【Netflixオリジナル2月の激推し!】新作の警察コメディからドキュメンタリー、エミー賞ノミネートの『コブラ会』まで! 個性派海外ドラマ3作品

日々、追加されているNetflixオリジナル作品。話題の新着ドラマから、人気シリーズの最新シーズンまで、予告を“ビンジウォッチング”しているだけで、あっという間に時間が過ぎてしまいます。そんな多岐にわたる新作のなかから、海外ドラマ好きエディターが実際に観て「アリ!」と思った3作品をピックアップ。

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Netflixシリーズ『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』独占配信中
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Netflixシリーズ『私はジョージナ』独占配信中
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Netflixシリーズ『コブラ会』シーズン1~4独占配信中

紹介するのは、シャロン・ストーンほか豪華ゲストが台本無しのアドリブで演技しながら殺人事件の謎を解く、即興警察コメディドラマ『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』、“ロナウドの恋人”こと、ジョージナ・ロドリゲスの素顔に迫るドキュメンタリー『私はジョージナ』、エミー賞ノミネートのスポ根ドラマ『コブラ会』の3作品。それぞれ、チャレンジングな試みで作られた個性派で、ひと味違う面白さを味わえるはずですよ!

アドリブ×謎解きが新しい! 冬のお茶の間にぴったりの即興警察コメディドラマ/『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』

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Netflixシリーズ『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』独占配信中

最近、寒い日が続きますよね。そんな日は深いことは考えず、ソファでブランケットをかぶりぬくぬくしたいものです。そんなゆるゆるした日のおともにふさわしいのが、2022年2月3日から配信が始まったこちらのコメディドラマ

イギリスBBC Threeで2015~2017年に放送された番組『Murder in Successville』をアメリカ版にリメイクしたもの。

エミー賞ノミネートアニメ『ボージャック・ホースマン』の主人公を声で熱演、Netflixオリジナル作品『Flaked/フレークド』で主演を務めたウィル・アーネットが演じる主人公・刑事テリーが、毎回有名人ゲストを相棒にむかえ、殺人事件の解明に挑みます。ゲストには脚本は渡されておらず、すべてアドリブで進行するというユニークな手法が、新しい

コント要素が強く、バラエティ番組内で放送されるショートドラマといったほうがしっくりきます。肩肘張らず、ぽわわーんとした、冬のお茶の間に、ぴったりの作品です。

おすすめは、シャロン・ストーンがゲストの第5話。シャロンといえば、神出鬼没っぷりが有名ですが(2021年のカンヌ国際映画際に、ドルチェ&ガッバーナのロマンティックなドレスをまとい、突然現れたときは本当に素敵でした!)、まさかアドリブ劇に登場するとは! うれしいサプライズです。

台本無しとは思えない堂々とした演技、ユーモア交えて愛嬌たっぷりと、溢れんばかりのオーラ。Instagramでは水着姿をアップし、そのエイジレスな美貌が反響をよびましたが、動くシャロンしゃべるシャロンもかっこよくて美しくて、画面にロックオンされてしまいます(シャロン出演の回のオフィシャル画像がないのが残念)。

個人的には、片足で扉を閉めるシャロンが最高にかっこいい! 「いかなる状況でも君は僕と恋に落ちない」というテリーに、「あなたには何も感じない」とウインクして返すあたりは、今後身に付けたい所作のひとつに加えることを固く誓いました(笑)。証拠品をいれるビニールのバッグが開かないときに「私の離婚より粘着質ね」とポロリと言い放つのが、台本無しの本音がちらりと垣間見えてまた面白いですね。『氷の微笑』で魅せた目力も、今もなお健在です。

役柄上、黒づくめのつなぎの衣装なのですが、オーラがダダ漏れです。刑事テリーのやや強引なツッコミを余裕でかわし、それがまた魅力的! 子どもの頃にはIQ154あった知性派でも知られるシャロン。その明晰な頭脳で謎解きに挑むのですが、さて結果はいかに!?

