歳を重ねる度に美しく、自分らしく、そしてファッションを心から楽しむおしゃれシニアたち。周囲に流されることなく、年齢に縛られることなく、独自のファッションスタイルを貫く姿勢は最高にクールだ。9月21日(祝・月)の敬老の日を目前とした今こそ、ロールモデルにしたい世界で話題を集めるシニアファッショニスタをリサーチ!
今年めでたく100歳を迎えたイロナ・ロイス・スミスキンや、99歳のアイリス・アプフェル、パンクの女王、ヴィヴィアン・ウエストウッドなど欧米やヨーロッパのおしゃれシニアだけでなく、アジア圏のシニアたちも忘れてはいけない。台湾でクリーニング店を営むシュー・シウウー、そして日本を代表するおしゃれシニア・内藤朝美など、国籍問わず輝き続ける総勢26名をピックアップ。ファッションアイコンである彼女たちの、ユニークかつスペシャルなコーディネートに勇気をもらって。
【メル・コバヤシ】トレードマークのグレーヘアと赤リップ!
バンクーバー在住でアーティスト・ライター・モデルと、様々な肩書きを持つメル(55歳)。年齢への固定観念を無くしたいという思いから、40歳以上の女性に向けたデジタルZINE『VOGOFF』を立ち上げるなど、精力的に活動するパワーウーマン! 缶ジュースのプルトップのようなシルバーチェーンを重ねた、感度の高いキャミソールドレスから赤×オレンジのインナーをのぞかせた。
【サラ・ジェーン・アダムス】色と柄のミックスを楽しむサラ
麗しい銀髪を風になびかせながらナチュラルなポージングを決める、サラ・ジェーン・アダムス(64歳)。宝石学者としての顔を持つほか、オーストラリアでジュエリービジネスに携わっている。サラの娘がアディダスの赤いジャージをまとったサラの写真をSNSで公開したことをきっかけに、知名度が急上昇! 自分のファッションを貫くサラの今後のスタイルにも注目したい。
【リン・スレーター】大学教授からファッションブロガーの道へ
ニューヨークのフォーダム大学の臨床准教授であるリン・スレーター(66歳)は、当時から飛び抜けたファッションセンスで、学生たちから多くの支持を集めていた。60歳のときにNYコレクションでスナップされたことをきっかけにファッションブロガーの道へ。ヴァレンティノ(VALENTINO)やマンゴ(MANGO)といったファッションブランドの広告塔に起用されるなど、まさにスーパーすぎるグランマ! 写真では繊細なタッチが魅力のシアーなシャツに定番のデニムを合わせ、カジュアルながらもシックなスタイルに。
【ブリット・カンジャ】ベージュのワントーンに身を包み、上品な面持ち
プロのダンサーとして長きに亘り活躍していたブリット・カンジャ(68歳)。様々な地を渡り歩いた末、故郷のベルリンでナイトクラブを経営するなど、常にアクティブに人生を謳歌している。インスタグラムに投稿された写真では、柔らかなライトベージュのワントーンコーディネートを披露。淡く水玉が描かれたドレスに、同色系のコートを羽織り、パンプスやバッグ、手袋までベージュ一色でまとめて、洗練された雰囲気に仕上げた。
【メリル・ストリープ】鮮やかなドレスをなびかせる名女優
言わずと知れた名女優、メリル・ストリープも今年で71歳を迎えた。シルバーヘアにとびきりのビッグスマイルが魅力的なメリル。ゆとりのあるオーバーシルエットに様々な色がミックスされた華やかなドレスがよく似合っている。足元に赤いヒールパンプスを選び、スタイルのポイントとなるフープピアスを付けて、より一層洗練された雰囲気に。
【内藤朝美】日本を代表する“インスタグランマ”!
娘のさおりがインスタグラムにスタイルを投稿したことにより、日本を代表するおしゃれシニアとして世界に名を轟かせた内藤朝美(71歳)。ハイブランドのコレクションや、ヴィンテージアイテムを上手く組み合わせながら、フォロワーが見ていて心が弾むような、ポップで楽しいコーディネートを常に披露している。この写真ではメタリック素材の煌びやかなトップスに、星をちりばめたインパクト抜群のスカートを合わせ、ヘアは高めのポニーテールでまとめるなど、ハイモードな印象に。
71歳【コリーン・ハイデマン】美しいプロポーションを保つ、現役モデル
ロサンゼルスを拠点とし、71歳にしてトップモデルとして輝き続けるコリーン・ハイデマン。60歳以上のモデルが所属するエージェンシーの看板を背負っているコリーン。ファッションセンスだけでなくバランスの良い、美しいプロポーションもコリーンの魅力のひとつ! 海辺でホワイトドレスをまとった彼女は、まるで女神のよう。
【ヴェラ・ウォン】奇跡の70代! ヴェラのオール黒スタイル
驚異的な美ボディを持ち、奇跡の70代と呼び声の高いデザイナーのヴェラ・ウォン(71歳)。この日のコーディネートは、オールブラックでまとめた。肌にフィットする細身のシルエットや独創的なカッティングが特徴のトップスに、存在感を放つフリンジスカートをセレクト。足元にヒールブーツをチョイスすれば、ヴェラの美脚がより際立つ!
