英王室のウィリアム王子がインタビューで、母ダイアナ妃への想いを赤裸々に告白。最愛の母の死や、現在の想いを赤裸々に語り、大きな話題に。これまで母について話すことを避けてきた彼に、一体どんな心境の変化があったのか?
Photo : Getty Images
イギリス版『GQ』の最新号に登場した、英王室のウィリアム王子。表紙を飾った本号の巻頭インタビューで語ったのは、今は亡き母・ダイアナ妃への想い。妻のキャサリン妃やふたりの子どもたちに会わせたかった、と、現在の心境を赤裸々に告白し、話題を集めている。これまで母について多くを語ってこなかった彼の、心境の変化とは?
母ダイアナ妃について「彼女にアドバイスをもらいたかったね」という言葉で語りはじめたウィリアム王子。「(母親を)キャサリンに会わせたかったし、ふたりの子どもたちの成長を見てほしかった。彼女がそれを絶対にできないこと、そして僕の家族が彼女を知らずに生きてゆくことが、僕にとってとても辛いことだね」。
これまで弟のハリー王子とともに、母について言及することを避けてきたウィリアム王子。「(母の死を)今やっと、きちんと受け入れられていると思う。自分の気持ちを正直に、そしてオープンに話せるようになった。彼女との思い出がより多く蘇ってきたんだよ」と、自身の心境に変化があったことを明らかに。「この状態になるまでに、20年かかったけどね」と付け加え、これまで抱えていた苦悩を伺わせた。
しかし今でも、最愛の母を失った傷は、完全に癒えてはいないそう。「(母が亡くなった当時の情報が)あまりにも生々しくて、今でも苦しむことがあるんだ」。
彼を苦しめる理由のひとつに、母の死があまりにも大々的に報じられてしまったことがあるよう。「普通の人の別れとは、ちょっと違うからね。だって世界中の人が母の死、そしてそれにまつわる事情を知っているんだよ。多くの人にとって愛する人を失ったとき、その事実を他人に伝えるか隠すかは本人の自由だよね」。
そんな葛藤を抱えながらの生活を送れたのは、家族の存在のおかげだというウィリアム王子。「家族との安定した関係なくして、仕事を続けられなかったと思う。家庭から得る安定感は僕にとって、とても大事なんだ」。
さらに王子は、自身の子育てのポリシーについても言及。「子どもたちはできる限り、ハッピーで安定していて、安心できる環境で育てたいと思っているよ。それは僕たち夫婦が、最優先にしていることさ。(長男の)ジョージには壁で覆われた城の中じゃなく、現実的な世界で成長してほしい。とにかく外に出なければいけない。マスコミの存在があるから、なかなか難しいけどね。でも彼らが普通の生活を手にいれるためなら、僕は戦うつもりさ」。
ダイアナ妃の死から20年が経った、今年。最愛の母親を失ったウィリアム王子とハリー王子の心の傷が、一刻も早く癒えることを願ってやまない。