懲役100年の可能性も。R&B界の大スター、R.ケリーが恐喝や未成年者への性的虐待などの容疑で有罪に

恐喝、性的虐待、人身取引などの容疑をかけられていたR&BシンガーのR.ケリー(54)。それら全ての容疑に有罪の評決が下されたというニュースが飛び込んできた。

アイ・ビリーブ・アイ・キャン・フライ』や『ステップ・イン・ザ・ネイム・オブ・ラブ』など、数々のヒット曲を誇るR.ケリー(54)。そんな1990〜2000年代にかけて一世を風靡したR&Bシンガーに対し、ニューヨーク・ブルックリン連邦地裁の陪審団は2021年9月27日(現地時間)、恐喝や性的虐待などを含む全ての容疑において有罪評決を下した。

Photo:Getty Images
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裁判がはじまったのは、今年8月。きっかけは、2019年1月に放送されたドキュメンタリー番組『サバイビング・R.ケリー』だ。同番組内で、複数の女性たちがR.ケリーによる暴力及び性犯罪を告発。ここから警察・検察による捜査が動き出した。

これまでも数多くの未成年女性への性的虐待で訴えられてきたR.ケリー。だが、それら全ての疑惑について一貫して否定し続け、どの裁判も無罪判決や示談で片付けられてきた。しかし今回、ついに逮捕&有罪評決となり、世界中のメディアが「苦渋をなめてきた被害者たちが報われるときがやってきた」と報道。

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R.ケリーが有罪とされたのは、1件の組織犯罪と8件のマン法(違法な性的行為を目的として、女性や少女を州間で移動させることを禁じる法律)違反などによる9件の容疑。

「未成年者への暴行」「妊娠させた後、中絶を強要」「児童ポルノを作成」「規則に従わない未成年者への殴打や、部屋への軟禁」などの行為が含まれ、シカゴを拠点とする犯罪組織で、少年少女に望まない性行為や精神的苦痛を30年近く与えていたことなどが明かされた。

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さらには、2001年に亡くなった歌手アリーヤ(享年22)との結婚に関する卑劣な行為も浮き彫りに。R.ケリーは当時15歳だったアリーヤと結婚するために、政府関係者に賄賂を送っていたという。

被害者を含む、50人以上の証人が明かした数々の悪事。ほぼ全員が、R.ケリーからの虐待や管理下における恐怖を語った。

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恐喝で20年、それに性的人身売買の有罪判決ごとに10年の刑期がプラスされるそうで、R.ケリーの懲役刑は最大100年に及ぶ可能性が。また、今回のニューヨークでの裁判の他に、性的暴行や売春及び児童ポルノ制作などの罪により、イリノイ州とミネソタ州での裁判も控えている。

しかしR.ケリーは、今回の評決に関して改めて無罪を主張。彼の弁護士も、裁判後の取材陣の問いかけに上訴するとコメントしている。1998年には『アイ・ビリーブ・アイ・キャン・フライ』でグラミー賞3部門を獲得し、10年以上R&B界のトップに君臨していたR.ケリー。2022年5月4日(現地時間)に言い渡される刑量は、いかに。

text:Mayu Yamamoto

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性的虐待や人身取引などによる罪で有罪評決が下されたR&BシンガーのR.ケリー。
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2019年9月17日(現地時間)、イリノイ州シカゴの裁判所でのR.ケリー。性的暴行容疑で勾留され、納得がいかないのか不服そうな表情が見てとれる。
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2001年に事故死した歌手のアリーヤ。彼女もR.ケリーの性的被害者のひとり。
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2021年9月27日(現地時間)、裁判終了後、R.ケリーの弁護士は取材陣に対し「上訴する」とコメント。
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