【リンダ・ロディン】トレードマークの赤い口紅に、猫耳ヘア!
モデルとしてのキャリアを積んだのち、敏腕スタイリストとして、マドンナなど多くのセレブリティを担当し、活躍の場を広げ続けていたリンダ・ロディン(72)。自身のスキンケアブランド・ロディン オリオ ルッソ(RODIN olio lusso)や、現在は犬用のアクセサリーブランド・リンダ アンド ウィンクス(LINDA AND WINKS)を立ち上げるビジネスウーマンでもある。そんなリンダが愛するのは、タイムレスに着こなせるもの。色褪せることのない白シャツやブラックパンツが、リンダによく似合う。
【メイ・マスク】赤縁のサングラスや赤リップが日差しに映える
50年以上に及び現役モデルとして活躍する傍ら、栄養士としてダイエットや食に関するコンサル業務も行うなど、日々邁進し続けるメイ・マスク(72)。長男のイーロン・マスクは、テスラ・モーターズの創設者で優秀な企業家であったりと、まさにセレブリティ一家! メイは華やかなファッションスタイルだけでなく、上品なブルーストライプのTシャツにベーシックな黒パンツ×ローファーを合わせるなど、シックなスタイリングも好む。
【イサ・オースティン】シンプルな中に少しの毒を薫らせて
アーティスト兼モデルとして現役で活躍するイサ・オースティン(73)。インスタグラムでは味わい深いモノクロテイストの写真をはじめ、イサの世界観がたっぷりと表現されたアーティスティックな写真を堪能することができる。背景の作品と色味を合わせ、ダスティグリーンのランジェリー風のキャソールドレスをセレクトしたこの日。胸元の大きなペンダントや、モードな黒ブーツをバディに選んで、彼女らしさを強調した。
【ヘレン・ミレン】エレガントなアニマル柄のセットアップが相棒
2020年春夏のパリコレクションにて、ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)のショーを訪れたヘレン・ミレン(75)をキャッチ。75歳とは思えないほど、昔と変わらぬ美しさを披露する大女優! ダークトーンのアニマル柄プリントのセットアップをコーディネートの主役に選び、ドレスの襟元のカラーリングと合わせて、バーガンディのクラッチをお供に。
【ローレン・ハットン】パープルのジャケットを味方に
モデル兼女優のローレン・ハットン(76)は、パープルをキーカラーに、クラシカルなジャケットスタイリングに落とし込んだ。76歳になっても美ボディをキープしていて、歩く姿勢もとびきり美しい! シンプルながら色味をアクセントにしたスタイルを得意とするローレン。ひとひねり効いた小物を合わせることで、上級者の装いにアップデート。
【ヴィヴィアン・ウエストウッド】揺るがぬパンク精神!
イギリスのファッションデザイナーで「パンクの女王」として知られるヴィヴィアン・ウエストウッド(79)。2018年には、自身の半生を描いた映画『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』も公開されるなど、世間からの注目度も高いヴィヴィアン。ベージュのセットアップスーツに、スネークのように巻かれたスカーフが独特な雰囲気を醸し出している。キャップを合わせながらも、大きなフリンジピアスやシルバーのパンプスで、上品さを演出した。
【ベアトリス・オスト】カラードレスをまとって、まるで絵画のよう?
