ヘンリー王子(38)とメーガン妃(41)の1歳の娘が2023年3月3日(現地時間)、洗礼を受けたと夫妻の広報担当者が発表。その際、初めて公の場で「リリベット・ダイアナ王女」という名で呼ばれ、「王女」の称号が使われたことに大きな注目が集まった。
「リリベット・ダイアナ王女が3月3日金曜、ロサンゼルス大司教ジョン・テイラー牧師(68)によって、洗礼を受けたことをここに確認します」とサセックス公爵(38)夫妻の広報担当者が声明を発表。夫妻の長男アーチー(3)と長女リリベット(1)は王子と王女の身分を得たようだと話題騒然。
米誌『PEOPLE』が先述の広報担当者に取材したところ、「子どもたちの称号は、彼らの祖父が君主になって以来、生まれながらの権利である」と言い、「この件に関しては、バッキンガム宮殿と足並みを揃えて、解決ずみである」と発言。
その時点ではまだ、英王室の公式ウェブサイト「The Royal Family」の王位継承順位のリストに変化はなかったが、2023年3月9日(現地時間)、2人の子どもの表記が更新されたことが確認された。
同サイトではこれまで、王位継承順位6位のアーチーは年少の貴族の子息の呼称で、「マスター・アーチー・マウントバッテン=ウィンザー」と記され、同7位のリリベットは「ミス・リリベット・マウントバッテン=ウィンザー」と表記されていたが、現在は「アーチー・オブ・サセックス王子」と「リリベット・オブ・サセックス王女」に。国王チャールズ3世(74)から正式に王子、王女として認められたことが明らかとなった。
アーチー王子もリリベット王女も、出生時は故エリザベス女王(享年96)のひ孫という立場だったが、2022年9月、彼らの祖父にあたるチャールズ国王が即位した際、君主直系の孫に。そのため、両親が希望すれば、王子・王女と名乗る権利を得ていた。
これは1917年に当時の国王ジョージ5世が制定した、君主の孫(およびウェールズ皇太子の初孫)には称号が与えられるという特許状に従ったものだという。
チャールズ国王は、昨年の女王の葬儀の後、プライベートな会話で、ヘンリー王子に彼の子供たちを王子と王女と呼ぶことを許可すると伝えたと言われている。
2021年、米TV司会者・俳優のオプラ・ウィンフリー(69)との爆弾インタビューで、「アーチーは人種を理由に王子の称号を与えられなかった」と語ったメーガン妃。
しかし、実際は2019年5月アーチーが誕生した時、王位継承順位は7位と低く、君主のひ孫ではあったものの、ウィリアム皇太子(40)の長男ジョージ王子(9)とは違い、将来の国王の長男ではないため、自動的には王子になれなかったようだ。
今回リリベット王女の洗礼式のタイミングで、子どもたちが称号を使用することを公式に発表したサセックス公爵夫妻。2人は子どもたちが王室の称号を受け継ぐ機会を否定したくないと言われており、彼らがもっと大きくなった時に、王室の称号を捨てるか、使い続けるか、自分で決める機会を与える予定だという。
ある関係者によると、称号はフォーマルな場では使用されるが、夫妻の日常会話では使われないだろうとのこと。
またアーチー王子とリリベット王女は、高位王族へ与えられる殿下または妃殿下の称号も希望すれば持つことができるそうだが、一時的に使用されない状態を表す「hold in abeyance」となるだろうとされている。
『PEOPLE』によると、リリベット王女の洗礼式はカリフォルニア州サンタバーバラの高級住宅地モンテシートにあるサセックス公爵夫妻の自宅で、ささやかなセレモニーが行われたとのこと。
式にはメーガン妃の母ドリア・ラグランド(66)やリリベット王女の名付け親である俳優兼起業家のタイラー・ペリー(53)などを含む20〜30名のゲストが出席。その後ゲストたちは食事とダンスを楽しみ、アーチー王子は妹リリベット王女と一緒にダンスフロアに登場したのだとか。
英『デイリー・メール』によると、公爵夫妻はこの洗礼式にチャールズ国王、カミラ王妃(75)、ウェールズ皇太子夫妻を招待したというが、4人とも欠席。夫妻のある友人は全員出席を「拒否」したと主張しているという。
それに対し、王室作家のフィル・ダンピアー氏は「もし彼らが本当に(王室と)関係を改善したいと思っているなら、戴冠式の前に子どもたちを連れて英国に戻り、そこで洗礼式を行うこともできたはずだ」と分析。招待したところで国王たちが出席しないことをわかった上で「ゲームをしているだけだ」と語ったそう。
サセックス公爵夫妻と幼い王子と王女が、5月6日(現地時間)にウェストミンスター寺院で行われるチャールズ国王の戴冠式のために英国を訪れるかどうかは発表されていない。もしそうなれば、ヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』の出版とそれを巡る数々の暴露インタビュー以来、初めての訪問となる。