1月20日(現地時間)に開催された就任式で、第45代アメリカ合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ。その翌日、トランプ大領領に抗議する大規模デモ「ウーマンズ・マーチ」が、首都ワシントンD.C.をはじめとした各地で行われた。
100万人を超えるこのイベントには、大統領選でヒラリー・クリントンをサポートしていた多くのセレブが参加。マドンナやスカーレット・ヨハンソン、アリシア・キーズ、エマ・ワトソン、エイミー・シューマー、ケイティ・ペリー、アリアナ・グランデ、マイリー・サイラスらがデモに参加する様子を自身のSNSで公開している。
上段左から:女優のデビ・メイザー、フェミニストのグロリア・スタイネム、マドンナ。下段:コメディアンのエイミー・シューマー。Photo : Getty Images
女性の権利や健康、経済的安定、安全を訴えた、今回のデモ。ホワイトハウスのある首都ワシントンD.C.に開設されたステージにはフェミニストのグロリア・スタイネムが立ち、「我々には人力があって、それを使うべき。(デモは)私がこれまでに見たことのないほどエネルギーに溢れていて、民主主義的」と、群集へ呼びかけた。
ワシントンD.C.以外にも、世界60カ国、全156都市で600を超える「シスター・マーチ」と呼ばれるデモが行われ、女優のシャーリーズ・セロンやクリステン・スチュワートはユタ州のパークシティ、歌手のアリアナ・グランデはロサンゼルスで参加。米新聞『The New York Times』は大統領就任式に関連するデモのなかでは、アメリカの歴史上で最大の規模だと報道している。
当日参加したセレブの一部を、以下よりチェック。
■ エマ・ワトソン
Photo: Getty Images
■ スカーレット・ヨハンソン
Photo: Getty Images
■ マイリー・サイラス
■ シャーリーズ・セロン
■ レナ・ダナム
■ アリアナ・グランデ
■ ケイティ・ペリー
■ ドリュー・バリモア
■ ピンク
■ エミリー・ラタコウスキー
■ クリステン・スチュワート
Photo : Getty Images
■オノ・ヨーコ
#WOMANPOWER #IMAGINEPEACE
— Yoko Ono (@yokoono) 2017年1月21日
love, yoko#WomensMarch #NYC@WomensMarch #WomensMarch@WomensMarchNYC #WomensMarchNYC#WomensMarchOnWashington pic.twitter.com/D2GzZxAY2c
■ イディナ・メンゼル
On the way to downtown la! #WomensMarch shout out to women all over the world. Xo pic.twitter.com/kWmc7fDcQG
— Idina Menzel (@idinamenzel) 2017年1月21日
この日スカーレット・ヨハンソンやアリシア・キーズらとともに、ワシントンD.C.の会場でスピーチを行った歌手のマドンナ。
熱心なヒラリーサポーターとして知られていた彼女は「ホワイトハウスを爆破しようかと、何度も考えてしまったわ」と、トランプの大統領就任に対する怒りを露にするも、「そうしたことで、何も変わらないのは分かっている。我々は、落胆のなかに自ら飛び込んでしまった。でも正義はいつでも優勢だし、善良なものがかならず勝つと信じている」と希望の言葉を続け、群集から盛大な拍手が送られた。
Photo : Getty Images
しかしその後、マドンナの“爆破”発言がメディアのヘッドラインを独占し、“過激すぎる”と大問題に。ネットでは賛否両論の意見が大量にあふれ、炎上する騒ぎを起こしてしまった。
するとマドンナは翌日、インスタグラムで自らの発言を弁解するコメントを発信。「昨日のデモは、すばらしい経験となったわ」と前置きしたうえで、次のように書き綴った。「大事なことを明確にしておきたいのだけれど、私は決して暴力的な人間ではないし、暴力を推進することもない。スピーチから抜き取られた一文だけで、私の思想を判断しないで。私のスピーチは、“愛の革命を起こしたい”という言葉から始まったのよ」。
さらに「希望を持つことと、怒りを持つこと。物事には、ふたつの反応の方法があると思う。でも、怒りに任せて行動しても、何も解決できない。それができるのが、愛による行動なの」と、暴力による解決方法を否定する考えをしっかりと示した。
世界中から支持されるセレブが参加することで、さらに多くの人々の“女性の権利”への関心を高めることにつながったであろう、今回のデモ。彼女たちの活動が、女性の将来をよりよい形にしてくれることを祈るばかりだ。