ビデオチャットの画質向上! 手持ちのスマホをWebカメラ化してみた vol.106

「Zoom」や「Google Meet」、「Webex」、「Skype」などで、オンラインで顔を合わせてコミュニケーションを取ることが俄然増えた昨今。「Instagram」のストーリーズなどでスマホ自撮り動画に見慣れている側からすると「なんか画質悪くない?」なんて思ってしまうのですが、実はPCのウェブカメラって近年、解像度などほぼ進化していないんだそうです。

なんかいまいち気分が上がらないので、1ヶ月くらい前は愛用のミラーレスカメラをウェブカメラとして使えるようPCに繋ぎ、“高画質オンラインミーティング”を楽しんでいたのですが、うまく繋がらないこともあるし、ケーブルはごちゃごちゃするし、だんだん面倒くさくなってきたところ、最近は手軽なこの方法に落ち着きました。

ビデオチャットの画質向上! 手持ちのスマの画像_1


「EpocCam」や「iVCam」といったアプリを使って、手持ちのスマホをWebカメラ化するのです。どちらのアプリも、PCはWindows/Mac、スマホはiOS/Androidどちらでも使えます。

しかも使い方はとても簡単。PC側にドライバ、スマホにアプリをインストールして、スマホ側でアプリを立ち上げるだけ(PCとスマホが同じWi-Fiに繋がっていることが条件になります)。あとは使いたいビデオチャットアプリのカメラの設定でEpocCamまたはiVCamを選択すると、スマホのカメラ映像が映るはず。

ビデオチャットの画質向上! 手持ちのスマの画像_2


実際に、同じ場所で3つのデバイスから一つのオンライン会議に入って、画質を比べることに。「iPhone 11 Pro」に加え、参考として、PCは昨年発売されたばかりの「HP Elite Dragonfly」についているWebカメラ、そして多くのPCのWebカメラよりも画質の良い「iPad Pro」のフロントカメラも入れてみました。

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左上(PC)は全体がぼんやりしているのに比べて、右上(iPhone 11 Pro)と下(iPad Pro)は髪の毛やニットの網目まで鮮明に写っているのが見えますよね。会議だけでなく、オンラインで何かを教えたり、トークを発信する方も増えていると思うのですが、そんな時もこの方法で手持ちのスマホを使うのがいちばん手っ取り早く、配信映像のクオリティ向上が可能かと思います。もちろんカメラだけでなく、ネット回線の状況なども関わってくる部分ではありますが、配信されている映像が綺麗だと、見る側もより集中できるのではないかな、と。

スマホをWebカメラ代わりにすると画質が良くなるだけでなく、PCはその場に置いたまま、カメラを自由に移動できるのも面白いポイント。私は昔購入した自撮り棒についていたスマホアダプタと小さな三脚を組み合わせてiPhoneを設置していますが、オンラインで友人と話す時はこれを手に持って移動しながら、最近買ったものなどについてテレビショッピング風に話したりすると、けっこう盛り上がります(笑)。夜はスマホについているライトを撮影照明代わりにするのも◎。また、ケーブルでPCにスマホを繋いで充電しながら使うこともできるので、長時間のミーティングでは有線で使うのがおすすめ。

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どちらのアプリもロゴが入ったり、使える解像度に制限はありますが、まずは無料で試してみることができるのも嬉しい。とはいえ、どちらも課金したとて1,000円前後なので、数千円〜数万円するWEBカメラを買うことを考えれば、お得なのでは……と思ったり。

身近なデバイスを生かして、快適なWFHライフを送りましょう〜。

※ちなみに最近よく使われているビデオ会議アプリのZoomなどでは、お使いのバージョンによって、外部カメラを選択できない場合もあるので、ご注意ください(EpocCamのウェブサイトのトラブルシューティングには解決する方法も書いてあるのですが、セキュリティ的にリスクはゼロではないので自己責任で。会社のPCなどで試すのは避けておいたほうが良いと思います!)。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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