【少女編】たった一人の家族が突然帰らぬ人に
父ユン・ドンフンが麻薬組織の一員であることを理由に、高校の同級生からいじめに遭っていたユン・ジウ。教師からも見放され、学校生活に希望を見いだせなくなったジウは高校を退学。そして自身の誕生日に突然、何者かによって父を殺害され、天涯孤独の身に。悲しみの果てにジウは犯人への復讐を決意するのだが––。
【Editorの勝手に見どころ!】
『100日の郎君様』の欲望に身を委ねる世子嬪役や、『夫婦の世界』の主人公と対立する不倫相手役など、影のある役柄(いわゆるヒール役)ながら主演並みのインパクトを放つ彼女の虜になりました。が、アクションのために10kg増量して挑んだ本作の演技は圧巻です。まとうオーラからして、これまでとはまるで異なる気迫を感じる。同じく今年配信された『わかっていても』の女子大生ナビ役と比べると、あまりの違いに「同一人物!?」と戸惑う可能性大。
信頼すべき人、真実は果たして?
ドンフンの親友であり、麻薬組織“トンチョン”のドンであるムジン(パク・ヒスン 51)に父を殺した犯人が警察であることを知らされたジウは、ムジンの手を取り警察への復讐を決意。そして父同様に麻薬組織の一員として生き抜くことを誓う。そのためには圧倒的な力の弱さを埋める肉体の進化と、大事なものやこれまでの信念を切り捨てる残酷な心が必要だった。ムジンに連れられてジウは、経験したことのない修羅場へと足を運ぶことに––。
【Editorの勝手に見どころ!】実生活では女優であるパク・イェジン(40)と結婚し、結婚から10年以上経っても変わらぬ新婚かのような「ラブ&デレ」っぷりが韓国内でも有名なヒスン……とは到底思えません。冷徹極まりない本作の役柄とのギャップに驚愕しますが、今までもこういった味のある役を演じることが多かっただけに、その高い演技力を改めて見せつけられたかのよう。果たしてムジン(ヒスン)を本当に信頼しても良いのか……。最後の最後までどっぷりハマれるドラマです。
復讐のためにすべてを捨てた少女
ムジンに連れてこられた場所は、人里離れた怪しげなボクシングジム。ここはトンチョンの一員として認められるために、あらゆる事情を抱えた男性たちが体を鍛え上げる秘密の住処だった。もちろんこの場にいる女性は、ジウたった一人。この残酷な世界でどうやって生き残っていくのか!?
【Editorの勝手に見どころ!】もうなんと言ってもソヒの体当たりな演技が圧巻です。常に汗と血と涙で顔も体もボロボロで、目を背けてしまうシーンも多々。ただ内なる復讐心が演技を通して視聴者サイドにまで見えてくるとでも言いましょうか。彼女のまとうオーラが冷たく、激しく、そして切ない。圧倒的な男社会のなかで一人の少女が父のためにここまでできるのかと……。続きを見なくてはならない一種の使命感に駆られるような感覚です。
ボロボロになって尚、募るのは亡き父への想い
わかってはいたけれど、誰も自分を必要としない、期待さえされない世界に足を踏み入れてしまったと実感する日々。ただそんな想像を絶する「血だらけ」の世界を目の当たりにしても、復讐心を募らせ続けていたジウ。ここで強くなって犯人に復讐すると心に誓うジウに、またしても新たな絶望が襲いかかる……。
【Editorの勝手に見どころ!】実は今回のジウの役はそんなに台詞が多くない。なのに!喋っていないのに、声が聞こえるかのような錯覚を覚えるんです。まさに韓国の名優たちが得意とする、目と体で訴える演技。ふとした瞬間の目線の先や仕草に、ぜひ注目して欲しい!ソヒが2020年に大ブレイクして以来、ドラマやCMに引っ張りだこの理由が分かる気がします。本作は今後ソヒの女優人生を語る上で絶対欠かせない作品になるはず。
名を捨てて生きる覚悟
優勝者には特別休暇が与えられるという、配下参加のファイト大会が開催。男性との圧倒的な力の差を逆手に取り、優勝候補ガンジェを倒し、見事1位の座を獲得したジウ。しかしこの出来事がガンジェの自尊心をズタボロにすることとなり、のちにガンジェの復讐によりジウは更なる絶望の淵に立たされることに……。
【Editorの勝手に見どころ!】本来の自分「ユン・ジウ」を捨て、オ・ヘジンとして生きる決意をしたジウを見ていると、終始胸の奥が疼いて心がえぐられるかのよう……。演技だとわかってはいるものの、ガンジェがジウにする卑劣な言動には思わず目を逸らしたくなると同時に、はらわたが煮えくりかえる思いを抱きます。感情をグワングワンと揺さぶられるだけに、長期戦よりも短期戦で一気見するのが良いかもしれません!
