#3 リアルなファッション

──今回のハーレイのファッションをどう思いますか?

原作でハーレイは、スーパー・ヴィラン(悪党)的な全身スーツや道化師ルック、コルセット&短パンなど何通りものルックで登場しているので、映画ではどういう風にするのかという自由はありました。デヴィッド監督は、足が地に着いたリアリティのある世界を構築してきた人なので、「コミックに見られるような“洗練された漫画的ルックス”はない」と最初から話していました。監督の性格から考えても完璧ではなく、どこかラフなルックスになって良かったと思います。この衣裳に至るまで色んな組み合わせを試しましたが、実際に現実の女性が普段身に纏うファッションはちょっと抜けていたりするので、そのほうがリアルなんじゃないかと思いました。

──試着していく中で生まれたスタイルなんですね。

でも実はスタジオ側はコルセットとチュチュみたいなチアリーダーっぽいルックスの衣裳を望んでいたんですけどね。だけど、それは男性目線の意見だなと思ったの。ハーレイは男性のウケを考えて洋服を選ぶような人間ではなくて、自分の為に洋服を選ぶ人間だし、自分のやりたいようにする女性だから…と思った時に、(米バンド)「ブロンディ」のデビー・ハリーの洋服を写真で見たんですね。彼女は誰の意見もどうでもいいと思って好きなものを着ている。「これだ!」って思ったの。衣裳担当のケイト(・ホーリー)も同意見で、彼女は「コルセットやチアリーダーは、ハロウィンとかでさんざん見ているので、そうじゃなくて今回は新しいルックスを作ろう!」ということで、このファッションになったんです。

#4に続く>



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