埼玉出身者が偏愛するマイ・ベスト・サイタマ

埼玉出身の7人に、愛してやまない渾身の"埼玉にまつわるもの"をアンケート。慣れ親しんだ味や足繁く通った場所など、県民ならではの"マイ・ベスト"を発表!

1.羽田圭介さん(作家)「江戸川サイクリングロード」

1985年生まれ。2003年『黒冷水』で第40回文藝賞、2015年『スクラップ・アンド・ビルド』で第153回芥川賞受賞。

葛西臨海公園から関宿城まで、江戸川の両岸に整備されている。「中学二年の頃から自転車にはまり、とにかく江戸川サイクリングロードを走りまくっていた。実家のあった松伏町は埼玉県の南東にあり、千葉や東京と近かった。サイクリングロードは自転車にとっての高速道路で、よく浅草に住んでいる友人の家まで、江戸川サイクリングロードと国道六号線を走り行っていた。二時間くらいで行けていた。しかし行きも帰りも強い向かい風に吹かれるという日もあり、自然の厳しさを学んだ。あと、たまに河口近くにまで自転車で行き、釣りもした。そこは東京であるのだが、埼玉と地続きの川であるので、県境の感覚がない。僕の中では昔も今も埼玉は東京のベッドタウンであり、無理に個性を見出す必要はないと思っている」

2.土田晃之さん(芸人)「いづみや 本店」

白物家電、サッカー、Pリーグなどに造詣が深く、数多くのバラエティ番組に出演。雑誌連載や書籍の出版など多岐にわたって活動している。

今は居酒屋として利用する人がほとんどだが、創業当時は食堂だったため現在も朝9時30分から営業している。「子どもの頃、24時間365日お酒を飲み続けていた祖父によく連れていってもらいました。今でも店内の雰囲気は変わっていないと思います。名物のモツ煮込みは¥170で、安くてうまい!」。ほかに、まぐろぶつ(¥360)や、特別配合の梅シロップを焼酎で割った梅割り(¥220)も人気。

埼玉県さいたま市大宮区大門町1の29
048−641−0211
営業時間:9時30分~22時
無休

3.中尾暢樹さん(俳優)「小江戸の街、川越」

主な出演作品にドラマ「動物戦隊ジュウオウジャー」「文学処女」、映画『一礼して、キス』など。5月には主演映画『チア男子!!』が公開を控える。

蔵造りの街並みを今なお残し、江戸の面影を感じられる川越。「これまで数え切れないくらい訪れました。小学生の頃遠足で菓子屋横丁に行った際には、大事に持っていった500円で駄菓子を買ったことを今でも覚えています。食べ歩きをしてもいいし、縁結びの神様がいる氷川神社を参拝してもいい。東京から約1時間で行けるので息抜きにもおすすめです」

4.島崎遥香さん(女優)「ピザ&パスタ るーぱん 鶴ヶ島店」

2009年よりアイドルグループAKB48に加入。卒業後は女優として精力的に活動し、連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK)などの出演で幅広い年齢層から注目を集める。

埼玉に8店舗を構え、約45年にわたって県民のおなかを満たしてきた「ピザ&パスタ るーぱん」。レジで注文と支払いをしてから着席するスタイルを採用し、良心価格で提供している。「物心ついた頃からよく行っていました。親によると、食が細いうえに外食もあまり好きではなかった私がここだけは喜んで行ったそう。小さい頃よく食べていたメニューは、パフェとパスタ。今は、ペスカトーレが好きです!」

埼玉県川越市天沼新田336の1
0492−32−6244
営業時間:10時30分~22時30分(LO22時)、~24時(LO23時30分/金〜日・祝)
定休日:水曜

5.小高真理さん(malamuteデザイナー)「山下とうふ店 本店」

2011年文化ファッション大学院大学卒業。ニットデザイナーとして経験を積んだのち、2014-’15A/Wよりmalamuteスタート。

創業146年を数える老舗。甘さを追求した豆腐が多い中、大豆の皮を活かすことで野の風味や栄養など素材の味わいをそのまま残しているのが特徴だ。「近所で売っていたので、小さい頃からよく食べていました。実家の家庭の味に欠かせないものです」。写真は、店主の山下健さん自ら栽培した豆で作り上げた、にがりきぬとうふ¥500。淡泊さのかけらもないなめらかで濃厚な味わいは一度食べたら忘れられない。

埼玉県所沢市下安松420
04−2944−2016
営業時間:9時〜17時30分
定休日:無休
※小売りは西武所沢店内「かむろとうふ」、インターネット通販にて対応

6.編集S・編集H 「さいたま郷土かるた」

埼玉出身の人に見せると高確率で「持ってた!」と声が上がる、さいたま郷土かるた(現在は改定ずみ)。子ども会などで長年親しまれている。「小学生のときにこの大会によく出ていました(笑)。その名の通り埼玉の歴史や偉人がかるたになっていて、今でもそらんじられる句があります!」(編集S)。「このかるたの絵札を見ると『けっこう埼玉かっこいい!』と、誇らしい気持ちになります」(編集H)。