出します。素朴なローゲージを洗練させるのに」(小川さん)。
ぬくもりと高揚感を演出。
超主観的セレクト。服好きの偏愛フレグランス

1「個性派キンモクセイでスタイルのある人に」
三上六花さん(ビューティライター)
GIVENCHY(ジバンシイ) / 『ラ コレクション パルティキュリエ』ド ジバンシイ ギャルソン マンケ
「オスマンサス アブソリュートとレザーを合わせたひと筋縄ではいかない"キンモクセイ"が斬新。年間を通して薄着かつシンプルな装いなので(笑)、この香水の重厚感を借りたいです」(三上さん)。甘さとスパイシーさが交互に訪れ、多面性を描く。
(50㎖)¥25,630/パルファム ジバンシイ[LVMHフレグランスブランズ]
2「一瞬でビーチへとエスケープ!」
福井(SPUR編集部)
TAMBURINS(タンバリンズ) / パフューム ブルーヒノキ
「嗅いだ瞬間に鼻腔を突き抜ける海の香り。ひと吹きすれば、波が押し寄せる浜辺の情景が浮かぶほどの爽快感。ビーチへはなかなか行けないので、気分だけでも開放的になりたいときに手にします」(福井)。ヒノキノートにパインオイルやベルガモットを加えたアクアティックウッディ。
(50㎖)¥19,500/M
3「めいった気分を浄化。まさにお守りフレグランス」
AKIYAMA(SPUR編集部)
Maison Margiela Fragrances(メゾン マルジェラ フレグランス) / レプリカ オードパルファン セレスティアル ウィスパー
「香水を求めるのは、気分を一新したいとき。"聖なる煙の香り"のコンセプト通り、心落ち着くインセンスに包まれるような香りは、鬱々とした気持ちを浄化してくれるよう。白シャツと合わせたい」(AKIYAMA)。神秘的なオーラ漂うアンバーウッディ。
(100㎖)¥32,890/メゾン マルジェラ フレグランス
4「スタイリングに奥行きを添えるアクセサリーのように」
福永晃子さん(ファッションエディター)
LOEWE Perfumes(ロエベ パルファム) / オードゥ パルファン “ロエベ・ウン・パセオ・ポル・マドリード” ドーレ
「パチョリとフローラルが織りなす、まろやかな香り立ちに魅了される。私にとっては少し甘めの香りですが、着こなしのアクセントとしてはぴったり。自分のスタイルに深みを添える存在として側に置きたい」(福永さん)。ジェンダーレスなフローラル・ウッディノート。
(100㎖)¥44,000/ロエベ パルファム
5「重くて軽い。そんな気だるさがかっこいい」
岡田知子さん(ヘア&メイクアップアーティスト)
VALENTINO BEAUTY(ヴァレンティノ ビューティ) / ヴァレンティノ アナトミー オブ ドリームス ロックスタッズ ノワール オードパルファン(サンダルウッド)
「単体でも重ねても使えるレイヤリング香水なので、寄り添い系の優しい重さ。包容力のある深さと甘さが心地よく、余韻も楽しめます。シンプルなファッションの日、足首やウエストなどにつけて、ほのかに漂わせたい」(岡田さん)。官能的なサンダルウッドのノート。
(30㎖)¥22,550/ヴァレンティノ ビューティ
6「穏やかで優しい。会食に行ける香り!?」
岩瀬(SPUR編集部)
ROAlív(ロアリブ) / マインドセンス ヘブンリーモーニング
「可憐で爽やかなのに、どこかセンシュアル。みずみずしいグリーンを感じるけど、深いムスクを掛け合わせているからこなれた雰囲気を演出できます。穏やかな香り立ちは場面を選ばずつけられそうで、外食好きな私でも安心」(岩瀬)。"天国の朝"を思わせるフレッシュフローラル。
(20㎖)¥3,960/ロアリブ
7「〝あの頃″が蘇るエモーショナルな透明感と輝き」
Arina Nishiさん(メイクアップアーティスト)
Hellenist(ヘレニスト) / レ デュー オー バン
「第一印象は"エモい"。すっと気持ちよく清らかなイメージが懐かしさと結びつきました。職業柄、強い香水はつけにくいのですが、これならデイリーに取り入れられそう」(Arinaさん)。ギリシャをモチーフとしたニッチブランド。すがすがしいジュニパーベリーやユーカリが溶け合う。
(100㎖)¥29,700/NOSE SHOP

8「香りが引き起こす濃厚なドラマに焦がれて」
岡部駿佑さん(ファッションエディター)
PENHALIGON’S(ペンハリガン) / フォーチュイタス フィンリー オードパルファム
「鳥肌が立つような円熟の色香を感じる香り。架空の貴婦人が道ならぬ思慕を寄せる庭師をイメージしたと聞き納得しました。センシュアルな中にノーブルさを感じるので、ドレスアップするシーン、たとえばクラシックのコンサートに行くときにタキシードに合わせたら素敵でしょう」(岡部さん)。バイオレットリーフの甘みに、武骨なレザーと青々しさが漂うピスタチオを添えて。
(75㎖)¥47,850/ブルーベル・ジャパン
9「ヒノキ風呂を想起する静けさに浸りたい」
編集長 池田(SPUR編集部)
