【#アカデミー2023】会場を沸かせた『ナトゥ・ナトゥ』ダンスに、ノーメイクで熱唱したレディー・ガガ、受賞リスト一覧も。第95回アカデミー賞の見どころを総まとめ!

2023年3月12日(現地時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われた第95回アカデミー賞授賞式。圧巻のパフォーマンスから感動の受賞スピーチまで、メディアやSNSで話題に上がったトピックをおさらい!

2023年3月12日(現地時間)、今年も伝統のドルビー・シアターで行われた第95回アカデミー賞授賞式。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の7冠達成やアジア系俳優として初めて主演女優賞の快挙を達成したミシェル・ヨー(60)の感動スピーチ、さらにはレディー・ガガ(36)のサプライズパフォーマンスなど、今年も見どころ満載だった授賞式の様子をまとめてお届け!

『エブエブ』旋風が止まらない! 作品賞を含む最多7冠の受賞を果たす

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今年のアカデミー賞を席巻したのは、なんと言っても『エブエブ』こと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。今年度のアカデミー賞最有力とも評されていた同作は大方の予想通り、作品賞、監督賞、脚本賞を含む最多7冠に輝き主要賞を独占! 会場に『エブエブ』旋風を巻き起こした。

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主演のミシェル・ヨーは、アジア系俳優として初めて主演女優賞を受賞。アジア系の俳優が主演賞を獲得するのは男女問わず初めてのことで、歴史的快挙を達成したミシェルは「私と同じ見た目の子どもたち、そして今日この授賞式を見ているみなさんへ。これは希望であり、新たな可能性です。夢は実現するということの証明です」と喜びを語った。

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また、共演した中国系ベトナム人の俳優キー・ホイ・クァン(51)も、アジア系俳優として史上2人目となる助演男優賞を受賞。難民としてアメリカに渡った自身の生い立ちに触れ、「私の旅はボートの上から始まりました。そして今、私はハリウッドの大舞台に立っています。映画の中でしか起こらないと思われているこんな物語が、まさか自分自身に起こるなんて信じられません。これこそ、アメリカン・ドリームです」と涙を堪えながらスピーチした。

インド映画初の歌曲賞を受賞した“Naatu Naatu”、大ヒットダンスを生パフォーマンス!

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今回、会場を最も熱くさせたのは世界中で大ヒットを記録したインド映画『RRR』の劇中歌“Naatu Naatu(ナートゥ・ナートゥ)”の生パフォーマンス! 作中で二人の主人公が踊った一糸乱れぬ高速ダンスが世界中で話題になり、同曲はインド映画として初めて歌曲賞を受賞。

会場には、楽曲を歌唱するラーフル・シプリガンジ(33)とカーラ・バイラヴァ(31)に加え、20名以上のパフォーマーが登壇。キレッキレのダンスを披露し、スタンディングオベーションの喝采を受けた。

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さらに、今回のアカデミー賞では少し変わった取り組みも。それは、例年長尺となってしまいがちな授賞式の時間を短縮するため、受賞者が自身のスピーチの持ち時間を過ぎて話し続けた場合には、終了を促す音楽が流れるだけでなく“Naatu Naatu”ダンサーたちが現れて受賞者の周囲を取り囲み、踊りながら退場させるというもの。

司会を務めたジミー・キンメル(55)が長話しをした際、実際にダンサーたちに連行されていくと、会場は笑いに包まれた。

涙の復活! 主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが感涙スピーチ

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この日、一際涙を誘ったスピーチは『ザ・ホエール』で主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザー(54)のものかも知れない。恋人を亡くしたショックから過食を繰り返し、引きこもりとなった元教師の最期の5日間を描いた今作で主人公・チャーリーを演じたブレンダンは、自身の境遇とチャーリーの姿に重なる部分が多かったという。

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1999年公開の映画『ハムナプトラ』で一度は大ブレイクを果たしたものの、その後ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)の元会長からセクハラを受けてうつ状態になったことをきっかけに、長らくハリウッドの表舞台から姿を消していたブレンダン。