【大人編】警察官オ・ヘジンとして、麻薬捜査班に潜入
険しい日々を乗り越え、オ・ヘジンとして警察官になったジウ。警察署でも圧倒的な実力を見せつけ、ついに念願の麻薬捜査班への異動を実現させる。父ドンフンを殺害した犯人の手がかりは果たして掴めるのか。真相にたどり着くことができるのか?
【Editorの勝手に見どころ!】すらりと華奢でまだ幼い印象だったジウから、オ・ヘジンに変わった様が本当に月日が流れたかのようで驚く。ガラリと変わったビジュアルや空気感までしっかり“大人”になっていて、またしてもソヒの演技力を見せつけられた瞬間でした。懸垂で黙々とレーニングする格好良すぎる姿や、切りっぱなしのフレイドヘムカットも素敵!! 今まで見たことのないソヒを堪能できるのも本作の魅力。
麻薬捜査班のピルトとの出会いは幸か不幸か––?
麻薬捜査班で出会ったのは、これからチームとして動くことになる先輩ピルト(アン・ボヒョン 33)。周囲と関わり合いを持たずに生きてきたジウが、つらい過去を背負いながら強く気高く生きるピルトの存在に、自身でも知らぬうちに心を突き動かされていく。
【Editorの勝手に見どころ!】はい。今飛ぶ鳥を落とす勢い勢いのアン・ボヒョンです。10月末に韓国で放送が終了したドラマ『ユミの細胞たち』でも良い味を出しまくりでして(ノット・ヒール役)、ときめきすぎてつらい……。で、本作で注目したいのが鍛え上げた逞しい体で勇ましく戦うアクションシーンに加え、ピルトとジウのケミ。ハラハラが止まらない共闘シーンももちろんですが、ジウとは真逆の熱いピルトの言動に心を打たれます。
ついに警察がトンチョンのボス・ムジンまで辿り着く
長年トンチョンと組織のボス・ムジンを追ってきた麻薬捜査班のチーム長ギホがようやくその尻尾を掴むことに成功。麻薬取引が行われる時間と場所をギリギリまで内部にも隠し、急遽出動することになった麻薬捜査班。急な出動にムジンへの連絡のタイミングがなく焦るジウの心とは裏腹に、現場を押さえなければ捜査がすべて水の泡となる警察一味は、このチャンスを逃すわけにはいかないと躍起に。ジウ、ムジン、麻薬捜査班の運命はどうなる?
【Editorの勝手に見どころ!】ムジンになんとかして危機を伝えようとするジウがどんな行動を取るのか!? ぜひ注目して欲しい1シーンです。そして、麻薬捜査班に異動願いを出した時からヘジン(ジウ)を唯一怪しんでいるのが、チーム長のギホ。そんなギホとのちに対立するシーンも切なすぎてハンカチ必須です。
もう一人の宿敵・ガンジェと再会
やっとの思いで危機を乗り越えたジウに、またしても降りかかる残酷な運命。トンチョン、ムジンへの復讐を胸に生きてきたガンジェが満を持して、かつて暮らしていたボクシングジムを襲撃。多くの命を奪うことになる。そしてジウと予期せぬ再会を果たしたガンジェが取った恐ろしい行動とは……。
【Editorの勝手に見どころ!】ガンジェ役のチャン・ユルの怪奇的な演技に、こちらの背筋までゾクゾク……。あまりドラマで見かけない俳優さんかも?と気になって調べてみたところ、映画に数本出演しているもののドラマ出演はまだ少ないよう。ソヒ同様に、緊迫したアクションシーンに加え、ヒール役を演じ切ったユル。本作を皮切りに今後益々注目されるはず!
