[vol.37] サングラスを鼻めがねにしてかけるのは、オサレなのか?そりゃあ、ケンダル・ジェンナーがやればね〜

最近のファッションの着こなしでは“抜け感”を出すのがトレンドで、大きめのサイズのトップスを、わざと襟抜きにしたり肩から外して着る若者を見るようになった。その“抜け感”を得意とするのが、モデルのケンダル・ジェンナーだ。最近ではノーブラで抜けた着こなしをするので、やっぱり見せたがりカーダシアン・ファミリーの血筋を感じてしまうのだ。

ところで、ファッションアイテムをちょっと外して着る流れからきているのかわからないが、ケンダルのサングラスの鼻めがね、あれが私は気になって仕方がない。「桃屋の江戸むらさき」の三木のり平(古いぞっ!)じゃああるまいし、あの鼻めがねはオサレでしているのか?ってことですね。ヴァネッサ・ハジェンズなんかも鼻めがね率の高い人で、どうも、オサレでそういうサングラスの掛け方をしている節がある。我々日本人は一般に平たい顔族だから、サングラスをして汗をかくとおのずと鼻めがねになったりする。ケンダルやヴァネッサは鼻が高いから、自然に鼻めがねになることはないだろう。また、小顔に見せたくて、顔面の肉面積を少しでもサングラスで覆いたい、というのも彼女たちには当てはまらないだろう。言うまでもなく彼女たちの顔は十分に小さい。(ところで、日本の少女がマスクを好むのは小顔効果を期待してというのもあるらしい)。

鼻は高いし小顔でもあるケンダルとヴァネッサの鼻めがねは、あえてそうしているのだから、オサレであると結論づけるべきものだろう。そして、ノーメイクの彼女たちがきっちりと定位置にサングラスをして、顔の情報を隠しているのを見ると、彼女たちにとって、サングラスは目を保護するアイテムではなく、スッピン隠しの道具なのだというのが分かる。まあ、今どきのサングラスは私たちにとってもそういう場合があるけれど、汗をかいて自然に鼻めがねになったら「オサレでやってるのよ」ってな感じには、、、、、、ならないな〜。ケンダルじゃないんだもの。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

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