トラウマと向き合いながら生きようとするチャーリーを演じられたことについて、「僕にクリエイティブな命綱を投げてくれて、ありがとう」と監督のダーレン・アロノフスキー(54)に涙ながらに感謝の気持ちを述べた。

英雄譚ではない、あるがままの戦争を描いたドイツ映画『西部戦線異状なし』が国際長編映画賞など4部門受賞

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今年度の国際長編映画賞に輝いたのは、Netflixが製作したドイツ映画『西部戦線異状なし』。第1次世界大戦の西部戦線で戦う若いドイツ軍兵士パウルが、最前線の凄惨な現実を前に絶望と恐怖に飲み込まれていく様を描いた同作。ドイツの作家エーリヒ・マリア・レマルク(享年72)の世界的ベストセラー小説を原作としており、1930年にアメリカで一度映画化され第3回アカデミー賞作品賞に輝いている。

同作で作曲賞を受賞したフォルカー・ベルテルマン(57)は、受賞のスピーチで「この映画のために作業をしていた時、母のことを思い出しました。彼女が度々私に言っていたのは、世の中の人間を変え、思いやりのある世界にしたいなら、まずは自分自身と自分の周りから始めるべきだということでした。そこから学び、どうすれば共に生きていけるかを示すことができるからです」と語り、平和への祈りを込めた。

レディー・ガガ、ノーメイク&Tシャツ姿で『トップガン マーヴェリック』の主題歌をサプライズ歌唱!

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今年度最も驚きを持って伝えられたのは、やはりレディー・ガガのサプライズパフォーマンス。事前に行われた記者会見では出席しないと明言されていたレディー・ガガだが、なんと当日になってほぼノーメイクに無地のTシャツ姿というラフなスタイルで壇上に登場!

歌曲賞にノミネートされていた『トップガン マーヴェリック』の主題歌“Hold My Hand”をバンドとともに力強く歌い上げた。

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さらにもう一人、熱いパフォーマンスで会場を沸かせたのがリアーナ(35)。同じく歌曲賞にノミネートされていた『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の主題歌で、2020年に大腸がんで死去した同シリーズ一作目の主演チャドウィック・ボーズマン(享年43)に捧げた曲として知られる“Lift Me Up”を圧倒的な熱量で披露。

先月スーパーボウルのハーフタイムショーにふっくらしたお腹で登場し第二子妊娠をサプライズ発表したばかりのリアーナは、さらに大きくなったお腹を覆うレースが印象的なドレスで登場し、充実した表情で会場の歓声に応じた。

今年の受賞作品&受賞者をまとめてチェック!

作品賞:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

監督賞:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

主演男優賞:ブレンダン・フレイザー(『ザ・ホエール』)

主演女優賞:ミシェル・ヨー(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

助演男優賞:キー・ホイ・クァン(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

助演女優賞:ジェイミー・リー・カーティス(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

脚本賞:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

脚色賞:サラ・ポーリー(『ウーマン・トーキング 私たちの選択』)

視覚効果賞:『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』

美術賞:『西部戦線異状なし』

撮影賞:ジェームス・フレンド(『西部戦線異状なし』)

衣装デザイン賞:『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』

長編ドキュメンタリー賞:『ナワリヌイ』

短編ドキュメンタリー賞:『エレファント・ウィスパラー 聖なる象との絆』

編集賞:ポール・ロジャース(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)

国際長編映画賞:『西部戦線異状なし』

音響賞:『トップガン マーヴェリック』

メイクアップ&ヘアスタイリング賞:『ザ・ホエール』

作曲賞:フォルカー・ベルテルマン(『西部戦線異状なし』)

長編アニメーション賞:『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』

短編アニメーション賞:『ぼく モグラ キツネ 馬』

歌曲賞:“Naatu Naatu”(『RRR』)

短編実写映画賞:『An Irish Goodbye(原題)』

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