2023.12.15

人生観までも変えた Red Velvetのライブ【オカモトレイジの現象 vol.9】

オカモトレイジの現象

ま、さ、か、ここまで引きずると思いませんでしたし、この連載に書くつもりなんてまったくなかったけど、あまりにも感動したので気持ちを吐き出させてもらいます。『Red Velvet 4th Concert : R to V in JAPAN』、本当に素晴らしかったです。5月3日の横浜公演に行ったのですが、これを書いている5月10日まで毎日Red Velvet関連の応援Tシャツを身につけてしまうほどです。

今回はメンバーの体調不良で4人でのパフォーマンスでしたが、それを感じさせない映像演出でJOYがスクリーンに映るたびに歓声が巻き起こっていました。セットリストも最高で、ここ最近のリード曲はもちろん、個人的に大好きな「Oh Boy」「You Better Know」なども聴けて大満足でした。

そして何といっても私の最推し、というか、唯一推し、というか、話逸れますけど世の中の「推し」の使い方、結構違和感あって、みんな当たり前に全グループに推しいませんか? 私はちょっとその感覚よくわかりません。推しは全グループ含めてお一人様までとさせていただきます。はい。

話逸れましたけど私の唯一推し、「KSG」ことカン・スルギさん、最高でした。ものすごい細かい緩急のつけ方だったり、とても繊細な動きっていうのをアリーナクラスでお客さんにわからせるって一体どういう技術なんでしょうね!? 私はダンス未経験ですので専門的なことは一切わかりませんが、豆粒くらいにしか見えない遠くで踊っていてもどれがKSGか一発でわかってしまう。本当にすごいです。自分もそんなアーティストになりたいです。昔、三代目魚武濱田成夫さんと話しているときに、「ゴジラも、仮面ライダーも、ウルトラマンも、シルエットだけで認識できるやろ? ヒーローにとってシルエットってめっちゃ大事なんやで」と言われたことがあってそれを思い出しました。

オカモトレイジの現象

1 2017年、初のファンミーティングにて 
2 レベのライブを見た直後、大阪でDJをしたオカモトレイジさん。自分にしか表現できない世界へみんなを連れて行っている様子 
3 たまたま存在したヴィンテージのコム デ ギャルソン

ここまで言っておいてアレなんですけど正直に言います……実は一番感動したポイントはKSGじゃないんです。アイリンオンニなんです(あえてここはオンニと呼ばせてください)。なんてことないMC明けの曲振りだったんですけど、オンニが拙い日本語で「私たちにしか、お見せすることのできない世界へ、一緒に行きましょ〜♪」と言ったのです。その一節に違和感を感じつつも、納得できる部分もあり、反復して考えるたびに解像度が高まっていき、人生観までもが変わってしまいました。

"自分にしか表現できないこと"、そのくらいなら誰だって考えるし、まず最初にブチ当たる壁だとは思うんです。が、さらにそれを構築した上で、その世界へと相手をう心構え。これぞエンターテインメントだと思いました。そしてRed Velvetの魅力こそ、まさに「私たちにしか、お見せすることのできない世界へ、一緒に行きましょ〜♪」、この一節にすべて詰まっている気がします。それをサラッとなんてことなく言語化されてしまい、私たちはどうすることもできず、ただただ涙を流すのでした。アイドルってマジで最高ですね。

p.s. イェリムもほんっとにゲロ可愛いし、ウェンディの生歌と元気は圧巻です。5人でまた日本に戻ってこれるまでずっと待ってるよ〜♪

オカモトレイジプロフィール画像
オカモトレイジ

1991年生まれ、東京都出身。ロックバンドOKAMOTO’Sのドラマー。3月10日まで「出張!オカモトークAcoustic/Talk Tour 2023-2024」を全国各地で開催中。

FEATURE