YURI×CHANEL ルージュ アリュール ヴェルヴェット ホリデー 548
ジャケット¥107,800・コルセット¥34,100/mister it. シアータイツ¥2,200/ぽこ・あ・ぽこ(セシリア デ ラファエル)
パワーを秘めたベビーフェイスの魅力を上品に引き出すルミナスマットなローズウッドカラー。あえて大胆なオーバーリップに塗って攻めのアティチュードでつけこなす。「普段のリップはベージュやブラウンが定番です。自分の肌のトーンには、ピンク系は浮いちゃう気がして敬遠していました。でも塗ってもらったら、ピーチ姫みたいな色みが意外なくらいなじんでいて新鮮! 自分の幅が広がる気がして楽しいです」
可憐なピンクをボリュームで尖らせる
「YURIさんのきゅっとしたベビーフェイスを大人っぽく変えるのではなく、あえてのピンクで持ち前の愛らしさを素直に引き出しました。そのまま塗るときっちりコンサバな印象に偏るので、丸みを生かしたオーバーリップで比率を強調してエッジのきいた印象に。テラッとしないサテン質感で潤ったままモードな雰囲気を出せる、深みのあるピンクがとってもお似合いでした」(小田切ヒロ)
セカンドスキンのような塗り心地のルミナスマットなローズウッドカラー。ルージュ アリュール ヴェルヴェット ホリデー 548 ¥6,600〈特別限定品〉/シャネル
NAOKO×ADDICTION ザ リップスティック グレイズドボム 001
トップス¥69,300・スカート¥121,000/リトルリーグ インク(ピリングス) フードマフラー¥29,700/コブルドゥ サスペンダー/スタイリスト私物
ガラスのようなツヤ感のミルキーベージュを、厚みがグラデーションになるようにまとう。ミニマルなカラー×大胆なボリュームが、NAOKOの持つ素のグラマラスさを映すよう。「普段もベージュやヌードのグロスを塗ることが多いのでしっくりきます。ボリュームのある唇が気に入っているので、フォルムを大事にしつつぷるっと見せ、さらにかっこよく決めるヒロさんの技に感動」
厚み3段グラデで品よくヌード
「顔立ちがはっきりしているからこそ、ヌーディなミルキーベージュの引き算バランスが映えます。ぬめっとしたツヤ質感のリップは、全体に一塗り、口角は塗らずに二塗り、中央だけ三塗りと厚みにグラデーションをつけるのがポイント。全体にボリュームが出ると欲張りに見えちゃうから、中央に重点的に厚みを出すとぷるんぷるんのツヤヌードなのに上品な印象に仕上がります」(小田切ヒロ)
立体的なツヤで圧倒的なボリュームを演出する、洗練のヌードベージュ。ザ リップスティック グレイズドボム 001 ¥4,620/ADDICTION BEAUTY
MOMOKA×NARS エクスプリシット リップスティック 805A
ジャケット¥104,500・スカート¥30,800・タイツ¥33,000/サンカッケー(パン)
色と色の境界線を漂うようなローズブラウンを、素の唇が透けるイメージでスマッジ塗り。華やかでハンサムなMOMOKAの、どこか肩の力が抜けた表情を捉えた。「笑うとハート形になる唇が気に入っているので、上唇のM字のところをはっきり描いてもらえてうれしかったです。普段深めの色をよく塗るのですが、今回のような明るいトーンは新鮮。パキッとした色をラフに塗って、大人っぽく仕上げる技を参考にしたい」
スマッジ塗りで生っぽい抜け感を
「バランスの整ったお顔立ちが印象的なMOMOKAさんだからこそ、素材を生かした抜け感を意識。ポジティブな明るさを秘めたローズブラウンのリップは、素の唇が透けるぐらい指でトントンとぼかして生っぽく仕上げて。アイラインは引かず、眉は逆立てただけ。いわば、元の素材の質感と方向性のみを変えたんです。このぐらい思いっきり潔くしたほうが、主役のリップが輝きます」(小田切ヒロ)
赤、ピンク、オレンジ、ブラウンのいいとこ取りをしたような、アジア限定の絶妙カラー。エクスプリシット リップスティック 805A ¥5,280〈限定色〉/NARS JAPAN
CHIKA×M.A.C マキシマル スリーク サテン リップスティック 838
ビーズトップス¥93,500/リヴ ノブヒコ 中に着たボディスーツ¥74,800/ガブリエル ペコ(リヴィー) パンツ¥46,200/トゥー
小田切さんが「"いいね"に惑わされない人の色」と称したスパイシーなブラウンが「心が求める色を塗りたい」と語ったCHIKAのストーリーとリンク。「初めて塗る色でびっくりしたけど、とても似合うと思える素敵なメイクアップをしてもらえてうれしかったです。薄い唇にボリュームを出したくて締まって見える色を避けてた時期もあったけど、このフォルムがきれいなんだと感じるようになって、色選びの幅が広がりました」
