2021年春夏ミラノコレクション速報。コロナ禍の中で見た、束の間のファッションオアシス

コロナ禍の影響が続く中で開催された2021年春夏のファッションウィーク。海外渡航に制限がかかる状況の中で、各都市、各ブランドでデジタルとフィジカルを両立させた試みに注目が集まった。4大ファッションウィークの中でも、ビッグメゾンを数多く抱えるミラノでは、フィジカルのショーも数多く発表されたが、いずれもソーシャルディスタンスを配慮したシーティングや、マスクを同封したインビテーションなどの対策が取られた。現地から届いたレポートを通して、今シーズン注目メゾンの最新コレクションをプレイバックしよう。

 

【ドルチェ&ガッバーナ】シチリアの陽気なムードに包まれたランウェイ

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2021年春夏ミラノコレクションが開幕中です。デジタルショーのみのブランドもあれば、ソーシャルディスタンスを取りながらリアルなショーを発表するブランドも。ドルチェ&ガッバーナは、インビテーションにカラフルなマスクを同封。会場はそのマスクと同じ、様々なシチリアの模様で覆われた派手な空間です。テーマは”シチリアのパッチワーク”!そこには、若い世代が、アートや手工芸、より”サステナブル”なファッションを大切にしてくれるように、という願いが込められているそう。気持ちが高まるファッションのパワーを改めて感じさせてくれました!可愛いシチリアのカゴバッグにも目が奪われます。

photography:Megumi Takahashi

 

【マックスマーラ】ルネッサンス絵画と、モダンなワードローブの優美なる対比

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マックスマーラのショー会場は、 ルネッサンス時代の作品を多数所蔵しているブレラ絵画館の広い中庭でした。「ルネッサンス時代を駆け抜けた不屈のヒロインのように、マックスマーラの女性たちは世界を再構築しようとしていますーより良い世界を目指して」というリリースの文言に胸熱。コートやジャケット、シャツの袖にスリットが入っていますが、仕立ての良さが際立つデザインに惚れ惚れします。首から下げるSLGが2020年代的!

photography:Megumi Takahashi

 

【エトロ】夏のイタリアへと誘う、軽やかなマリンルック

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『SPUR』11月号の「THE POWER OF MANGA」企画で、敬愛するやまだないと先生が描いてくださったチェックのジャケットを着た来場者の姿も!エトロのショーは「イタリアの夏」がテーマです。後ろ姿まで陽気で開放的なムードを誘います。巨大なマリーンサックがとても可愛い!

 

【スポーツマックス】トランスペアレントな素材使いが引き立てる、大人のセンシュアリティ

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濡れ感のあるヘアスタイルに、身体の線に沿った服。カッティングの異なるトランスペアレントな素材のピースを重ねたり、背中や肩をアシンメトリーなカッティングで見せたり。今シーズンのスポーツマックス は女性の内側から湧き起こる官能を感じさせるコレクション。こちらでもビッグサイズのバッグが登場しています。

photography:Megumi Takahashi

 

【プラダ】ラフ・シモンズによるデビューコレクション、初登場のアイテムも

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2021SSシーズン最大のトピックであるミウッチャ・プラダとラフ・シモンズによるプラダのコレクション。デジタルショーの翌日、現地ミラノで展示会がありました。「モダニティとヒューマニティの融合」「快適な服という意味でのユニフォーム」がテーマに。プラダには珍しいフーディが登場しています。ラフ・シモンズの長年の友人であるベルギー人アーティスト、Peter de Potterによるグラフィックがさまざまな服に使われています。そのメッセージは主張ではなく「想い」だそう。ウェブカムを装着できる帽子や、ロゴのピアスなど、キャッチーな小物にも注目です! 

photography:Megumi Takahashi

 

【ヴァレンティノ】パリからミラノへお引越し、百花繚乱に彩られた極上のリアルクローズ

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パリからミラノに発表の場を移したヴァレンティノ。ストリートキャスティングしたモデルたちが纏うのは、いつも以上に”リアルクローズ”です。ロマンティックで、インパクトがありながらも、日常に溶け込んでくれる服。ため息が漏れるほどの美しいドレスだって、もっと自由な発想で、いろいろな個性をいかして着こなせるラインナップに。注目すべきは、巨大化したロックスタッズ!アイコンに彩られたフラットシューズは、どこまでも歩いて行けそうな心地よさを、モデルのウォーキングから感じました!

photography:Megumi Takahashi