ゲストは他にも、大物コメディアンのコナン・オブライエン(第1話)、シアトル・シーホークスなどに所属していたアメフト選手マーショーン・リンチ(第2話)、HBOのコメディドラマ『シリコンバレー』でブレイク、マーベル映画『エターナルズ』にも出演したクメイル・ナンジアニ(第3話)と多種多様。日本では知名度が高くないかもしれませんが、アメリカでは人気の有名人達とあって、みなさん個性的な魅力を放っています。

毎回起こる殺人事件と並行して、15年前に起こったテリーの相棒であるロリー・グリフィンの未解決殺人事件についての真相解明も進みます(なんと!ジェニファー・アニストンが、ロリー役として写真出演。贅沢……)。エピソードを通しての謎解きとして視聴者が楽しめる要素ですね。

一日の終わりに家族団らんであーでもないこーでもないといいながら、観るのにぴったりな陽気な作品です。尺も40分弱なので、ちょうどよいですよ!

Netflixシリーズ『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』独占配信中
Netflixシリーズ『マーダーヴィル 〜謎解きはアドリブで〜』独占配信中


STORY
15年前に相棒ロリー・グリフィンを失った、殺人課の刑事テリー・シアトル。有名人ゲストを相棒にむかえ、殺人事件の解明に挑む。ゲストは台本無し、アドリブ演技で事件を解明していくが……。

“ロナウドの恋人”だけじゃない、パワフルウーマンの素顔/『私はジョージナ』

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Netflixシリーズ『私はジョージナ』独占配信中

Netflixといえば、著名人の素顔に迫るドキュメンタリー番組も人気ですよね。ドラマ顔負けの内容の濃さに、私も何度泣かされたことか……。『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』、『大坂なおみ』など、スポーツ選手の作品が主流のなか、2022年1月27日より配信開始したのが、サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドではなく、その恋人のジョージナ・ロドリゲスが主人公の作品で、その名も『私はジョージナ』。興味本位で観てみたら、予想を裏切り面白かったので紹介させてください。

当初は、お決まりのシンデレラストーリー、またはセレブライフが続くのかなと思っていました。確かに、友達数人にエルメスのバッグをポンポンとプレゼントしたり、誕生日プレゼントにダイヤモンドを贈ったり、プラベートジェットで国から国へと移動したり、「さすがですね!」といった華やかなシーンはあります。ですが、エピソードが進むにつれ、ジョージナを取り巻く周りの人たちの顔ぶれが変わらないことに気がつきます。自分の暮らしぶりが変わると、付き合う人も派手な業界の人にスウィッチしていくというのはよく聞く話。ですが、ジョージナの妹や、昔からの知人が、ずっと寄り添っている。ちなみに、ロナウドの昔からの友人に対しても気さくに、家族のように接する場面も。ジョージナが、身近な人を大切にしていることがよくわかります。

そして、印象的だったのが母親としての姿。現在はロナウドが別の女性との間に設けた3人の子ども、そして自身の子どもである娘のアラーナ・マルティナちゃんとの6人家族。サッカー優先のロナウドに代わり、家のことや子どものことはジョージナが主にこなすのですが、てきぱきぶりが見ていて気持ちいい。“努力の鬼”と呼ばれるロナウドの日々をサポートするだけでも大変なのに。

サッカー選手はいわゆる“転勤族”。ロナウドの移籍の度に慣れ親しんだ土地と家から引っ越さなきゃいけない状況が続きます。育ちざかりの子どもを含む6人家族の荷造りなんて、考えただけで“そっ閉じ”案件ですが、ジョージナはなんとも前向き。むしろはりきっている(笑)。インテリアなども人任せにするのではなく、スタイリストに立ち会いきちんと採寸まで付き合うところに、家族の環境を第一に考えている様子が垣間見えました。

と、“できすぎちゃん”な部分がクローズアップされるので、演出かなーと勘ぐる私の邪心を一掃するのが、ロナウドのコメント(証言?)映像。ジョージナとの出会いと日頃についての感謝、本当に愛していることが、はにかんだ笑顔からわかります。仮に番組映像が多少盛られていたとしても、愛する男性にここまでオフィシャルに褒められるなら、それがたとえ建前でも(そんなことはないと思いますが、笑)本望だなと思いました。 また、ジョージナのビジネスセンスやボランティア活動への取り組みなど、女性としてだけではなく、多面的な魅力を見抜いているのもよき。

この、ドキュメンタリー放送をきっかけに、反感を口にする親族もいて、一筋縄ではいかない部分もあるかもしれません。真意は謎ですが、誰がなんと言おうとジョージナ本人は、自分が望む幸せを叶えているんだと思います。そして、それらはジョージナがその分、家族や知人、様々な人に愛をもって接した結果だと思わせる内容でした。

