モナコのアルベール大公、母グレース・ケリーが生まれ育った実家を購入

モナコ公国の大公であるアルベール2世が、亡き母グレース・ケリーが幼少期を過ごしたアメリカ・フィラデルフィア州の邸宅を購入したことを明かした。『People』誌によると、アルベール王子は「家族の家を守るために購入した」と語っているそうで、今後どのように扱うかなどは決まっていないという。


アルベール大公と、妻のシャルレーヌ公妃。Photo : Getty Images

家は1935年に、グレース・ケリーの父でオリンピックの金メダリスト、ジョン・ケリーが建てたもの。煉瓦模様の美しいコロニアル様式で、6つの寝室がある。ケリー家が1974年に手放してからは別の家族が住んでいたが、今年の夏に売りに出されることが決定。当初は1,000,000ドル(約1億400万円)という価格が付けられたものの、交渉の末、775,000ドル(約8,000万円)に落ち着いたとか。

「家をどのように使うかは、まだ決めていないんだ。美術館として展覧会を開催したり、一部を我々の財団のオフィスとして使用したりできないかと考えているよ」と語っているアルベール大公。現在フィラデルフィア州を訪れており、今後のプランの話し合いを行っているとか。


10月25日に邸宅を訪れた、アルベール大公。Photo : Instagram (phillydotcom)

アルベールにとって「美しくて、僕ら家族にとってとても大切な存在」だという、母の実家。「今でも忘れられないのが、祖母が僕に2階の寝室を1部屋、与えてくれたときのこと。たぶん5歳くらいだったかな…。いつも姉と同じ部屋だったから、ひとり部屋が新鮮でね。窓からボーッと外を眺めて、車の通りを見たりして。ひとりの時間を楽しんでいたよ」。


母グレース・ケリーにバラをプレゼントする、幼き頃のアルベール大公。Photo : Getty Images

さらに「初めて訪問したときは、2歳未満だったかな。リビングのカーペットに寝転がって、ゴロゴロと回転していたよ」と、当時の思い出を次々と語ったアルベール大公。

「この家には、そんな些細な思い出がたくさん詰まっているんだ。家族で過ごした時間のひとコマがね」。


Photo : Getty Images

そんなアルベール大公、2014年12月に誕生した双子のジャック大公子&ガブリエラ大公女を連れて訪れる日が、待ち遠しいのだとか。

「ふたりに家を見せて、部屋の中を案内したり、庭で一緒に遊んだりするのが楽しみだよ。きっと、来年になるかな。少し手を加えて、完成したら、オープニングのお祝いもしたいね」。


アルベール大公に抱かれているのがジャック大公子、シャルレーヌ公妃に抱かれているのがガブリエラ大公女。Photo : Getty Images

2階の寝室のドアには、ケリー家の子どもたちの背をマーキングした跡も残っているとか。美しき大女優からモナコ公妃という華麗なる人生を歩み、現在でも世界から羨望の眼差しを受け続けるグレース・ケリー。そんな彼女が育った家を訪れれば、その美しさへのヒントがどこかに隠されているかも…?

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