進化したiPad Proはクリエイターのためのポータブル創作マシン! vol.105

こうも長い時間、自宅にいるといろいろなことが気になってきて、食器やちょっとした収納、ルームフレグランスなど、何かと調べてみては、ポチポチと購入してしまう今日この頃……の中でも、ここ数ヶ月でいちばん高価なお買い物がこれ。新しい「iPad Pro」と「Magic Keyboard」。

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iPad Pro自体の見た目は、ほとんど前のモデルと変わらず。発表された直後は「買い換える必要、ないかなあ」とも思ったのですが、iPad Proには仕事に趣味に毎日バリバリ活躍してもらっていることもあり、「最前線の作業環境は最新で最良の環境に保っておくべきだ!」と半ばメンテナンスのような気持ちで買い換えました(笑)。

外から見て明らかに変わったのは、このカメラ部分のみ。「iPhone 11」のように広角と超広角、二つのカメラがつきました。

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正直なところ、あまりiPad Proで写真を撮ることってないと思うのですが、この四角いカメラ部分には2眼カメラのほかに、もう一つ「LiDAR(ライダー)スキャナ」という全く新しい“眼”が搭載されています。

何かというと、カメラを向けた方向に見えない光を照射して、物体までの距離やその大きさを測れるものなのですが、これによってAR(拡張現実)でできることや体験が格段にアップデートされています。例えばこんな感じで、部屋の模様替えや家具の配置を、よりリアルにシミュレーションしてみたり。

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いずれは壁や床、家具など部屋の空間をスキャンし、新たに壁を作ったり、新しい家具を配置してみたり、というような使い方もできるようになるとか。家具配置やリノベの大まかなシミュレーションなんかは自分でできるようになっちゃうのかな、と対応アプリのアップデートが待ち遠しいところです(対応アプリは今夏登場予定)。

そして、新型iPad Proとぜひ一緒に購入したいMagic Keyboard。横顔コンシャスなデザインで、まるでiPad Proが浮いているかのよう……に見えるのですが、実際はかなり安定感があり、スタンドっぽい感じです。

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ガッシリと固定されるので、「Apple Pencil」で操作したり、文字を書いたりしてもユラユラせず、使いやすいです。左側にはUSB-Cポートがついているので充電はココ、iPad Pro本体のUSB-Cポートには別の機器を接続、という使い方もできるように。私はiPad Proにカメラやマイクを接続する機会が多いので助かります。

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ただし、「Smart Keyboard Folio」と違って、Magic Keyboardはパタっと360度折り返して平面にすることができません。開くと85度くらいの位置で止まるので、そこからこんな感じで画面の角度を好きな位置に調整できるようになっています。寝ながらiPadするには便利になりましたが(笑)、イラストやメモをガッツリ書きたいときはMagic Keyboardから外して使うのが現実的です。

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そしてMagic Keyboardにはトラックパッドがついています。これまでは動画編集などで画面とキーボードを行ったり来たりしなければならず、長時間作業すると手が疲れるなあと思うこともありました。トラックパッドが搭載されたおかげで、キーボードの上に手を置いたまま、ショートカットキーとトラックパッドで作業ができるので、これは楽。そして作業スピードも上がった感があります。

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ただ、トラックパッドはお世辞にも広いとは言い難いので、私は長時間デスクで作業するときには外付けの「Magic Trackpad」を使っています。

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キーボードはより軽やかに打ちやすく。キーボードを叩いているとiPadを触っているということを忘れてしまいます(笑)。タイピングの機会が多い人にはぜひおすすめしたいところ。

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では「iPad Pro + Magic Keyboardの組み合わせで、PCの代わりになるか?」と言ったら、答えは現時点ではノーかな。PCではおなじみの、複数ウィンドウを同時に開いて参照しながら作業をするようなタスクには、iPad自体が向いていないです。

一方で、文章を書く、イラストを描く、写真を編集する、動画を作るなどといった創作活動を、指でのタッチ、Apple Pencil、キーボードやトラックパッドといったさまざまな操作方法を使って行うことができるのが、iPad Pro + Magic Keyboardの良いところかな、と思います。まさにクリエイターのためのポータブル創作マシン、と言ってもいいのではないでしょうか。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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