ファッション×テクノロジーが生んだカンバセーションピース vol.36

去年の10月にご紹介した電子ペーパーウォッチ「FES Watch」の記事で、FES Watchに使われている電子ペーパーを使った「ISSEY MIYAKE」の柄が変わるクラッチバッグ「EBElectronic Bag)」を少しだけご紹介したのですが、ついに実物をゲットすることができました! じゃーん!


カラーはブラックとホワイトの2色展開なのですが、私は夏らしいホワイトをセレクトしてみました。サイズは少し大ぶりのクラッチバッグといった感じで、マチもあり、思っていたより荷物も入るので、デイリーに使いやすそうです。個人的にはiPad miniがすっぽり入るサイズなのが嬉しい……

バッグ表面の細いレザーが編み込まれている部分のベースに、電子書籍リーダーなどによく使われている電子ペーパーを採用しており、この部分の色が白、黒、モノトーンのグラデーションに変化します。一枚目の写真はモノトーンのグラデーションの状態、二枚目の写真は真っ白な状態。色の少しの違いで印象が変わるのがおもしろい。

「つなぐ」というテーマで作られたこの EB。電子ペーパーに穴をあけて、レザーを編み込むことで、人と人、人とモノ、そしてデジタルとアナログ、電子ペーパーと革、といった要素を繋ぐことを表現しているんだそうです。

そしてそして、バッグの中には、なんとバッテリーパックが! 単4電池を2本入れて使います(逆に言うと、これがないと動きません)。バッグなのに「取扱説明書」が同封されているのもなんだか不思議な感じです(笑)。




色の変化には「MANUAL」「AUTO」の2つのモードが用意されていて、先ほどのバッテリーパックについているスイッチで切り替えが可能。MANUALモードでは下記のようにバッグ右下のボタンをポチポチすると色を変えることができます。


対してAUTOモードでは、バッグの動きを検出して、ボタンを押すことなく色が変化しちゃうのです。持ち歩いているだけで、きっと注目を浴びること間違いなし……!?

「え、今、バッグの色が変わらなかった……?」なんて、ひとつのファッションアイテムをきっかけにコミュニケーションが生まれるのも、なんだか素敵なことだなあと思ったりして。この存在感、まさに何かと何かを「つなぐ」役割を担ってくれそうです。

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市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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