Q 好きな言葉は? A 「口笛吹いて疾走する」 長距離レースの前や走っているときに、わざと鼻歌を歌って余裕のあるふりをする。そのやせ我慢をしている感じが好きです。
Q 自分の体で好きなところは? A 親指のつけ根の盛り上がり。
Q 20年後は何をしているでしょうか? A デザイナーを続けているかは不明ですが、好きな絵を描いたり、旅をしていたり。夏だけフィンランドに住むのもよさそう。
Q 好きな香りは? A 線香が多くて、最近は松栄堂の古典的な香りが好きです。朝や帰宅してからの時間にたきます。
いわゆるインセンスよりも本格的な線香を愛用中。一本だけでも清らかな香りが立つ
Q 海外に必ず持っていくものは? A アイロンとせっけん。
Q 落ち込んだときの解消法は? A 落ち込むことは、まずないですね。困ったことが起これば、なぜ困るという感情になっているのか考えて、次にどうすれば気分が変わるかを考えて実践します。
Q 五感のうち最も鋭敏なところは? A 触覚。生地は指で記憶します。
Q 最近「いい買い物をした」と思ったものは何ですか? A シトロエンの「2CV」。実は18歳で免許を取って最初に買ったのがこの車でした。30歳まで乗っていましたが、今乗ったらどんな気分だろうと興味が湧いて探したんです。
愛車のシトロエン「2CV」。「これから少しずつ内装に手を加えていければと考えています」
Q 大事にしている時計やジュエリーはありますか? A 40歳くらいのときに、この先もうこの時計だけを巻いていればいいと買ったのが、ドイツのA.ランゲ&ゾーネの「ランゲ1」。当時ベルリンに住んでいたスタッフにヴィンテージを買ってきてもらいました。ジュエリー感覚で買ったのはカランダッシュの限定モデル万年筆。デコラティブですが、牧歌的な木と山羊のモチーフで、ギャップが面白い。
スイス建国の年を記念して作られた万年筆「マッターホルン」。左は「ランゲ1」
Q 好きなおつまみは? A 栃尾のあぶらあげを炙って、少ししょうゆを垂らしたもの。最高においしい。
Q 座右の書と映画は? A ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』と、ロベルト・ベニーニ監督の『ライフ・イズ・ビューティフル』。
精神分析学者が綴るナチスの強制収容所体験。人間とは何かを問う世界的ロングセラー
Q 自分の性格をひと言で言うと? A だらしなくて几帳面。
Q 子どもの頃に夢中だった遊びは? A 保育園時代は泥だんご作り。小学生のときは学童の時間にやっていた卓球。
Q 好きな季節は? A 秋。金木犀(きんもくせい)の香りと駅伝メンバーの選考会の記憶がリンクしています。青春の香りですね。今では懐かしい思い出。
Q タイムマシンに乗れるとしたら、どの時期にワープしたいですか? A イタリアのルネサンス期。人間が今よりももっと内面と交信しているような気がしていて、そこに興味があります。
Q 覚えている原初的な風景は? A 幼い頃に家族でよく行った山梨の四尾連(しびれ)湖で、ボートに寝転んで見上げていた空。
Q 集めているものはありますか? A 花器。ガラスや陶器といろいろな素材、形のものがあります。花に合わせるというより、作家の仕事に惹かれて買います。
陶芸家の小前洋子の花瓶に黄色いケイトウを
Q 楽器を扱える能力がひとつだけ与えられたなら、どの楽器を扱いたい? A 何ひとつ演奏できないんです(笑)。ピアニストになれるならデザイナーを辞めてもいいくらい、ピアノを弾けるのが理想です。
Q 好きなお酒は? A 山梨で岡本英史さんが作るヴァンナチュールの赤ワイン「ボー・ペイサージュ」。祐天寺のレストランの「マーゴ」で知ったのですが、とてもおいしい。山梨のぶどう畑で岡本さんに話を聞いて、農作物を扱う人の熱心さ、実直さに頭が下がります。
「お酒の中ではワインの『ボー・ペイサージュ』が好きです」
Q 所有しているもので一番の宝物は? A 有元利夫さんの絵。
Q 一度だけ魔法を使えるとしたら? A 空を飛んでみたい。
Q もしデザイナーになっていなかったら、何を生業にしていましたか? A 体育の先生。高校で進学先を決めるとき、デザインの学校に行くか、体育大学に進んで陸上を続けるか、迷いました。