MEMBER(右から)
マユコさん〈自由業、ヨガインストラクター〉
ステファニーさん〈アパレル販売員〉
キムさん〈英語教師、DJ〉
マユコさん(写真右)とキムさん(写真左)は吉祥寺のバーで出会って意気投合したそう。
ステファニーさん(写真中央)はメルボルン出身。3人の足もとでくつろぐ愛犬の名前はヒューイでマユコさんがこの家に住むときに保護先から譲ってもらった。3人とも家で料理を作って食べることが多く、このリビングに自然と人が集まってくる。「タイミングが合ったら、『ごはん作るけど食べる?』って誰かが料理をして一緒に食べることもあります。キムはビーガンだし、みんなそれぞれ作るものが違うからそれも面白いんですよ」とマユコさん。
ハウスオーナーのマユコさんにとって、ルームシェアはごく自然なことだった。18歳から26歳までアメリカで過ごしてさまざまな国からやってきた人たちと部屋をシェアし、帰国後に恋人と住んでいた家を出るタイミングを迎えたときに、「誰かと一緒に暮らすなら」と友人のキムさんが思い浮かんだのだそうだ。キムさんは当時、15人のルームメイトが暮らすシェアハウス暮らし。「狭い家に1年暮らしたので、そろそろ出たいなと思っていた頃でした」ということでふたりは物件を探し、マユコさんが探してきた今の家で暮らし始める。ステファニーさんは、3カ月ほど前に友人の紹介で入居。「信頼する人の紹介ということであまり心配はしていなかったけれど、直接会ったことがなかったので、『仕事は何をしているの? どんな音楽が好きなの?』などメールでコミュニケーションをとっていました」とマユコさん。クリスマスには、イギリス育ちのキムさんの影響でブランデーケーキを一緒に作った。マユコさんが料理を振る舞うホームパーティを開催すれば、各々の友人や恋人が家に集まってくる。マユコさんいわく「家族や恋人だけでは舞い込んでこない偶然性のある広がりが面白い」のだそうだ。海外では大学生くらいからシェアを経験している人が多い。だからこそ、キムさんもステファニーさんも今のスタイルはかなり自然だ。
楽しく暮らす秘訣は何かマユコさんに聞いてみると「人に対して何かをすることをいとわない、ハッピーなバイブスのふたりがルームメイトになってくれて、ラッキーでしたね」と答えが返ってきた。国籍や年齢が違うこと、それはデメリットではなく、暮らしを色鮮やかに彩るものだった。
1 マユコさんのベッドルーム。この部屋にヨガマットを敷いて生徒を呼び、ヨガを教えている。窓際には金魚の"Kabi"もいる
2 リビングを仕切った向こうにある、ステファニーさんのベッドルーム
3 こちらはキムさんのベッドルーム。リビングも含め部屋の壁の色は「クロスが嫌いで、DIYも好きだから」というマユコさんが選び、入居時にすべて自分たちで塗った
4・5 メインの家具や家電といったインテリアのチョイスは主にマユコさん。「この棚はおばあちゃんの家からもらってきました。模様替えが好きで部屋のカーテンを誰かと交換してみることも。自分以外のエッセンスが入るのもシェアならではの楽しみ」