[vol.104] えっ、クリステン・スチュアートがダイアナ妃を演じるって!? 劇的に亡くなったダイアナ妃の物語は、無尽蔵なり!

えっ、またダイアナ妃の映画が作られるの?」軽めに驚いたのは、クリステン・スチュアート主演でダイアナ妃の伝記映画スペンサー(原題来年製作される発表されたからだ。今までも36歳で不慮の死を遂げたダイアナ数奇な生涯は映画やドラマになったけれど、なぜこの時期なのだろう。もともと英国ロイヤルファミリースキャンダルにこと欠かない存在だが、ダイアナ妃生前そして没後に渡って綿々と続くお家騒動様々な角度からドラマ化するの格好の材料なのだと思う。

 

今回、クリステン・スチュアート演じるダイアナ妃物語は、彼女がチャールズ皇太子との結婚破綻を見極めて離婚を決意したといわれた90年代初頭、ノーフォークサンドリンガムエステート家族過ごした最後のクリスマスの3日間描いたものだという。偽りの結婚生活終わらせて、一人の立した女性として彼女の決意というと、チャールズとカミラの密会皇太子妃で妻で母親としての苦悩ノイローゼ&自殺未遂自身のアフェア回想しつつ、決意&自立たどりつく、みたいな展開がかび上がってくるが、ありきたりなダイアナ美化ならない構成期待したいものだ。

 

それにしてもダイアナ妃にまつわる物語となると、無尽蔵あるような気がしてくる。ヘレン・ミレンアカデミー賞の主演女優賞もたらした『クィーンダイアナ妃交通事故死当時のエリザベス女王心中描いていたが、例えば、今では女王好意的接しているカミラ夫人側からダイアナ妃を見たらどうなるだろう。さらには、ダイアナ妃の忘れ形見2人の息子から見た母親としての彼女。今なら、幼いころに母親と死別したことが精神に強く影響していた告白したヘンリー王子メーガン王室離脱物語にも、ダイアナ妃の影を見ることは容易いだろう。若くして劇的に亡くなったダイアナ妃物語は、繰り返されるに違いない。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

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