毎年映画賞レースの幕開けを飾る「ゴールデングローブ賞」授賞式が、2018年1月7日(現地時間)に開幕。「アカデミー賞」に並ぶ栄えある賞に輝いた俳優や女優、作品たちが発表され、大きな注目を集めた。
ドラマ部門・作品賞を含む最多4部門に輝いたのは、マーティン・マクドナー監督による『スリー・ビルボード』。同作でヒロインのミルドレッド役を演じたフランシス・マクドーマンドが主演女優賞、警察官役を演じたサム・ロックウェルが助演男優賞、監督のマーティンが脚本賞を受賞し、主要賞を総なめに!
またミュージカル・コメディ部門では、『レディ・バード』が作品賞を受賞。同作より、現在注目の若手女優シアーシャ・ローナンが主演女優賞を受賞し、若きスター誕生に世界が沸いた。
しかし今年、賞の行方よりも熱い注目を集めたのが、女性たちの性的暴力や抑圧に対する抗議。映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインやケヴィン・スペイシーらスターたちのセクハラ容疑など、ハリウッドを震撼させる性的暴力問題が明るみに出て以来、初めて迎える映画賞となったゴールデングローブ賞。
かねてから告知されていた通り、「沈黙していられる時間はもう過ぎた」という意味を込めた「Time’s Up」運動に、女優たちに限らず、多くの俳優や映画関係者らが連帯。レッドカーペットは、抗議の意を込めた黒のドレスに溢れた。
司会を務めたセス・マイヤーズを含む多くの参加者たちがスピーチを行うなか、最も大きな賞賛を集めたのが、女優、司会者、プロデューサーとして活躍する、オプラ・ウィンフリー。この日オプラは、映画会への長年の功績を称える「セシル・B・デミル賞」を、黒人女性として初めて受賞。
大きな声援を浴びながら、壇上でスピーチを行ったオプラ。汚職や不正、腐敗を明らかにするために尽力してきた報道機関の活動を絶賛し、「私は今、これまでにないほど、報道の持つ力に価値を見出しています。そして私が感じたことは、自分自身の真実を語ることは、私たちが持つ最強の武器だということ。そしてこれまで声を挙げてきたすべての女性たちからインスパイアされ、彼女たちの勇気ある行動をとても誇りに思います。この部屋にいるすべての人は自身が語る物語のために讃えられ、さらに今後、私たち自身が物語になるのです」と締めくくると、観客からはこの日一番となる盛大な拍手と声援が贈られた。
さらにこの日、黒一色ながら、個性溢れるドレスルックを披露したセレブたち。サラ・ジェシカ・パーカーやニコール・キッドマン、ペネロペ・クルス、ケンダル・ジェンナーなど、豪華メンバーの最新画像を見逃さずに!
text : Ayano Nakanishi
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