アーティスト・作家・脚本家・演出家と、アートの世界で幅広く活躍する、御年80歳のベアトリス・オスト(80)。ベアトリスがインスタグラムに投稿するスタイル写真はいつも、アートのような美しい背景が際立つ。カラーリングが珍しいストライプシャツドレスをまとい、アクセントとなるハットとブーツを合わせ、スタイリングを引き締めた。
【ジェーン・フォンダ】おしゃれシニアを代表する大女優
モデル、女優を経験した上で一度引退した後、再び表舞台の道を歩み始めたことでも知られるジェーン・フォンダ(82)。現在も、モデル時代と変わらない美しいスタイルをキープしている。愛犬を抱き抱えながら微笑みの表情を浮かべるこの日のジェーンは、モードなムードを高めて、ブラック&グリーンの2色をメインにコーディネートを完成させた。
【木村眞由美】パリジェンヌのような上品な佇まい
1974年から続く神戸のセレクトショップ「ハナノキ」のオーナーを務める、木村眞由美(82)。82歳のファッションインスタグラマーとして、多くのメディアに取り上げられてきた彼女は、カジュアルからフレンチシックなスタイリングまで幅広く着こなす、オールラウンダー。写真ではベージュのチェスターコートに、同系色のニットとスカートを合わせて、ワントーンコーディネートを披露した。水色のスカーフやサングラスをプラスして、チャーミングな演出も。
【シュー・シウウー】台湾一!? クリーニング店のインスタグランマ
70年に及び、台湾でクリーニング店を営むシュー・シウウー(84)&チャン・ワンジー(83)夫妻。インスタグラムでは、客が何年も店に取りに来なかった洋服を使用したコーディネートを披露! まるで10代のカップルフォトかと思うほど、若々しいお茶目な姿が可愛らしい。発想もユニークなインスタグランマのスタイリングから、今後も目が離せない。
【ドリー・ジェイコブソン】スリットスカートで醸し出す女性らしさ
ラスベガス在住のドリー・ジェイコブソン(85)は『SENIOR STYLE BIBLE』のスタイルブロガー。オーバーシルエット、ドルマンスリーブ、タートルネックなど、要素をたっぷりと詰め込んだベージュニットを着用した。煌びやかなスパンコールが全面にあしらわれたスリットスカートを合わせればフェミニンに。「プレイボーイ・クラブ」の元バニーとして働いていたというドリー。当時からヒールの高い靴には慣れていたのか、スタイリングではヒールの登場率が高い!
【ジーン&ヴァレリー】ライティングまで完璧に演出! 大人気のシニアブロガー
NYを拠点とするファッションブロガー、ジーン&ヴァレリー。ふたりのファッションブログ『IDIOSYNCRATIC FASHIONISTAS』が世に広がり、一躍有名となったシニアコンビ。鮮やかな色使いやプレイフルなスタイリングがなんとも特徴的。そしてスタイルだけでなく、まるでアートの世界に迷い込んだかのような、考え抜かれた写真の構図にも驚く!
【林莊月里】オールホワイトでもストリートムードを高めて
シュプリーム(Supreme)やアディダス(adidas)、ワイスリー(Y-3)といったストリート&スポーティなブランドのアイテムを愛し、エイジレスな着こなしに注目が集まっている、台湾在住の林莊月里(91)。ハイネックのホワイトトップスに、サイドボタンのディテールなどなど、定番のスカートのデザインにひねりを加えたフレアスカートを合わせた。足元は彼女の定番であるスニーカーを合わせ、ストリートなムードを維持!
【ダフネ・セルフ】アンバランスなブロックカラードレスを主役に
イギリス出身のトップモデル、ダフィネ・セルフ(92)。85歳だった2014年当時、ギネスブックに「世界最高齢の現役ファッションモデル」と認定され、さらに2016年には自伝書『人はいくつになっても、美しい』を発売するなど、活躍は多岐に亘る。様々な色や柄が組み合わせられているドレスに、薄手のカーディガンを羽織り、上品な雰囲気を演出した。センスフルなネックレスや大振りのピアス、存在感を醸すリングなど、小物で味付けを。
【バディー・ウィンクル】部屋の装飾までドレスと合わせた!?
パリス・ヒルトン(39)を筆頭に、リアーナ(32)やマイリー・サイラス(27)、アリアナ・グランデ(27)など、世代の枠組みを超えて、多くのセレブリティに愛されているファッショニスタ、バディー・ウィンクル(92)。なんといってもバディーの魅力は、カラフルでポップなスタイリング! 大胆なネオンからパステルまで、どんな色でも自己流にアレンジして着こなす、唯一無二の存在。
【アイリス・アプフェル】アメリカ最高齢のファッショニスタ!
アメリカ最高齢のインスタグランマ!? 御年99歳を迎えるアイリス・アプフェル(99)は、自身の半生が描かれた映画『アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー』が公開されるほど、メジャーなファッショニスタのひとり。インテリアデザイナーとしての妙が光る、インテリアの配置や写真の構図にもインスタグラムでは注目したい。この写真では、ヴィンテージライクなムードの中、アクセサリーの装飾やカラータイツを活用し、独自の世界観を表現。
【イロナ・ロイス・スミスキン】見ているだけで楽しくなる、華やかな色使い!
アーティスト兼キャバレーパフォーマーとユニークな肩書きを持つ、ニューヨーク在住のイロナ・ロイス・スミスキン(100)。オレンジヘアをトレードマークとし、鮮やかなカラーリングや、ポップなレイヤードファッションを得意とする。この日は水色のテキスタイルに、黄緑・黄色・オレンジの色がランダムに使用された珍しいプリント柄ドレスをチョイス。フープピアス、バングルといった小物使いまで抜かりない。若々しくエネルギッシュなシニアのファッションスタイルは、見ている私たちに勇気と希望を与えてくれる!