上級ブラウンは口角ぼかしでこなれる
「CHIKAさんの存在感と個性をファビュラスかつスタイリッシュに引き立てるには、絶対にこのブラウンだと思ったの。フレーム全体にエッジをきかせつつ、口角だけぼかすことで、こなれた印象に。大胆に塗れば上級者に、指でぼかすスマッジ塗りで濃度を調整すれば意外とデイリーにも取り入れやすいはず。媚びないブラウン、どれだけスマッジするかは、あなたの人生次第!」(小田切ヒロ)
シックでモダン。静かな青みをたたえたクールブラウンが、誰ともかぶらない個性を約束。マキシマル スリーク サテン リップスティック 838 ¥4,400/M・A・C
KOHARU×RMK ベルベットシーン リップカラー 08
ジャケット¥99,000/コブルドゥ タイツ¥6,600/リトルリーグ インク(ウォルフォード)
"KOHARUといえば、赤リップ"という枠からはみ出し、ナチュラルな血色とヌーディリップの洒落感を併せ持つ、キャラメルベージュをセレクト。内に秘めたエネルギーを感じさせながら、よりシックで洗練されたクワイエットラグジュアリーを体現。「秋冬らしさがありつつヌードな感じ、めちゃくちゃタイプです。いつもよりちょっとだけ大人っぽい印象なのも、新しくてお気に入り」
シックなキャラメルにひと手間の洗練
「KOHARUさんのテーマはクワイエットラグジュアリー。キュートな顔立ちに大人っぽいジャケットという甘辛バランス。そんなスタイルに合う、血色感と洒落感が同居するキャラメルベージュを選びました。しっかり塗ったあとに、少しツヤを抑えてから上唇のフレームだけぼかしてソフトな印象に。ほんのひと手間で、ちゃんとして見えるのに決めすぎないルックになりますよ」(小田切ヒロ)
するすると薄膜でのびるベルベット質感が心地よい、こっくり深みのある洗練のキャラメルカラー。ベルベットシーン リップカラー 08 ¥4,400/RMK Division
JISOO×DIOR ルージュ ディオール 010
トップス¥36,300・パンツ¥47,300/ユウナイチカワ
角度によって色のニュアンスが変わるマルチカラーのグリッターが、どこか憂いのあるJISOOの表情をドリーミーに彩る。「普段からMLBB(My Lips But Better:素の唇の色を生かした、よりきれいに見せる色)を塗ることが多いので、今回の素の唇が透ける淡い色合いがしっくりきます。グリッターが輝いてキラキラとした華やかさがあるのに、切ない雰囲気もあり、とても素敵。さりげなく主役になれるリップですね」
光の加減で移り変わるドリーミーな唇
「JISOOさんのブルーヘアは、ドリーミーなリップと相性がいい。素の唇が透けるシアーなホワイトリップは、光の加減でピンクやパープルに輝くマルチカラーのグリッターが変幻自在な一本。内なる自信と儚さが共存するようなJISOOさんを表すリップだと思って選びました。今回のようにシンプルに一本で仕上げでも、ほかのカラーと重ねても。パーティシーズンにもぴったりです」(小田切ヒロ)
光彩のヴェールで唇をオーロラのように飾るシアーなホワイト。ルージュ ディオール 010 ¥6,490〈10月31日限定発売〉/パルファン・クリスチャン・ディオール
MAHINA×SHU UEMURA キヌケアグローアップ グリーム BG 938 G
ドレス¥74,800/トゥー シアータイツ¥2,200/ぽこ・あ・ぽこ(セシリア デ ラファエル)
繊細なパールが濡れたようなツヤを放つ、蜃気楼のようなドーリーピンク。MAHINAのフレッシュな魅力と底知れない逸材感をブーストする。「可憐なイメージのピンクだけど、オーバーリップにすることで可愛いだけに収まらない大人っぽい雰囲気に。以前から小田切さんの動画を見ていたので緊張しましたが、丁寧でありながらパパパッと一発で決める技術に感動しました」
バービー色はボリューム感で脱無難
「MAHINAさんの髪色とチャーミングな魅力に着想を得て、バービーをイメージ。レフ板のようなツヤが可愛らしい透け感ピンクカラーをセレクトしました。上唇は二度塗り&オーバーリップでただ者ではないボリューム感を、下唇は一度塗りでナチュラルに。ただのかわい子ちゃんには収まらない、底知れないエネルギーと可能性を感じさせるオーラを表現できたと思います!」(小田切ヒロ)
うるっと面で輝く濡れツヤパールが華やかな存在感を引き立てる、シアーな王道ピンク。キヌケアグローアップ グリーム BG 938 G ¥5,170/シュウ ウエムラ
HANA TALKS...
