オリヴィア・ロドリゴ、コンサート会場でコンドーム&緊急避妊薬を配布! さらに女性を支援するチャリティ基金も設立

オリヴィア・ロドリゴ(21)が自身のコンサート会場で、コンドームと緊急避妊薬を配布。女性の権利を守るための行動で称賛を浴びている。

2023年にリリースしたアルバム『GUTS』をひっさげ、現在ワールドツアーを行なっているシンガーのオリヴィア・ロドリゴ(21)。

2024年3月12日(現地時間)、ミズーリ州セントルイスの公演で、ミズーリ州人工妊娠中絶基金とタッグを組み、来場者にコンドームと緊急避妊薬を無料で配布した。

オリヴィア・ロドリゴ
Photo:Getty Images

会場を訪れた人によると、性行為後72時間以内に服用すると妊娠を防ぐことができる緊急避妊薬(アフターピル)とコンドーム、人工妊娠中絶に関する情報にアクセスできるQRコードなどを無料でもらうことができたという。

2022年、ミズーリ州を含むアメリカ合衆国の21の州が、女性の人口妊娠中絶権を認めた「ロー対ウェイド判決」を破棄。

以来、それぞれの州は中絶を全面的に禁止、もしくは中絶へのアクセスを厳しく制限。ミズーリ州は妊婦の生命が危険にさらされている場合を除き、すべての人工中絶手術を禁止している。

ミズーリ州人工妊娠中絶基金は、今回のオリヴィアとの取り組みについて、オリヴィアの楽曲『brutal』(=残酷)の歌詞を引用し「ミズーリ州は残酷だけれど、私たちは中絶へのアクセスとアフターピル配布のためにここにいる」とXに投稿している。

オリヴィア・ロドリゴ
女性の権利のために積極的に活動している Photo:Getty Images

またオリヴィアは、ツアーのチケットの売上の一部を寄付できるようにと、チャリティ基金「Fund 4 Good」を設立。

目的は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(生殖に関する健康、それを自分で決める権利)をサポートするため。オリヴィアはツアーの初日に設立を発表し、「この基金はリプロダクティブヘルスの自由を求めるすべての女性、少女、人々を支援するために活動する」とコメントした。

オリヴィアは、さらに、アメリカ全土で中絶の権利を守るために活動している「National Network of Abortion Funds」に寄付することも表明している。

ちなみに日本では、条件を満たす場合の人工妊娠中絶が認められているものの、高額のため、望まない妊娠をした女性たちが中絶をできないというケースも多いと言われている。

また、緊急避妊薬の購入には、医療機関で発行された処方せんが必要となる。2023年11月には処方せんなしでの緊急避妊薬(モーニングアフターピル)の試験販売が一部の薬局で始まり、大きな話題を呼んだ。

オリヴィア・ロドリゴ
オピニオンリーダーとしても注目を集めるオリヴィア Photo:Getty Images

これまでも女性の権利について積極的に発言してきたオリヴィア。2022年に出演したグラストンベリーフェスティバルでは、ステージでゲストのリリー・アレン(38)と「ロー対ウェイド裁判」の判決が覆されたことについて言及。

「とてもショックを受けている」「このせいで多くの少女や女性たちの命が脅かされる」と語った。さらにリリーの楽曲『Fuck You』を歌う前に「この曲を最高裁の5人の判事に捧げる。結局のところ彼らは自由なんてどうでもいいと思っている」と発言した。

Z世代を中心に絶大な支持を集めているオリヴィア。オピニオンリーダーとしても積極的に活動する彼女の今後に注目したい。

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