英メディア『Daily Mail』によると、ほかの女子学生たちと同じように、黒いリボンのついた黒いロングガウンと白いシャツをまとったエマは、控えめな様子で式典に参加。
混み合った会場内で世界的スターの姿を認めた周りの学生たちは、とても驚いていたという。公式には撮影禁止だったにもかかわらず、多くの学生たちが写真を撮っていたようだ。
エマといえば、大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』で演じたハーマイオニー・グレンジャーの黒いガウン姿でおなじみ。
「ホグワーツからオックスフォード大学に転校」と報じた『Daily Mail』は、会場でエマを見かけたある学生は「彼女がガウンを着ているのを見たのは、映画『ハリー・ポッター』以来だった」と冗談交じりに語ったと伝えた。
今年4月、『FINANCIAL TIMES』紙のインタビューで、弟アレックス(30)とカーボンフリーのジンの新ブランド「Renais Gin」を立ち上げたことを発表した際、オックスフォード大学でクリエイティブ・ライティングの勉強をする計画を明らかにしたエマ。コロナ禍のロックダウン中に、詩や愛、友情、人間関係に関するエッセイを書き始めたことが報じられていた。
9月の英紙『The Sun』の報道では、エマの学業はパートタイムで、ほとんどがオンラインで行われるとのこと。オックスフォード大学のウェブサイトによると、2年間の修士号コースで学費は年間9025ポンド(約164万円)。
ある関係者は、「このコースは社会人向けで、パートタイムで学べるので、エマのスケジュールにはぴったり。年に4、5日現地に行けばいいだけで、あとはオンラインで受講できるからです。エマは有名な俳優ですから、授業に行く時はいつでもセキュリティ・チームが彼女をケアしてくれます」と語っている。
エマにとってオックスフォードはなじみの地で、5歳の時に母親と引っ越してきて以来、幼少期のほとんどをオックスフォードシャーで過ごしており、オックスフォード市内の学校に通っていたという。
ハリウッドきっての才媛として知られる彼女は、アメリカの名門ブラウン大学を2014年に卒業しているが、ブラウン大学で英文学を専攻している間、2011/12年度にオックスフォード大学のウースター・カレッジの学部生として、1年を過ごしたこともある。
英紙『Independent』によると、それを機にオックスフォード大学との関係がスタート。エマは2016年よりレディ・マーガレット・ホールの客員研究員を務め、大学での討論会や講演に招待されるようになり、2019年にはアソシエイトフェローに任命されている。
俳優業のほうは『美女と野獣』(2017)でベル役を演じた後、最後にスクリーンに登場したのは、映画『バービー』で一世を風靡したグレタ・ガーウィグ監督(40)による『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)。以後、ショービジネス界を離れていた。
その理由についてエマは『FINANCIAL TIMES』で、「正直に言えば、あまり幸せではなかった」と告白。「私が本当に辛いと感じたのは、自分があまりコントロールできないものを“売り”に出ていかなければならなかったこと」だと話し、制作のプロセスに関与できず、自分に発言権のない物事の“広告塔”になることが難しかったと打ち明けている。
今年4月、33歳の誕生日を迎えた際にも、自身のインスタグラムで心境をつづったエマ。スポットライトから遠ざかっている間、サーフィンを習い、馬に乗り、セラピーをたくさん受けて、女性環境投資ファンドを立ち上げるなど、さまざまなことに挑戦していたことを、たくさんの絵文字とジョークを交えて報告した。
その中で昨年、「プラダ ビューティ」のアンバサダーに就任し、初めてCMの監督を務めたことにふれたエマ。この9月、ミラノ・ファッションウィークのプラダのショーにスタイリッシュなリトルブラックドレスで登場。洗練された着こなしが絶賛されたばかり。
今後エマをスクリーンで見られるのかが気になるところだが、先述の『FINANCIAL TIMES』では、また演技するのかという質問に、「ええ、もちろん」と即答。同サイトによると、取材が行われた今年3月の時点で映画の計画が具体的に進んでおり、順調にいけば2024年初頭に撮影が始まる予定とのこと。
勉学に励みながら、活動家として、実業家として、ファッションアイコンとして、マルチに活躍する俳優エマの本業復帰も楽しみにしたい。