CULTURE&LIFESTYLE FEATURE

うつわを巡る冒険 ―丁寧な暮らしに寄り添うもの―

井出恭子さんの「わたしのうつわ」Best 10

作家にこだわらず、生活に華やぎを添えるうつわを

ささやかだけれど温かな趣を料理に与えるもの。井出さんの10選は東西問わず、そんな雰囲気の面々が集まった。「料理は和洋意識しないで作ります。でき上がって盛るとき、どのうつわを使うか考えるのが楽しい。うつわ次第で料理が和風になったり、洋風になったり。特別ではない普段の料理でも、少しだけうつわにこだわることで華やぎと同時に落ち着きが加わり、生活が整うように思います」。
YAECAで扱う洋食器は作家別に探すことが多い半面、普段の食卓で使ううつわは作家名にはこだわらない。「形がばらばらでもテーブルに並べたときになんとなくサマになるようなうつわを。特に和食器に関しては作家の知識がないだけに、自由に探して買うのが楽しいですね」。金継ぎもさりげなく常用している。「金継ぎの入り方が可愛いものを。引き継がれてきた感じが面白いなと思います」。それは古い一軒家を店舗に改装したYAECA HOME STOREの雰囲気にも、どこか重なるように思えた。


普段使いの、金継ぎふたつ
右のそば猪口は骨董市で買ったもの。「金継ぎの入り方も好きですが、水色の絵付がぼやけている風合いもいいなと思いました。梅干しなどを入れています」。左は目黒通りのANTIQUES What’s?で出会ったうつわ。「片口にいいとおすすめされたのですが、花を一輪挿したり花器として使用。失敗作なのかはわかりませんが、ゆがんでいるうえに金継ぎで直されている。こういう美学が昔からあったのだな、と」

PROFILE
YAECAデザイナー。ポケットつきのスナップボタンシャツや、肩ストラップつきのキャンバストートなど日常に根ざしたもの作りにファン多数。店頭販売するクッキーのおいしさも無類。

photography:Hisashi Ogawa〈Perle〉

SPUR2016年6月号掲載
>こちらの特集は電子書籍でもご覧いただけます

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