気になるのは大人なブラウン。唇の冒険は始まったばかり/MAHINA 「子ども時代から好みが変わってなくて、赤とオレンジが混ざったような色でツヤのあるリップが自分らしくて好き」 そんなMAHINAのイメージチェンジが話題になったのが、スマッジメイクにヌーディなマットリップを合わせた「BAD LOVE」のビジュアル。「いつもと違う雰囲気で不安だったけれど、ちゃんみなさんが『似合うじゃん』と言ってくれて、うれしかった。私は音楽に浸りながら想像が膨らんであ感情移入するタイプなので、メイクアップの力も借りながら世界観に入っていけました」
大人の階段を上りながら、化粧の幅も急拡大中。「仕事で試してみたいのは、リップもチークもアイシャドウも、全部真っ赤なワントーンメイクアップ。プライベートでは、品のあるマットぎみなブラウンリップで、大人っぽさも見せていきたいです」
「CHIKAがつけてたなら……」と誰かの背中を押す存在に/CHIKA 「中学生のときに海外のメイクアップが好きで、日本じゃあんまりつけないような暗い赤のリップを塗ったんです。その頃は、可愛いメイクが主流だったから、周囲からどうしたの⁉って驚かれて、恥ずかしくって……。今思えば、自分らしい、心が好きな色を選び取るのはすごく素敵なことでした」
「No No Girls」以前は「自信のなさがピークだった」というCHIKA。「パフォーマンスへの自信は練習量で育つけど、もっと根本的な誇りを持つのが難しかった。今それがあるかっていうとニュアンスは違うけど、私が強くいることが誰かの力になるのかもと思ってはいて。たとえばファンの方と直接会えるイベントで『CHIKAのおかげでスカートはけたよ』って声をかけてもらったり。好きなことに打ち込む姿が見ている人の自信につながるなら、それをとことんやろうと。みんなと違う色に挑戦するとき、『CHIKAがつけてたから塗ってみよう』って背中を押す存在になれたらいいなと思います」
悲しいピンク、切ないきらめき。心揺らすエモーショナルな唇/JISOO 「悲しく見える色が好きなので、メイクアップアーティストの方に、"今日は悲しいピンクにしましょう"とリクエストすることも。今回はキラキラのリップを塗ってもらいました。角度によって、ニュアンスが変わって、いろんな表情を見せる、ちょっと切ない色」 心を震わせるエモーショナルな歌声の持ち主は、色にも感情を見出す。そんなJISOOも、オーディションでは完璧主義を指摘され、もっと感情を出すようアドバイスされていた。「少しずつ感情表現ができるようになってきたけど、まだまだだなという日もあります。でもメンバーとの仲も深まって、みんなに頼れるようにはなってきました」
自分らしさを感じるリップについての質問で多くのメンバーが色を挙げるなか、唯一「友達からもらった、イニシャルが刻印されたリップ」と答えた。「私を思って選んでくれた一本。愛を感じながら頑張ろうと思える」
食うか食われるかのステージ。強さと自信をくれる赤/KOHARU あふれるユーモアで場の雰囲気を明るくするKOHARUのトレードマークは、赤リップだ。「私にとって赤リップは強い女性や自信の象徴。3次審査で椎名林檎さんの『本能』を歌ったとき、私物の赤リップをみんなに塗ってあげたのもいい思い出です。『No No Girls』前よりもコントラストの強い赤に挑戦するようになったのは、もしかしたらちゃんみなさんの影響かもしれません」
