2017年から多数の過去の性的暴行を告発されているケヴィン・スペイシー(62)が、男性3人に対する4件の性的暴行などの罪で、イギリスで訴追されることとなった。
2022年5月26日(現地時間)、イギリスの検察局が、男性3人に対する4件の性的暴行、そして同意なしに性行為を行ったことの罪でケヴィン・スペイシー(62)を訴追することを明らかに。刑事手続きが行われており、今後は法廷で罪状が裁かれることになるという。
検察によれば、告発された事件が起きたのは2005年3月から2008年8月の間。ケヴィンは2013年4月にサウス・ウェスト・イングランドで起きた事件への関与も疑われており、これらはケヴィンが2004年から2015年にかけ、ロンドンの劇場オールド・ビック・シアターで芸術監督を務めていた時と重なる。
映画『アメリカン・ビューティ』、『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー賞を受賞したケヴィンが最初に性的暴行で告発されたのは2017年。ハリウッドで「#MeToo」ムーブメントが巻き起こる最中、俳優アンソニー・ラップ(50)が、14歳の時にケヴィンから暴行を受けたことを告白した。
ケヴィンは声明文を発表し、アンソニーとの接触は覚えていないとした上で、「もし私がその時、彼の言うような行動を取ったならば、泥酔した状態での大変不適切な行為だった」と謝罪。しかし、同時に「今後はゲイ男性として生きることを選ぶ」とカミングアウトしたことで、猛批判を受けた。
その後もケヴィンへの告発は続き、2018年には、2016年7月に米マサチューセッツ州のレストランで当時18歳だった男性に飲酒させ、局部などを触るという性的脅迫と暴行の容疑で公訴される。だが後日、告発者が法廷での証言を拒否したことで公訴は取り下げられた。
告発によりケヴィンは主演していた人気ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を降板したものの、2021年にはイタリア映画『L’uomo Che Disegno Dio(原題)』で復帰することが決定。さらに先日、復帰2作目となるスリラー映画『Peter Five Eight(原題)』に出演することが報じられた。
今回の訴追は、ケヴィンの復帰に影響するのだろうか。続報に注目したい。