【タダモノじゃない彼 vol.5】高橋 文哉 × ネオ・ロマンティック

視線を奪われて、目が離せなくなってしまう──。注目の若き才能×モードの化学反応を楽しむ当連載。今月は、数々の話題作に出演する俳優・高橋文哉が登場。端正な顔だちと、しなやかでタフなキャラクター。新時代のスターが新しいロマンティックな装いに挑戦した。

フリルをあしらったブラウスや、たっぷりとしたフェザーで彩られたグローブ。ドリーミーな装いに合わせたのは、辛口なクロコダイル柄のベスト。甘やかな顔だちの中にある、タフなマインドをさらに引き立てて。
ベスト¥39,600・ブラウス¥67,100/Acne Studios Aoyama(Acne Studios) グローブ¥55,000/ザナドゥ トウキョウ(RYO TOMINAGA)

剛柔併せ持つ、新時代のスターの肖像

フリルで彩られたブラウスをまとい、踊るようにポーズを決める。俳優・高橋文哉にとって、衣装は役を演じるためのインスピレーションをもたらすものだ。
「ファッションの仕事では、服を着るときに、役を決めるようにしているんです。今日はロシアの踊り子をイメージして、カメラの前に立ちました!(笑)ドラマや映画で役を研究するときなど、自宅で台本を読むだけでは理解しきれなかったことが、衣装を着て髪型が決まると一気に見えてきたりする。演技をする上で、服にアシストしてもらっているところは結構あると思います」

若手研修医の佐久間新平役として出演した、医療ミステリードラマ「ドクターホワイト」。話題となった今作も、先日ついに最終回を迎えた。
「少しずつ進化してきた佐久間と同じように、僕自身も先輩からいろんなことをたくさん教わって成長できた。とても大事な作品の一つになりました」

話題を呼んだ「最愛」をはじめ、昨年は4本の地上波ドラマに出演。今年に入ってその勢いはさらに増し、高橋文哉は今、スターダムを駆け上っている。「かつて夢見ていた場所より、遥かに高い所に立たせてもらっている実感があります。だからこそ、必要とされることがどんなに光栄なことかを忘れないようにしたい。大事にしているのは感謝と尊敬。スタッフさんへの感謝や、周りの人へ尊敬の念を持つことで、自分の短所がわかるし、もっと頑張ろうと思えるんです」

その肩にのしかかるのは、周囲の期待と世間の注目だ。プレッシャーは感じるか、と尋ねると、やわらかな面ざしで、骨太な彼独自の美学を語った。
「確かに感じるときもありますが、それはみなさんに見せるものじゃないので。小さい頃から"努力を見せない努力家"に憧れがあるんです。自分が見てカッコいいと思うのは、そういう人たちでした。僕もいつかそうなれたらと思いますね」

高橋文哉は、決してただ可愛いだけの青年ではない。不言実行のストイックさが、彼を"夢見たところより遥かに高い場所"へと押し上げている。

Profile
たかはし ふみや●2001年埼玉県生まれ。’19〜’20年、「仮面ライダーゼロワン」で主演を務め、脚光を浴びる。主な出演作に「最愛」「ドクターホワイト」、「悪女 (わる) 〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜」(4月より放送開始)など。

SOURCE:SPUR 2022年5月号「タダモノじゃない彼」
photography: Kouhei Iizuka styling: Yuma Tagawa hair & make-up: Tatsuya Suzuki interview & text: Yoshiaki Yokogawa

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