少女漫画から出てきたような美男を、韓国では“マンチッナム”と呼ぶ。ナム・ジュヒョクが、まさにそれだ。色白で端正な顔だちに、身長188センチという恵まれたスタイル。ドラマコンテンツのグローバル化も手伝い世界中にファンが増え続け、彼には1050万人のインスタグラムのフォロワーがいる。3月に出版された、日本では初となる写真集『YOUTH』(ワニブックス刊)も好評だ。この春“国民の母”ことキム・ヘジャ、昨年主演映画で女優賞に輝いたハン・ジミンと「眩しくて」で共演。彼にとって“人生のドラマ”であり、代表作と絶賛されたこの作品で、さらに注目を浴びている。そんな多忙を極める彼が、たとえ1日のオフでも時間を見つけては通っているというのがチェジュ。韓国のハワイともいわれる島の魅力を聞いてみた。
「小さな頃にも来たかもしれないんですが、記憶に残っている初めてのチェジュは高校生のときの家族旅行です。ソウルからは飛行機で1時間ですし、短い滞在であってもリラックスできる場所なので、息抜きに来ます」
食べることが大好きなジュヒョク。「コギグクス(豚骨うどん)やカルチチョリム(タチウオの煮つけ)など食べ物も美味しくて、高い建物がなくて空が広いのがいい。生まれ育った釜山と、空が広いところや水平線が見えるところが似ていますね。朝も昼も夜も空を見上げると、空の姿が美しいんです。それからチェジュに来たら、とにかくよく歩きます。充電できる感じなんです」と続けた。旅の計画は立てない派だが、美味しい店をよく知る先輩俳優から教えてもらった行きつけの郷土料理の店もある。素材が素晴らしいのでイタリアンも美味しいと聞き、トライしたいとも。1万8000の神が宿るという、神話の島としても知られるチェジュは、彼が素になり気持ちがほどけ、エナジーチャージができる場所なのだ。
昨年初出演した映画『安市城 グレート・バトル』で新人賞を総なめにし、この春の人気ドラマ「眩しくて」で若手実力派俳優として認められ、いままさに時の人。ロケ中も、老若男女のファンから「かっこいい!」「『眩しくて』全話観ましたよ」と声がかかる。どんなに注目されても、素顔の彼は浮ついたところがなく誠実で、「家族や一緒にいる人が幸せだと感じてくれればいい、そんな人でありたい」と穏やかに、かつきっぱりと話す。現在はネットフリックスオリジナルの世界配信ドラマの撮影中。映画の撮影も控えており、次のチェジュでの充電はちょっと先になりそうだ。
Profile
1994年、釜山生まれ。モデルを経て俳優に転身、数々のドラマの主役を演じ若手人気俳優となる。自身も放送を観て涙したという珠玉のドラマ「眩しくて(原題)」は日本でも放映中(KNTV)。目下、Netflixオリジナルドラマ「保健教師 アン・ウニョン(原題)」の撮影中だ。『ジョゼと虎と魚たち』のリメイク版主演も決定している。https://joohyuk.jp/