『ハリー・ポッター』のハグリッド役、ロビー・コルトレーン死去。エマ・ワトソンなど共演者から多くの追悼メッセージが寄せられる

『ハリー・ポッター』シリーズのハグリッド役で知られる俳優のロビー・コルトレーン（享年72）が、2022年10月14日（現地時間）スコットランドの病院で死去。10年間にわたって共演した同作の共演者たちから、多くの追悼メッセージが寄せられている。

『ハリー・ポッター』シリーズのハグリッド役で知られる俳優のロビー・コルトレーン（享年72）が、2022年10月14日（現地時間）死去。同作の共演者たちから別れを惜しむ声とともに、多くの追悼メッセージが寄せられている。

晩年は変形性関節症に苦しんでいたというロビー。2019年以降は日常的に車椅子を使用していたそうで、死因は公表されていないが、「この２年間、体調不良が続いていた」と現地メディアは報じている。

生前は、母国スコットランドの映画賞で最優秀男優賞を受賞した『ハリー・ポッター』シリーズを始め（賞を受賞したのは映画１作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』）、『オーシャンズ12』などの人気作に出演。2006年には英国のエリザベス女王（享年96）から大英帝国勲章（OBE）を授与された。

『ハリー・ポッター』シリーズでロビーが演じた森の番人ハグリッドは、シリーズ１作目から最終８作目まですべてに登場する人気キャラクターの１人。主人公のハリーが魔法学校ホグワーツに到着する前に初めて出会う魔法界の人物で、その後ハリーたちの師範的な存在になっていく。特徴的な髪型とヒゲ、それに大きな体が印象に残っている人も多いはず。

およそ10年間にわたって撮影をともにした同作の関係者たちからは、別れを惜しむ声とともに、その功績と人柄を讃えるメッセージが多く寄せられている。

『ハリー・ポッター』シリーズの作者、J・K・ローリング（57）は自身のツイッターにロビーとの写真を投稿。「二度とロビーのような人には出会えないだろう。彼と知り合い、一緒に仕事をし、一緒に大笑いすることができて、私は本当に幸せだった。彼の家族、特に彼の子どもたちに私の愛と深い哀悼の意を表します」とメッセージを添え、ロビーを追悼した。

主人公のハリーを演じたダニエル・ラドクリフ（33）は、声明を発表。ロビーとの特に思い出深いエピソードとして、シリーズ３作目『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の撮影時、豪雨により何時間も撮影が中断した時のことをあげ、「彼が話をしたり、ジョークを言ったりして僕たちの士気を高めてくれたことが良い思い出」と当時を振り返った。

続けて「彼と出会い一緒に仕事ができたことは本当に幸運だったと思うし、彼が亡くなって本当に悲しい。彼は素晴らしい俳優で、素敵な人だった」と、ロビーとの別れを惜しんだ。

同作で主要キャラクター、ハーマイオニーを演じたエマ・ワトソン（32）は自身のインスタグラムのストーリーにロビーと笑い合う写真を投稿。「ロビーは私が今まで出会った中で最も楽しいおじさんで、何よりも深い思いやりに溢れ、私が子どもの頃も大人になってからも常に優しくしてくれた」「彼の才能は計り知れないので、巨人（ハグリッド）を演じたのも納得」と称賛。

さらにロビーに向けて、「ロビー、私はこれから映画の撮影現場で誰かに親切にしてもらう度にあなたのことを思い出すし、私もあなたのように（周りに親切に）するって約束する。私がどれだけあなたを愛し、尊敬しているか知っていて。あなたは私たちを家族にしてくれた。あなたも私たちにとってそう（家族）であることを知っていて」と呼びかけた。

最後には、「あなた以上のハグリッドはいない。あなたのおかげでハーマイオニーでいることが楽しくなった」と綴り、ロビーへの感謝の言葉でメッセージを締めくくった。

また、同作でマルフォイを演じたトム・フェルトン（35）も自身のインスタグラムに幼い頃の自身とエマ、ロンを演じたルパート・グリント（34）、ロビーの４人の写真を投稿し追悼メッセージを発信。

「ロビーは周りの人たちを常に気遣っていた、そして周囲を笑わせていた。しかも全く苦じゃないというように。彼は映画の中でとてもフレンドリーな巨人を演じていたけれど、実際ではさらにそうだった。愛してるよ、相棒。いつもありがとう」と、ロビーの人柄を称え感謝を伝えた。

追悼メッセージに綴られた尊敬と愛情の言葉の数々は、彼が偉大な俳優であると同時に、多くの人から愛されていたことを示している。関係者たちが讃えたロビーの思いやりの心は、これからロビーが共演したキャスト、スタッフたちに引き継がれていくだろう。