そのタイトルが示すように、「クリス(ロナウドの呼称)の恋人としてではなく、自分自身を知って欲しかった」と作中で述べていた、ジョージナ。華やかさと人間味が共存するのが、ジョージナの魅力だと私は感じました。

双子を妊娠中というところで、番組は終わります。今後は家族がさらに増えてさらに忙しくなりそうだけれども、その秘めたる才能を開花させるべく、多岐にわたり躍進していきそう。ますます彼女から目が離せなくなりそうです。


STORY

クリスティアーノ・ロナウドのパートナーであるジョージナ・ロドリゲスの日常に密着し、その素顔に迫る。全6話。

世代を超えて楽しめる、スポ根ドラマ/『コブラ会』

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Netflixシリーズ『コブラ会』シーズン1~4独占配信中

3作品目は、オリンピック熱が高まるなか、おすすめしたいスポ根ドラマ。きっかけはホームパーティでした。「ネトフリで何か観ようか」となり、老若男女みんなで楽しめそうと軽い気持ちで選んだのが、エミー賞にノミネートされ話題になっていた『コブラ会』。期待通りの胸熱&面白展開で、ダレはじめていた場の雰囲気がヒートアップ。部屋の温度が上昇した気がしました(笑)。

不動の人気を誇る空手映画『ベスト・キッド』シリーズの数十年後が舞台のリブート版。物語はイジメられっ子だった少年ダニエル・ラルーソーと宿敵ジョニー・ロレンスを主軸に展開します。

34年前の大会でダニエルに敗北を喫したジョニー。その後はパッとせず飲んだくれの人生を送っていましたが、空手道場「コブラ会」を再起させます。

ジョニーもいまや子どもを持つ父親。ジョニーの息子がダニエルの下で空手を習ったり、ジョニーの愛弟子がダニエルの娘と恋に落ちてしまうなど、「師弟関係」に「親子関係」、大人と子どもそれぞれの「友人関係」が加わります。2世代にわたり複雑な(そして狭い!)人間関係も、面白さを添えるスパイス。『ベスト・キッド』からのファンはもちろん、『コブラ会』から観た人も楽しめます

ほかにも、自分のまわりもそうですが、ダニエル役のラルフ・マッチオと、ジョニー役のウィリアム・ザブカの再共演は『ベスト・キッド』のファンにも刺さるとの声多数。 といった風に、『ベスト・キッド』世代(アラフィフ?)の親とその子どもが一緒に熱中できる、スポ根ドラマという側面も。

また、ワックスがけやらペンキ塗りなど「それ、効果あるの?」といった不思議トレーニングも健在で笑いを誘います。倒れても立ち上がる姿、捨てようにも捨てられない闘争心。「強さとは?」「勝つこととは?」を、心技体とユーモアでたっぷり問いかけてくれる傑作です。

2021年12月31日より配信がはじまったシーズン4のハイライトは、“空手(道場)生命”をかけて闘う、オールバレー空手大会。ゆるゆるしていた前半から一転、迫力のあるファイトシーンは必見!

なお、シーズン5の制作も決定済みとのこと。全話30分前後と、日々楽しむのにちょうどよい尺なのも◎。春にむけて、ゆるーく、でも熱く「喝!」入れてくれそうです。

Netflixシリーズ『コブラ会』シーズン1~4独占配信中

STORY
コブラ会を追放されたジョニーは新しい道場イーグルファングを設立。ダニエル率いるミヤギ道と手を組むことに。正反対の空手の理念を唱えるふたりに、互いの弟子たちが混乱するなか、オールバレー空手大会の日が近づき……。

【海外ドラマ ナビゲーター】
エディターR

一日の終わりを、ワインとショコラとドラマで締めくくるのが愉悦のとき。“SATC”よりゴシップガール派。映像美と緻密な脚本ものが好物。最近は動画配信サービスのオリジナル作品のチェックに余念がない。作品でいうと、Netflix『ザ・クラウン』、Apple TV+ 『ザ・モーニングショー』などがお気に入り。ドラマに出てきた名台詞をコツコツとしたためていて、いつかどこかでアウトプットするのがささやかな目標。

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