映画『しあわせの隠れ場所』にインスピレーションを与えたといわれる元NFL選手のマイケル・オアー(37)が、自身が養子だったことはなく、家族に騙されていたと告発している。
2009年に公開され、アカデミー賞の作品賞にノミネート、俳優サンドラ・ブロック(59)が主演女優賞を受賞した映画『しあわせの隠れ場所』。貧しかった黒人少年が裕福な白人家庭に養子として迎えられ、アメリカン・フットボールの才能を開花させ、最終的にNFLへの道を進んでいく様子を描いた物語だ。
血が繋がった家族ではないものの、その家族愛が泣けると話題を呼び、さらにNFL選手マイケル・オアー(37)の実話をもとにした物語として愛されてきた。
そんななか、マイケルが作品の軸となっている物語は事実ではなかったと告白。2023年8月14日(現地時間)にマイケルは、これまで彼の養親とされてきたショーン・トゥーイ(63)&リー・アン・トゥーイ(63)夫妻が自分を養子にしたことはなかったと主張。
マイケルによると、夫婦はマイケルが高校生のときに自宅で暮らすことを許可したものの、養子縁組をしたことはなかったという。さらにマイケルの18歳の誕生日には、夫婦を後見人にするよう騙して契約書に署名させ、マイケルの名で商業的な取引を行う法的権限を得たとも述べている。
この契約により、マイケルの子ども時代を描いた映画『しあわせの隠れ場所』から、彼らと実の子どもたちに数百万ドル(数億円)もの印税が支払われたが、マイケルは金銭的な報酬を受け取ったことは一切ないとも明かされている。
マイケルは当時、事実上養子縁組と同じだと思い込まされたといい、文書にて「マイケル・オアーは2023年2月にこの虚偽について知り、悔しくて当惑した。そうすることで自分がトゥーイ家の一員になれると同意した後見人制度が、実際にはトゥーイ家の家族関係を提供していなかったということを知った」とコメントした。