Kitsuné Bien-Être(キツネ ビアン エートル) / ノートドゥヒノキ オードパルファム
「風呂、中でもヒノキ風呂が大好物な自分にとって、すごくリラックスできる。香りにも"静"と"動"の2種類あると思うのですが、これは抑制された静かな香り。ファッションでも静謐な服が好みなので、自分の服装ともシンクロします。田舎を旅するときなんかに、さりげなく香らせたい」(池田)。ヒノキとサンダルウッドの調和で表現する日仏の出合い。
(100㎖)¥24,200/メゾン キツネ カスタマーセンター
10「気合を入れる日のラッキーチャームとして」
横溝なおこさん(ビューティエディター)
DIOR(ディオール) / ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール ボア タリスマン オードゥ パルファン
「ウッディとバニラというツウ好みの濃厚なノートの組み合わせながら、どこか無邪気でポップさを感じさせる個性が、あまりにも魅力的。クリスチャン・ディオールと調香師フランシス・クルジャンの幸運のお守りに由来する香りなので、ここぞというときにシルエットのきれいなジャケットに合わせたい」(横溝さん)。バニラと力強いシダーウッドに包まれる。
(200㎖)¥63,140/パルファン・クリスチャン・ディオール
11「印象操作にひと役買うシックな香り」
森山和子さん(ビューティエディター&ライター)
Aēsop(イソップ) / オルナー オードパルファム
「派手な印象を与えがちなハイトーンヘアなので、落ち着きを感じさせる香りでバランスを取ります。愛用中の『オルナー』は、ほどよい渋みの中にマグノリアリーフの華やかさが立ち、スタイリングに意志が宿る」(森山さん)。スパイスの香調でエッジをきかせたフローラル。
(50㎖)¥23,870/イソップ・ジャパン
12「本好きに刺さるロマンティックなストーリー」
道下(SPUR編集部)
Miller Harris(ミラー ハリス) / メロディ オーデパルファム
「若いカップルの恋を描いた繊細で甘美なフローラルムスク。物語性に満ちた抒情的な香水は、本好きな私のツボです。後半に込み上げるセイロンティーやカシミアウッドの温かみにはニットが似合う」(道下)。ケイレブ・アズマー・ネルソンの小説に着想を得た。
(100㎖)¥33,990/インターモード川辺
13「朝にまとう活力フレグランス!」
浦安真利子さん(ビューティライター)
SELF REFLECTION(セルフリフレクション) / ザ フレグランス タンジェリン スカイ
「朝、その日の気分や予定に合わせて香水を選びます。特に大事な撮影や、気合で乗り切りたい校了の日は、活力が湧く柑橘系をチョイス。グレープフルーツやユズの香りとともに、凛とした気分に」(浦安さん)。水をベースに、植物性オイルをブレンドした水性フレグランス。
(50㎖)¥3,300/コスメキッチン
服と香水を愛する50名が選出(五十音順)
Arina Nishiさん(メイクアップアーティスト) /池田尚輝さん(スタイリスト) / 石橋里奈さん(ビューティエディター) / 上野真依さん(ファッションエディター) / 浦安真利子さん(ビューティライター) / 岡田知子さん(ヘア&メイクアップアーティスト) / 岡部駿佑さん(ファッションエディター) / 小川由紀子さん(ビューティエディター&ライター) / 小倉倫乃さん(ファッションエディター) / kanako yoshidaさん(メイクアップアーティスト) / 久保田梓美さん(エディター&ライター) / 栗山愛以さん(ファッションエディター) / 権藤千絵さん(スタイリスト) / SHINO ARIIZUMIさん(メイクアップアーティスト) / 須貝朗子さん(スタイリスト) / 鈴木美智恵さん(スタイリスト) / 平 輝乃さん(ビューティエディター&パフューマリー ナビゲーター) / タカシバユミさん(スタイリスト) / 田中雅美さん(スタイリスト) / 田中雅也さん(フォトグラファー) / 中澤咲希さん(スタイリスト) / 浜田英枝さん(スタイリスト) / 早川すみれさん(スタイリスト) / hirokazu endoさん(ヘアアーティスト) / 福永晃子さん(ファッションエディター) / 前野さちこさん(ビューティエディター) / 松井里加さん(メイクアップアーティスト) / 三上六花さん(ビューティライター) / 森山和子さん(ビューティエディター&ライター) / 矢内麻友さん(スタイリスト) / 安井千恵さん(ビューティエディター) / 横溝なおこさん(ビューティエディター) / 渡辺敦子さん(ビューティエディター) / 渡邊薫さん(スタイリスト) / SPUR編集部 ブランド統括編集長 五十嵐・プリント編集長 池田、副編集長 衣笠・河・福井、青山・板垣・岩瀬・篭原・道下・門名・ABE・AKIYAMA・HOMMA・TOZUKA・YOSHIDA