2022年11月に亡くなったアーロン・カーター(享年34)の死因が事故死であることをロサンゼルス郡検視局が発表。実母ジェーンや元婚約者メラニー・マーティンは検視の結果に疑問を呈した上で、警察の捜査を批判している。
2022年11月5日(現地時間)に自宅の浴槽で亡くなっているのを発見されたアーロン・カーター(享年34)の死因について、検視官が報告書を発表した。
2023年4月18日(現地時間)、ロサンゼルス郡検視局は検視の結果、アーロンの死因が事故死であると判明したと発表。地元メディアによると、担当検視官は報告書に「(アーロンは)ジフルオロエタンを吸引し、アルプラゾラムを服用した後に溺死した」と死因を綴っているという。
ジフルオロエタンとは圧縮空気缶に含まれていることが多いガスで、吸引すると気分が高揚するなどの副作用があるという。以前アーロンは自身はハフリング(接着剤やペンキなど有機溶剤を含んだ家庭用品の蒸気を吸う行為)中毒だと明かしており、遺体が発見された当時、浴室と寝室で複数の圧縮空気缶が見つかったことが報じられていた。
また、アーロンが服用したとされるアルプラゾラムは抗不安薬ザナックスのジェネリック医薬品で、アーロンは同薬を主治医から処方されていたという。
報告書では、アーロンはそれらを摂取したことが原因で意識が混濁したとして「バスタブに入っている間に無力化し、水面下に滑り込んだため、最終的に溺死した」と死因が結論づけられている。
しかし、一連の発表を受けてアーロンの元婚約者メラニー・マーティン(30)や実母ジェーンは検視結果に疑問を呈した上で、警察当局の捜査を批判している。
メラニーは地元メディアの取材に応じ、「死因は溺死とされているが、浴槽の中でアーロンはTシャツとネックレスを着用していたことも分かっている」「一連の出来事が理解できず、報告書は私たちにさらなる疑問を抱かせるだけ」とコメント。
また、ジェーンは自身のフェイスブックに事故現場の写真をアップし、「検視官は息子の死因を“偶然起こった薬物の過剰摂取”としてすまそうとしている」「アーロンは何年も脅迫を受けていた」と綴った上で、何者かによる殺人の可能性を示唆。
続けて「アーロンがメンタルの問題や処方箋薬の依存症を抱えていたことを理由に、彼の死を時間も熱意も注がなくていい簡単な問題にしようとした」「そんなやり方はアーロンを本当に愛していた人たちには通用しない」と訴えている。
バックストリート・ボーイズのニック・カーター(43)の弟として脚光を浴び、1997年に9歳で歌手デビュー。1990年後半〜2000年前半にアイドル的人気を博したアーロンの急逝は、今なお世界中のファンに衝撃と悲しみを与え続けている。メラニーやジェーンの訴えに警察当局はどのような反応を見せるのか、続報を待ちたい。