ここぞというときに塗る相棒的赤リップは、リアーナが手がけたFenty Beautyの一本。「断トツに鮮やかなド赤で、発光している絵画のような質感が唯一無二。私が打ち込んできたコンテンポラリーダンスはノーメイクアップで無表情で踊ることが多いのですが、唇だけ赤く塗ると、強さや意志が表現できて、集中していることが伝わるんです。ステージって強さを持って立たないと食われちゃうので、自分から『食ってやるよ』という心意気です」
気分がシュッと引き締まるリップが引き出すかっこいい自分/NAOKO 「小学校4年生のとき初めてのダンス発表会で、先生が"真っ赤が似合うんじゃない?"と塗ってくれたリップが原体験。さらに中学2年生の頃ヒールダンスを披露する場で、先生がビヨンセみたいなかっこいいヘアメイクをしてくれて。そのとき、こんなに気が締まってダンスにもいい影響があるんだ!と再確認しました。私はダンスもパフォーマンスもかっこいいものが好きなんです。ずっとグロス派だったけど、最近は塗ったときに気持ちがシュッと引き締まるマットリップが気分。髪色を紫にしてからは、パープルリップもコレクション中です」
パワフルな歌とダンスで「実ボ(実力の暴力)」の呼び声高いNAOKOだが、ステージを降りれば一転、のんびり物静か。「性格もあるけど、シンプルに体力温存です。足の裏に力を入れて踊るから、終わったら足をかばって歩くのか、動きがゆっくりになります」。ファンを虜にするギャップの裏には、ストイックで合理的なプロ意識があった。
型を破るために型にはまる。黒リップが新たな扉を開けた/MOMOKA デビューシングル「ROSE」のMV撮影時。「絶対失敗できないからこそ、安牌(あんぱい)を取りたかった」というMOMOKAのマインドを変えたのは、「絶対似合うよ」とちゃんみなから差し出された漆黒のリップだった。「大丈夫かな?という不安もあったけれど、塗ってみたら意外といけるじゃん!と。ダークなメイクアップと女王様のような衣装にもはまって、自分らしく楽曲のアティチュードを表現できました」。MVが公開されるや否や「MOMOKAの黒リップ」はバズワードに。
型破りなリップで注目を集める一方で、型を守る大切さも意識しているという。「ちゃんみなさんがほかの候補生に語っていた、『自由なことをするためには型にはまらなければいけない』というアドバイス。オーディション中『ストイックになりなさい』と指摘されていた私にも当てはまるなと思って。自分の楽観的な部分が欠点に見られないよう、プロとして真面目に型にはまりながら、レベルアップしていきたいです」
楽しむことを大切に歌詞に合わせて唇まで演じる/YURI 「唇はファンの方にも褒めてもらうことが多いお気に入りのパーツ」というYURI。 リップメイクはフォルムにこだわりがあり、仕事の場面でも最後は自ら仕上げることが多い。「思い切りオーバーリップにしてから、輪郭をいい具合にぼかしてふわふわっとさせるのがコツ。リップを塗って、パッと自分が完成する瞬間が好きです」
今でこそ"表情管理の鬼"とも称されるYURIだが、オーディションでは表情の硬さについて繰り返し注意されていた。「うまくやろう、ミスしないようにしようってずっと考えながらステージに立っていたからガッチガチだったんです。ちゃんみなさんの言う通り鏡を見て練習を重ねたことが生きて、自信がついて楽しむことだけを考えられるように。もともとリップシンクする癖があって、ダンスだけのときも歌いながら踊るタイプ。歌詞に合わせて自然と唇の表情も変えています」
ヒロさんによるリップメイクアップ解説とメンバーのみなさんのコメントを公開!