イッセイ ミヤケの創業デザイナー、三宅一生が5日がんで亡くなった。享年84歳。
イッセイ ミヤケの創業デザイナー三宅一生が今月の5日、がんで亡くなった。享年84歳だった。
三宅は1938年広島県生まれ。多摩美術大学卒業後パリに渡り、ギ ラロッシュやジバンシィのアトリエで経験を積んだ後、NYに拠点を移した。1970年には三宅デザイン事務所を設立、1973年にパリ ファッションウィークでコレクションを発表した。
日本らしい繊細かつ力強い色彩感覚、布の持つ豊かな表情を引き出した斬新なパターン、そしてアイコニックなプリーツなど、数々の伝説的なデザインを生み出し、モードの世界を牽引。2010年には文化勲章、2016年にはフランスのレジオン・ドヌール勲章のコマンドゥール(勲三等)を受章している。
世界的に高い評価を獲得する一方、2005年には、米『ニューヨーク・タイムズ』誌の記事で自身の被曝体験を告白。バラク・オバマ元米大統領に広島訪問を呼びかけたことも話題を呼んだ。
2007年には、東京・六本木にデザインミュージアム「21_21 デザインサイト」を開設するなど、ファッションのみならずデザイン、アートの分野においてもその類稀なる才能を発揮。生涯現役でクリエイションに携わった。