2018.01.25

世界中の女性の心を掴むシンガー、ショーン・メンデスの魅力


interview&text:Hiroko Shintani photography:Takemi Yabuki

ダンスポップやR&B全盛の時代と言われているけど、エド・シーランの大活躍が象徴するように、じつは古風にギターを片手に歌う男子も、改めて注目を浴びている今日この頃。日本も含めて世界中で女性ファンを夢中にさせている有望株が、このカナダ人の好青年ショーン・メンデス(19歳)だ。ソウルフルで少し影がある歌声、そして端正なルックスと長身に恵まれた好青年だけに、愛されるのも当然。ここにきてファッション界にも進出し、活動の場をどんどん広げている。ソールドアウトになった東京公演でツアーを締め括ったショーンと対面。

 

日本の女の子について

――来日は3回目ですが、今回は早めに来て東京で数日オフを楽しんだとか。

うん。ショッピングをしたり、ヴァーチャル・リアリティ体験をして楽しんだよ。3回目だから、日本がどんな場所なのかようやく分かってきた気がする。初めて来たときは、故郷からものすごく遠いんだっていう気持ちが強くて、少し心細かったけど、ファンがこんなに大勢いてくれたことにビックリしたな。東京の街を歩いていると行く先々で囲まれちゃったし、日本の女の子は大人しいって話だったのに、全然そうじゃなかったよ(笑)。

――そんな東京で2017年のツアーを終えましたが、2017年はどんな年でした?

間違いなく、僕の人生で一番エキサイティングな1年だったよ。日本みたいに初めて訪れる国でライヴをして、観に来てくれる人の数もどんどん増えたし、シングル「There’s Nothing Holdin’ Me Back」が大ヒットして、代表曲と呼べる曲がまたひとつ加わって……とにかくクレイジーだった!

 

 

セカンドアルバムに込めた思い

――セカンド・アルバム『Illuminate』でソングライターとしての評価も俄然アップしましたしね。

そうだね。10代後半って人間が一番大きく変わる時期、その人の人生を決める時期だけに、自分の体験を曲に記録するという作業は、僕にとってもすごく面白かった。日々新しい体験をして、いろんなフィーリングに圧倒されて、混乱することも多かったからね。きっと50歳になったときに今の曲を歌ったら、若い頃の自分を思い出せるんだろうね。

 

アルマーニのキャンペーンを経て

――音楽以外では、現在エンポリオ アルマーニの新作ウォッチのキャンペーン・モデルに起用されていますが、モデル体験はいかがでした?

それまでジーンズとTシャツが基本のスタイルだったから、初めてファッションの仕事をすることになって、本当にビビった(笑)。ミラノ・コレクションでショーのモデルも務めて、キャンペーン映像を撮影したときは、ダンスとは縁遠い人間なのに踊らなくちゃならなくなったり、緊張することばかりだったよ。ジョルジオ・アルマーニ氏と会ったときもビクビクしてた。彼はすごくスウィートな人だったんだけどね。

――ファッションへの興味も増した?

うん。特に時計やジュエリーにこだわるようになった。日本のSYMPATHY FOR SOULというブランドのリングを毎日していて、今や幸運のお守りみたいなものだよ。

――去年はフレグランス“Signature”も発表しました。なんとメープルシュガーを使ったそうですね。

故郷カナダへのオマージュとしてね。僕自身も使えるものが欲しくてユニセックスにしたんだけど、香りはもちろんボトルにもすごくこだわったんだ。ギターの弦やピックをモチーフにしてデザインして、僕という人間を象徴するものになったんじゃないかな。

 

 

将来は演技にも

――ほかに何か挑戦したいことはある?

すごく興味があるのは演技だね。近い将来、俳優デビューを果たせたらなって思っていて、僕に合いそうな作品を今探しているところだよ。

――2018年の抱負は?

とにかく『Illuminate』を超えるサード・アルバムを作ること!すでに25曲くらいできていて、ギターをもっとガンガン弾くつもり。プレッシャーとか人の意見といった雑音をシャットアウトして、音楽作りに没頭できたら最高だね。

  

 

 

編集Iのインタビューのぞき見話

★インタビュアーの投げかけた質問に対してテンポよくスピーディに回答してくれるショーンさん。頭の回転がすごく早い!
★終始スマイルを忘れない。特にファッションの話になったときに、照れくさそうにはにかむ様子がキュート。
★「どこへ行くにもファンに囲まれてたくさんの歓声を浴びちゃうんだよ」という話も、ショーンさんがキラキラスマイルですると不思議と全然嫌味じゃない。

 

INFORMATION

『イルミネイト(スペシャル・エディション)』
ショーン・メンデス

(¥2,500/ユニバーサル ミュージック)

日本では昨年3月に登場したセカンド。ソウルやブルースの影響を映した骨太なサウンドや、細やかな感情表現に成長のあとを見せつけて、ぐっとセクシーになったラヴソングの数々が話題になった。音楽的評価も高まり、カナダのジュノー賞で5部門にノミネートされ、アメリカン・ミュージック・アワードではアダルト・コンテンポラリー・アーティスト賞を受賞。

Profile
1998年、カナダのトロント出身。動画共有サービスVineでヒット曲のカバー・バージョンを公開したことをきっかけに注目を集め、2014年にシンガー・ソングライターとしてデビュー。ファースト『Handwritten』(2015年)とセカンド『Illuminate』(2016年)の2枚のアルバムは、どちらも全米チャートでナンバーワンを獲得してミリオン・セラーに。

 

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