2021.02.07

地球にやさしい音楽って?【秋元才加の音語り】

秋元才加/あきもと さやか
俳優、タレント。映画・ドラマ・舞台への出演やテレビ・ラジオのMCとして幅広く活躍。映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』にてハリウッドデビューを果たした。衣装協力/Acne Studios Aoyama(Acne Studios)

最終回 地球にやさしい音楽って?

「Earth」
Lil Dicky
「サステナブル」
AKB48

 皆さん、こんにちは。秋元才加です。最近耳になじんできた「サステイナブル」という言葉。持続可能な、という意味を持った言葉ですが、どう過ごしたら貢献できるのか、頭を悩ませながらも取り組んでいる次第です。ファッションに関しては、一時、新しい服を買うことはサステイナブルではないのかもしれないと悩んでしまったこともありましたが、いい服をケアしながら長く着続けることもこの取り組みにつながるそうです。毛皮などの製品も手に取らなくなり、エコファーを着ています。洗剤も環境にやさしいものを利用していますが、お値段だけがやさしくないのがたまにキズ。みんなが環境に対して気軽に意識し、取り入れられるようにそういった部分も変わっていってくれたらうれしいなぁ、と個人的には思っています。また、音楽業界の中でも「サステイナブルミュージック」の実現に向けた取り組みが始まっているそうです。再生可能エネルギーを使用して炭素の発生を抑えた会場探しが行われていたり、森林保全に取り組む楽器メーカーがあったり、ビーガンフードのケータリングを探すのに役立つアプリなどが開発されているそう。4月22日はアースデイ、環境問題について考える日となっていますが、リル・ディッキーの「Earth」は環境保護を呼びかけた一曲。動物に扮したアーティストがとてもキュートで、私たちの行いが動物たちを危機に追いやってしまっていることを考えると胸が痛くなります。一人ひとりの意識の変化が大きな変化につながると信じて、どんなときも地球に生かされている、住まわせてもらっているという謙虚さは忘れずにいたいですね。
 そういえばAKB48も「サステナブル」という曲を出しており、MVには、広大な自然と懐かしい景色がたくさん詰まっておりました。2020年、残念ながら紅白出場を逃したAKB48。本来は、維持できる、耐えうる、持ちこたえられる、を意味するサステイナブル。私としてはぜひみんなで乗り越えてほしいと願ってます。この回で連載は最終回です。最後までおつき合いいただき、ありがとうございました。それでは皆さん、さよなら、さよなら、さよなら!

Monthly Pick-up

『Between Isekai and Slice of Life』
Miho Hatori
配信/Caroline
 チボ・マットの一員として90年代にデビューして以来、多方面で活動してきたハトリミホが、15年ぶりにソロ名義の新作を発表。そのテーマは、“日常と異世界の狭間にある自分のアイデンティティ”。ミステリアスな音を紡ぎ、たくさんの問いを投げかけながら、居心地のいい場所を見つけ出す。
『Collapsed in Sunbeams』
Arlo Parks
¥2,400/Big Nothing
 待望のデビュー作を発表するロンドン出身の新人シンガー兼詩人が、つぶさな人間観察と実体験をもとに描くのは、傷つき傷つけ合い、独りで涙する人々の物語。人種的にも性的にもマイノリティに属する彼女は、繊細な歌声と抑制のきいたサウンドで悲しみを和らげ、やさしいまなざしで寄り添う。

SOURCE:SPUR 2021年3月号「秋元才加の音語り」
text: Sayaka Akimoto text(Monthly Pick-up):Hiroko Shintani  photography: Kodai Ikemitsu styling: Mayu Yauchi hair: Keiko Tada〈mod’s hair〉 make-up: Nao Yoshida