これまでジェンダー問題についてたびたび言葉を発してきたハル・ベリー(54)。息子への教育においても、ジェンダー問題の大切さをすでに教えていることを明かした。
12歳の長女ナーラ、7歳の長男のマセオと、ふたりの子を持つ女優のハル・ベリー(54)。かつて息子に男性優位のような考え方が見られたことから、すぐさまジェンダー教育を行ったことを明かした。
「彼を育てるなかで、私の仕事は何かということに改めて気づいたの。もし未来を違うものにしたいなら、そう思った瞬間に始めなきゃってね」と、ジェンダー教育を行うに至ったきっかけを語ったハル。
「彼が5歳になった頃から、本当に何度も話をしたわ。主に、男女の違いについてなどね。なぜなら、彼がどこかで男性は女性より優れているって教えを受けたことに気づいたから。それを断ち切るために、新しい見解を教えたの。そして、どこで教えられたかわからないけど、彼が無意識に抱いている(男性優位という)考え方に立ち向かうようにもね」。
「私たちはたくさん会話をしたわ。だから彼は、その内容について深く考えるようになった。彼も(外から聞いた話を)ただ鵜呑みにはしないって決めたの」と、熱心な教育法が実を結んだことも明らかにした。
ジェンダー問題ついては、息子に対してだけでなく、世界に向けて自分の思いを発信してきたハル。
2018年の「#MeToo」ムーブメントにより立ち上がったセクハラ糾弾運動「Time's Up」では、自身のSNSにおいて「沈黙の時代は終わり。待つ時代は終わり。差別を容認する時代は終わり。ハラスメントや虐待を容認する時代も終わりよ」とコメント。
また、2002年に映画『チョコレート』で黒人女性として初めてアカデミー主演女優賞に輝いたハルゆえ、ジェンダー問題だけでなく人種問題についても言及。肌の色によって役をもらえる機会が変わってくると語ったり、2017年には有色人種の俳優がハリウッドでより多くの機会を得るため、「もっと作品を監督したり、製作したりしたい」とも語っていた。
自身がハリウッドでジェンダー問題や人種差別の経験をしてきたからこそ、子どもには間違った考えは持って欲しくないと教育を行ったハル。そんな彼女の熱い思いを受け継いだ子どもたちは、将来、どのような大人に育つのか? 今後の成長が楽しみだ。
text : Mariko Peeling