香水は私たちの想像の翼を広げ、旅へと誘う。新緑や海辺の景色が似合う、爽やかなノートに五感を委ねて。何も考えず、ただ香りにひたるという贅沢を堪能したい
香水は私たちの想像の翼を広げ、旅へと誘う。新緑や海辺の景色が似合う、爽やかなノートに五感を委ねて。何も考えず、ただ香りにひたるという贅沢を堪能したい
Parfums Christian Dior（パルファン・クリスチャン・ディオール）
幸福な光に満ちた地中海の夏を夢見て
やわらかな陽の光が燦々と降り注ぐ、フレンチ・リヴィエラ。満開のローズ ドゥ メと、青々としたイチジクの葉の香りは、暖かな風の中で出合い夏の訪れを告げる。多幸感あふれる軽やかなフルーティノート。その開放的なムードに、ロマンティックな予感を薫らせて。波間の一瞬のきらめきのように、まとう者の心を明るく照らす。
Jo Malone London（ジョー マローン ロンドン）
爽やかなティーノートが導くリフレッシュタイム
イギリスの伝統あるテーラー、ハンツマン サヴィル ロウとのコラボレーション。英国らしい紅茶の香りは、アッサムティーをベースにマテ茶をブレンド。そこに、グレープフルーツがキリッと爽快なアクセントをきかせる。イングリッシュガーデンを眺めながら、ティータイムを愉しむひとときが広がるよう。朝の目覚めの一杯のように、一日の始まりに身につけたい。
LOEWE Perfumes（ロエベ パルファム）
木陰の安らぎを思わせるアロマティックノート
活気あふれるマドリードの街を描いたコレクション。プラド美術館と、スペイン語で「牧草地」を意味する＂プラド＂をテーマにした新作がデビューした。カシスやライチなどのフルーツが明るく響き合い、そこにカモミールやクラリセージなどのハーブを融合。軽快さと重厚感が共存し、唯一無二のハーモニーを奏でる。自然に包まれるような、穏やかな香調に癒やされて。
Le Labo（ル ラボ）
広大な大地に思いをはせるユーカリプタス
＂自分の道を見つけるためには、まず迷わなければならない＂。そんなことわざにインスパイアされたル ラボの新作。果てしない荒野を旅した末に見つけた、一本のユーカリの木へオマージュを捧げた。ワイルドな砂地の空気に、ユーカリの葉やシダーウッドが清涼感を表現。ベースのムスクやフランキンセンスが、やわらかくまとめ上げる。旅立ちの日にふさわしい、気持ちを引き締める凛とした香り立ち。
THREE
マジックアワーの幻影を香水に閉じ込めて
薄暗い夜明け、真紅に燃える太陽が地平線から顔を出す。幻想的な光に満ちる、刹那の瞬間を切り取った「薄明」の香り。レモングラスやサンショウが、心地よい緊張感がある朝の空気を呼び込み、落ち着きのあるヒノキやゼラニウムが、夜の余韻を残す。大自然の絶景に言葉を失うときのように、ピュアな感情を呼び覚ます調香だ。深呼吸とともに、香りから立ち上る情景を想像したい。
Brunello Cucinelli（ブルネロ クチネリ）
みずみずしいシトラスが想像力をかき立てる
メゾンの本拠地であるソロメオ村の情景と、中世イタリアの詩人が、雄大な自然を歌った詩の世界を融合。静寂が広がる丘の上、地平線の彼方を見晴らしていたときにふと鼻腔をかすめたのは、レモンのフレーバー。ほろ苦いバジルやカルダモンがあとを追いかけ、シダーウッドが香り立つ。そのハーモニーはまるで、風に揺れる木々の協奏曲のよう。美しい田園風景が目に浮かぶ。
CHANEL（シャネル）
木立の間を駆け抜ける薫風
ガブリエル シャネルが愛した土地に着想を得たコレクションとともに、世界旅行へ。中でも、雄大な自然が広がるエディンバラを舞台にした一作は、清々しさに満たされる。氷のように冷たいジュニパーベリーとサイプレスの合間から、木漏れ日のように温かなバニラとムスクが顔を出して。カントリーサイドを吹き抜けるひんやりとした風が頰をなでる。ウッディでアーシーな香水。
HERMÈS（エルメス）
大樹がやさしく見守る、シテール島の庭
抜けるような青空と、溶け合うように広がる紺碧の海。乾いた大地には雄大な大木が根を張り、そよ風に葉を揺らしている。そんなシテール島の情景を、ほのかに甘いオリーブや、フレッシュなピスタチオが描き出した。力強く包容力のある、ウッディ・シトラスノート。荘厳で重厚感のある木の幹を象徴するような、ぬくもりに満ちている。古代ギリシャから時がとまった＂永遠＂の庭。その場所を夢見て調香した、ロマンにあふれる香りだ。
MONCLER（モンクレール）
雪どけの山に咲く花々が春の訪れを告げて
きらめく太陽に照らされ、蕾が花開く雪山。澄み切った大空が広がる清々しい山頂の空気を、フレグランスに閉じ込めた。甘く爽やかなネロリの花に、ピンクペッパーがピリリとアクセントを加えるトップノート。そこに清涼感あるマンダリンが弾け、粉雪のようにパウダリーなムスクが全体をふわりと包み込む。ベースを支えるサンダルウッドが、陽だまりの暖かさを添えて。
ISSEY MIYAKE PARFUMS
海中に揺らめいて輝くラグーンの世界
＂水の香水＂というコンセプトを打ち出した名香。今春、海をテーマにしたインテンスバージョンが加わる。透明感あふれる従来の香調に、華やかなイランイランやローズを加え、軽やかなフローラルに。多彩なノートを組み合わせながら、澄んだ印象に仕上げた。色鮮やかなサンゴや熱帯魚の姿、艶めく貝殻が目に浮かぶよう。高揚感にあふれる香りに乗って、いざ海中旅行へ。