ガンジェの襲撃により、ムジンとジウはどうなる!?
かつてガンジェをトンチョンから追い出した張本人はムジン。トンチョン派の解体を目論むガンジェの手下・複数名の襲撃を受けながらも、余裕で敵をかわすその姿は未だ現役時代のまま。落ち着いたかと思った矢先に、ガンジェがジウを拘束していることを知り……。
【Editorの勝手に見どころ!】周囲になんと言われようとジウだけは大切に思っている。かのように見えるムジン。それが真実であって欲しいと願いながら、トンチョン派のボスとしての冷徹すぎる姿を見させられているが故に、もし違っていたら!? いや、でも……の繰り返し。裏の裏の裏、そのまた裏をかいた展開が必見。
ジウが出す、ひとつの答えとは
ガンジェの卑怯な作戦から、ピルトとともにギリギリのところで危機を脱したジウだったけれど、一難去ってまた一難。ガンジェとムジンの一騎打ちの場に、麻薬捜査班が出動することに。実はある思惑を抱くガンジェが、チーム長ギホに情報を流していた。今度こそ警察はムジン逮捕となるのか。そしてジウの正体も明るみに!?
【Editorの勝手に見どころ!】あまりネタバレになりすぎても……と思いますのでそこまで触れませんが、ピルトと車のなかに閉じ込められるシーンは1度見ただけでも記憶の奥底に焼き付いて離れません。もし自分だったらと想像すると、今でも身震い……。本作は韓国ドラマにしては8話とかなり短め。展開は目まぐるしく移り変わるのですが、短い時間で各キャラクターの心情を演出する計算し尽くされた脚本と各々の演技力により、物足りなさはまったく感じません!
麻薬捜査班とムジン。勝つのはどちらなのか
またしても取引現場を押さえることに失敗。犯人が目の前にいるのに、決定的な証拠がないためにムジンを逮捕することができず、苛立ちを募らせる麻薬捜査班。完璧なまでに用意周到なムジンとの戦いの終着点はいかに––?
【Editorの勝手に見どころ!】ピルトがなぜここまで強くなれたのか。どんな思いを抱えてここまできたのか。ボヒョンの演技力に魅せられて、知れば知るほど胸が熱くなります。いわゆる“恋愛”だけのベクトルではないジウとピルトの関係性に関して、とあるシーンでは韓国内でも様々な声が飛び交ったようですが、ジウが唯一人間らしく見えるシーンなのでぜひ注目して欲しい。官能的でありながら切なく、儚い……。
ジウの本当の敵とは? 最後の瞬間まで目が離せない!
今まで自分が信じてきたこと、貫いてきた信念、そして新たに見えた一筋の希望が、一気に音を立てて崩れていく……。果たして父ドンフンを殺害した犯人に辿り着くことができるのか? ジウが募らせた復讐心の行方は? 全8話に及ぶ本ストーリーの全貌はぜひNetflixにて!
【Editorの勝手に見どころ!】終盤になるにつれて、アクションシーンもどんどん壮大になっていきます。ジウという一人の女性が常に相手にするのは自分より遥かに体も大きく、圧倒的な力を持った男性ばかり。昔感じていた「怖い」という気持ちを心の奥底に仕舞い込み、怯むことなく真っ向から勝負するその姿。シビれます。物語のエンドに関しては賛否両論あるかと思いますが、ソヒの次なる作品が早く観たい!とウズウズしてしまうほど、ソヒの新たな魅力が開花したドラマであることは間違いありません。