MEMBER(右から)
山田 薫さん〈フォトグラファー〉
ザン華子さん〈デザイナー〉
木村友理さん〈ITベンチャー勤務〉
+他4名
シェア生活をより豊かにするよう考えて設計された「シェア矢来町」。吹き抜けが気持ちのいい3階建てで、職業や年齢もバラバラな7人がともに暮らす。この日はリビングに3名の住人と友人が集合した。フォトグラファーの山田薫さん(写真右)は住人ともとから親交があり、居心地がよいこの家に住まいごと移してはや4年。ザン華子さん(写真中右)は、不動産業者の仲介を経て最近入居した。木村友理さん(写真中左)は、同じオーナーが所有する別のシェアハウスで暮らすパートナー(写真左)と結婚したばかりで、しばらくはそれぞれ今の家での暮らしを続ける予定だそう。「『結婚したから出ていくの?』とよく聞かれるのですが、素敵な家で価値観の合う人たちと住む今の生活にデメリットがないから、出ていく理由が見つからなくて」と木村さん。「他人と暮らすことに不安はあったけれど、孤独死も怖かったんです(笑)。この家は、隣り合う部屋との間に隙間がある間取りになっていて、プライバシーは確保されながらほどよく人の気配を感じられて寂しくならないんですよ」と山田さん。風通しがよく、ほどよい距離感を保てるこの家が、住人たちによい空気を運んでいる。
1 3階にあるリビングには、普段からよく人が集まる。「みんなでリアリティショーを見ると盛り上がるんです」と山田さん
2 玄関付近にあるマグネット。誰が在宅しているのかひと目でわかる。「"IN"にしたまま実家に帰ってしまったときには、在宅しているはずなのに長い間気配がないことを心配したメンバーから生存確認の連絡をもらいました」とザンさん
3 ザンさんの部屋
4 踊り場にある本棚。過去の住人たちの本なども並び、自由に閲覧可能
5 キッチンスペース。右側の床上にある隙間は収納スペースで酒瓶などが並んでいる。他にもスーツケースを収納できたり、ごろ寝ができるようなちょっとした隙間が、建物の至るところに作られ、有効活用されていた